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きものと洋服のお手入れ職人(一級染色補正技能士)のお仕事日記
洗いとしみ抜きと色掛けと染の仕事事例

喪服袷 衿汚れ・食べこぼし しみ抜き 正絹素材

2016年10月15日 | 仕事事例(着物)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

喪服袷のしみ抜きの依頼です。

喪服袷(深色加工)

深色加工については後ほど説明します。

喪服袷(深色加工) 掛衿 左胸紋周り しみ

掛衿の汚れ及び右紋周りに食べこぼしの汚れがあります。

喪服袷(深色加工) 掛衿 左胸紋周り しみ抜き後

喪服袷(深色加工) 掛衿 衿汚れ

喪服袷(深色加工) 掛衿 衿汚れ

喪服袷(深色加工) 上前 しみ

上前食べこぼしのしみがありました。

喪服袷(深色加工) 上前 しみ

綺麗に落ちました。

 

私の修行時代(昭和55年~58年 )の喪服に深色加工はありませんでした。

当時喪服は紅下や藍下のように三度染などが主流で今ほど黒くはありませんでした。

その後光の反射率を下げより黒く見せる加工が主流になって来ました。

・繊維表面に微粒子物質を吹きつけたり。

・繊維表面に減量加工などで微細なクレーターを作る。

・繊維表面に繊維よりも低い屈折率の皮膜を作る。

絹繊維業界(特に黒染業界)では、深色加工にシリコン系樹脂(他の系統の樹脂が使われている事もある)を

使い生地に低屈折率皮膜を作るケースも多々あります。

これまで深色加工の商品に関して、消費者サイドに立った取扱注意点等を記載した文章がなく

知らないが為に発生している事故が増加しています。

深色加工のメリットは黒色の深さ(濃さ)と言ってよく、この加工の最大の特徴と言えます。

デメリットは①皮膜によって反射率を下げるため、深色加工前の生地に不純物がある場合は

深色加工用樹脂の付着量が変わり、その部分にむらが生じ易くなります。このため加工業者は

不純物を取り除く為、染色後の水洗いに非常に神経を使います。

②深色加工を施した着物にしみが付いたからといって、水や溶剤(ベンジン等)で処理すると

皮膜に影響を与え、色が変化して見えます。(この場合は専門家にまかせます)

③深色加工に使用しているシリコン系樹脂は撥水性を有し、従来の方法では、

紋上絵(紋入れ)が入りにくい状況となります。

④シリコン系樹脂を多用すると、縦、横糸間の摩擦抵抗が低下し(滑りやすくなり)、

縦糸がずれる、いわゆるスリップ(目よれ)現象が生じやすくなります。

深色加工の喪服の出始めに紋屋さんが紋のふち消しで従来の染料で

色が合わずに苦労しました。次に仕立て屋さんが仕立て中に糸こきをして

深色加工の樹脂が落ち、色が薄くなったり白っぽくなる事故が多発しました。

次のクリーニング業界やしみ抜き業界が樹脂剥げによる事故に会いました。

私自身もしみ抜きに使用している溶剤で衿洗いをした所樹脂が剥げ

濃い焦げ茶になり自身は真っ青になりました。(笑)

その後別の溶剤を使用した所もっと酷い事になりました。

ある業者さんから治す為の薬剤を分けてもらい吹付て修正して事無きに成りました。

深色加工の喪服は我々専門業者でも難しい商品ですので一般の方が

出来る物では有りませんので是非専門業者にお任せ下さい。 

 

着物のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

 札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

 電話011-811-6926 FAX011-811-7126

 メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

 ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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