富山マネジメント・アカデミー

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「歩」を「と金」にする人財育成に長けた中堅企業

2016年10月19日 | Weblog

TMA講師代表の個人研究:企業を訪問調査した経験からいうと、有名大学の卒業生を18歳偏差値の水準でそろえている企業は、将棋の駒でいうと、「歩」から成金になれる素材を持っていない企業が多い。始めから、飛車角、金、銀、桂馬、香車を年代別にそろえる新卒採用の戦略が多い。そのとき、18歳偏差値を信仰している採用人事ならば、その物差しの誤差が、10年、20年、30年の時間経過とともに非効率が証明されてくる。それなのに、同じことを繰り返している企業が多い。

逆に、「歩」しか集められない企業は、ゼロから人材を人財として育てる。そのノウハウを企業の風土として、自ずから備えている。県立高校の出身者で、あえて大学に進学しないで、18歳で就職すると、18歳から22歳までの4年間で、「歩」が「と金」に化けた先輩の事例を学ぶことができる。仕事という実践の場こそ、マネジメント学の基礎がスキルとして身につく。大学で経営学を学び、顧客第一主義を知識として持っていても、それをスキルとして身に着けるには、やはり最低で3年はかかる。大卒の場合は、最低で香車よりも上の駒の役割が期待されているから、期待はずれのリスクは高い。理工学系では、採用に当たり属した研究室の特色を把握しているから、エンジニアとしては「歩」以下にはならない。ところが、文科系の採用は杜撰である。研究室や講座という規律文化の内容を精査しないので、せめて「香車」のはずが、「歩」以下を採用していたことに気づき、しかも、配属先を間違える。

巨大企業では、人材が自己努力で人財になれ、という暗黙知があり、自己崩壊も自由という「当たり、外れ」のリスクを想定し、多めに採用されている。落ちこぼれが初めから予定されている。中小企業では、限られた枚数しか「歩」を採用できない。給与も先行投資という訳にはいかない。無理にでも、「と金」に育って欲しいと全員が期待する。期待されると、「歩」は育つ。日本の社会を支えている中堅企業は、スリム化を強いられているだけに、「歩」を「と金」にする人財の育成術がある。地域の信金さんが、有名な大銀行に比べ健闘できるのは、顧客も自社も、人材をロスカットできない緊迫した経営環境の認識を共有できるからだ。信金の某氏(高卒「と金」組)が、ある会議で、国立大学の准教授をやり込めた。「どんな状況になるか、現場ではあらかじめ予測できない急場がある。そこで、大事なのは、臨機応変できる即応力なんです」と。この准教授は、教授として「と金」に大化けするだけの力はない。信金の某氏は、一刀両断に切り捨てた。この大学の文系には、「と金」を育成する力が弱い。准教授が、教授を敬しながら、対外的には酷使している風潮がある。

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