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富山県射水市(いみずし)の物流拠点としての発展可能性は大きい。

2016年10月25日 | Weblog

TMA講師代表の個人研究:

現況では、国内物流はトラック輸送が8割を占める。しかし、少子化の影響で運転手が不足してきた。深夜便、昼夜が逆転する仕事は忌避されてくる。そのため、ドライバーの賃金が上昇し、運賃が上昇し、車両の確保が難しくなってきた。

YKKを例にとると、黒部工場から国内向けは、トラック輸送に依存している。大半を占める輸入・輸出の貿易品では、神戸、東京・横浜などで通関され、海上輸送される。これを地元の伏木富山港で通関し、内海航路でハブ港まで海上輸送し、そこで外航船に積み替える方式がある。YKKの場合は、通関業務が自社内でできる認可を受けているので、選択肢は2つである。一つは、JR貨物の利用であるが、コンテナの規格が、外航船のコンテナ規格と大きく違うので、縮小する内需に限り利用可能である。したがって、陸送の距離と時間を短縮するには、工場で外航船のコンテナへ積み込み、伏木富山港を利用し、ハブ港へ内海航路を利用する方式が比較的に優位なのである。しかし、物流では、ジャストインという時間の課題がある。トラックは随時にスタートできるが、船舶は速度も遅く、海上の天候に左右される。また、積み替えのたびにコストが増大するから、工場⇒陸送⇒ハブ港が最短の時間と手間の節約になる。内海の海運の企業では、「安定的に大量輸送できる海運の利点を荷主に訴え、輸送手段の切り替えを促す」という考えもあるようだが、それが全てではない。

富山の場合、企業が自社工場内で、貿易通関できる能力があるのはYKKだけである。それで、富山県と射水市は、伏木富山港に各企業むけの通関と外洋航海船洋のコンテナへのバンニングをする共同事業体を育成するべきであろう。しかし、優秀な頭脳は、どの組織でも物流に配置していない。各企業でも、物流から経営トップへの企画提案もできない。ここは、射水市役所が優秀なので、射水市営により伏木富山港の利便を高めることが、富山の可能性を大きく育てることになる。国内輸送でも、沿岸の小さな港をこまめに繋ぐ海上トラックのような船舶、伏木富山港を基点として集配する時代もそう遠くないだろう。その点では、物流の射水市と呼ばれるような経営力のある地方自治体を期待したい。県全体では、現状では、FKKに脳力が欠けており、富山県庁も物流担当者の専門知識が不足し、地域としてのナレッジ・ワークが成り立っていない。ここに富山の製造業の伸び筋がふさがる原因がある。

参照すべき論文は、稲村肇など「海上フィーダ輸送を考慮した外貿コンテナ貨物の需要予測モデル」『土木学会論文集』Vol.1997,No,562.。最近の研究は、調査していない。

 なお、医薬品などの化成部門では、特殊なコンテナやトレーラーが適しており、他社との互換性も低い。しかも、ロット数の少ない世界で、機密性が高い。輸送の定期化も困難である。最悪でも、自社人材で育成・運用が可能な程度の物流量に収まる。

 

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