前回までに引き続き、公認会計士短答式試験の合格に向けての私の勉強法を紹介したいと思います。私は予備校のWeb講座を受講しておりましたが、実力テスト3点(100点満点)・空欄まみれの答案だった私を合格に導いた勉強方法のポイントは以下の通りです。
①動画の合間にアウトプット練習
②「覚える」ではなく「忘れる」を重視
③理論を意識した計算科目の学習
④スプレッドシートの活用
⑤予定管理・計画の可視化
今回は④をご紹介いたします。
①により講義受講時の質を向上、②により長期記憶化、③で計算と理論の相互作用の獲得を目指します。ここまでは入門基礎期のポイントでした。
④は上級・直前期のテクニックです。ここまできたら、あとはアウトプットの反復継続です。まずは予備校で課される答練(本番形式のテスト。予備校によって呼び名は異なる)や模試は確実に取り組みましょう。ここでも②で紹介したように直前にテキスト等を見てからやるのではなく、いきなりやってみましょう。長期記憶化されているものとそうでないものが明らかになります。
短答式試験の理論問題は、6択のマークシートで4つの肢のうち正しいものの組み合わせを選ぶというものです。答練等もこの形式で出題されます。このうち、間違えた問題や不安の残る選択肢についてはピックアップします。
ここでテキスト等に立ち返ることは当然として、それに加えて文明の利器を有効活用しましょう。
ピックアップした選択肢と解答・簡単な解説や間違えた理由をスプレッドシートに記載していくのです。スプレッドシートとはExcelなどのソフトのことです。私は、どこからでもアクセスできるようにGoogleスプレッドシートを利用していました。
これを繰り返していくと、あら不思議。なんと自分の苦手なところが重点的に載った自分専用の問題集が完成します。予備校から提供される膨大な問題集を頭からやっていくのは、社会人受験生には厳しいかと思います。少なくとも私はできず、後回しにしました。
そのため、まずは答練と模試を優先し、その範囲内で苦手をなくしていきましょう。通勤時の電車の中やトイレにいるときなど、スマホやタブレットで逐一確認します。問題数が増えてきたなら、ランダム関数を使って一部抽出するのがオススメです。
MY問題集ができるようになったら、予備校の分厚い問題集の短答編に着手しましょう。重要な部分は答練でカバーされているので、だいぶできるようになっているはずです。それでもできなかった細かい問題などは、MY問題集に追加していきます。
試験当日も、スマホやタブレットがあるだけで直前チェックが行えます。
当日は休み時間も短く、テキストをしっかり読む時間はありません。そのため、自分の苦手・不安のみに絞られたMY問題集が心強い味方になります。加えて荷物も軽くて済みます。4教科すべてのテキストを合わせるとかなりの重量ですから。
スプレッドシートが苦手な人は、オンライン上のメモなんかでもいいかもしれません。
ですが、会計士の実務はExcelで溢れています(少なくともラークスのお仕事は99%がExcelです)。試験まで余裕があれば、この際少しできるようになってしまいましょう。
スプレッドシートを利用して、試験当日まで活きる軽量で心強い味方を作ってみるのはいかがでしょうか?