Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

もう一度“黄色い線”

2016-08-16 23:13:03 | つぶやき

 以前点字ブロックの問題点を指摘した。ひとつは「黄色い線」で触れたもので、電車を待っている際によく耳にする「黄色い線の内側でお待ちください」の意味不明さを指摘したもの。黄色い線は電車がホームに入ってくる際の停止線のようなもの。これ以上ホームよりで待たないように、という意味で放送は流れる。ところがその黄色い線は、点字ブロックなのである。点字ブロックが視覚障害者用のものであることは誰でも解るだろう。その身体が不自由な方のための誘導帯が、実は健常者の安全境界というわけだ。ようは点字ブロックを頼りにしている視覚障害者の方が、健常者よりホーム寄りを歩くことになる。もちろんホームまでそこそこの距離があるのなら良いが、これより前に出ないようにしてください、というラインだからホームに近いのは当たり前。

 一昨日東京メトロ銀座線の青山一丁目駅で、東京・世田谷区の会社員の男性がホームから線路に転落して電車にはねられ亡くなった。男性は視覚障害があり、盲導犬と一緒だったという。田舎の駅ならいざ知らず、東京の駅ともなれば人通りも多い。したがって近年はホームドアが設けられて、乗車口以外は壁になっている駅が多い。ニュースでは視覚障害者の4割近くが転落を経験していると言っていた。そもそも視覚障害者が歩くべく位置に問題はないのだろうか。ごくシンプルなわたしの疑問なのだが、そのことが報道で指摘されているのを聞いたことはない。

 もうひとつ、「不具合な社会」で触れたのは、点字ブロックが「滑る」ということ。とりわけ薄ら雪でも積もったら、危険地帯となる。都会ではホームドアが設けられることでこうした事故が避けられるかもしれないが、地方の駅はどうなんだろう。そもそもあの「黄色い線」を修正する気はないのたろうか。

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