ひらのかおるタウン通信

ひらのかおるの議員活動の中で、みなさんにお伝えしたい情報や雑感などを綴っています。

JR島本駅西側請願 賛成討論 

2016-10-08 | Weblog

請願は市民によるまちづくりの政策提案として、議会も町行政も真摯に受け止めるべきです。平野の賛成討論を未校正原稿より作成して掲載します。
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平野議員 第1号請願 JR島本駅西側地区を農地として維持し活用することを求める請願を採択するものとして、賛成の討論をいたします。

島本町の最高法規である「まちづくり基本条例」では、4条に「町は、住民の参画に基づき、まちづくりを行うこと」、5条に「住民は、まちづくりに参画し、まちづくりに関する情報を知る権利を有するものとする。」と定めています。まさに、今回の住民の皆さんの請願は、この条例の理念を実践されたものとして、主権者としての行動に敬意を表します。

JR島本駅西側の田園風景に、多くの住民が町の魅力を感じており、町外から訪れる方々からも、一様にその声は聞こえてきます。このエリアが、駅前でありながら市街化調整区域であることで、田園環境をそのまま保存し、市街地が無秩序に拡がっていくことを抑えています。そして、農空間を維持していただいている農業者の皆さんのご尽力があってこそ、この田園環境を享受できると感謝しているものです。

この町の魅力のあるエリアが開発されて、その価値が失われていくことに憂慮している住民の皆さんの声を、私も議員として15年間、人びとの新しい歩みの同僚の議員とともに、機会あるごとに議会質問を通して届けてきました。そしてJR島本駅西側のあり方については、住民アンケートをすべき、説明会の開催を、また情報提供を、と町に求めてきたところです。

昨年9月会議一般質問でも、JR島本駅西側開発がもたらす防災・交通・環境・農業・景観・教育・保育・財政への影響が、役場庁内でも、また住民全体でも十分議論されていない。結果的に、住民の合意形成が行われていないと、町行政を質してきたところです。

住民の皆さんも、駅を設置する前から、この西側のあり方については関心を持たれ、「第四次総合計画」や改定都市計画マスタープランなど、まちづくりに関係する計画策定へのパブリックコメントの意見提出、西側を保留区域とする二度にわたる大阪府都市計画手続きの際も、公聴会での意見陳述、縦覧意見の提出、また都市計画審議会や総合計画審議会の傍聴などを続けてこられました。昨年は、この二度目の保留区域設定に関して、6月に府公聴会での公述、また16件の縦覧意見が提出され、すべてが、このJR島本駅西側を保留区域とすることには反対という意見でした。

今回の請願は、西側の開発事業が本格的に進められようとしていく中で、長年の住民の皆さんの思いが形となって議会に提出されたものです。選挙前だからというような、請願活動を矮小化した声が聞こえてきますが、住民の代表機関である議会が、町政に住民の意見を伝えて欲しいという、切実な、正当な要求であります。

まず、都市計画においては、住民の意見を反映させてまちづくり、都市計画をするよう、「都市計画法」に定めがあります。

2012年6月の都市計画マスタープランの改定の折り、都市計画審議会委員答申付帯意見には、「JR島本駅西側地区については、本町の新たな玄関口となる重要な地区であり、地権者、住民の意向を十分に取り入れ、農地の保全活用にも配慮しながら都市機能を充実強化し、秩序あるまちづくりの推進に努められたい。」とあります。

また、大阪府の「北部大阪都市計画区域の整備・開発及び保全の方針の変更(区域マスタープラン)」における、JR島本駅西側地区の2011年、2016年の保留区域設定の際にも、同審議会の付帯意見は「町は、島本駅西側地区の秩序あるまちづくりを計画的に進めるにあたり、その方針の検討に際しては、地権者、住民の意向を十分に取り入れるよう努められたい。」と記されています。

ところが、これまで町は付帯意見を反故にし、JR島本駅西側地区について、住民の意向を十分取り入れる機会を設けてきませんでした。そればかりでなく、事業について十分な情報提供もしてきていません。この点は、請願審査の中で委員として質疑を通して確認し、請願者も、町の不作為であると主張されています。

先ほど反対討論の中で、保留区域設定については島本町の権限はない、と発言されました。確かに、大阪府の都市計画に関わる権限事項であります。しかし、島本町の西地区を保留区域とするということについては、島本町が申請しなければ、提案しなければ、大阪府は、この区域マスタープランに変更案として盛り込むことはありません。ですから、島本町の主体的な意思が、ここには関わるものです。

請願の「JR島本駅西側地区を農地として維持し活用すること」については、食料供給・防災・教育・景観の保全を目的として活用するということについて、私は十分に理解できるものです。「食」と「農」への関心が高まり、身近な都市農業の価値が高まっています。まちづくり政策としても、農地保全の必要性が強く認識されるようになり、これが2015年度の「都市農業振興基本法」の成立に繋がったものと思います。

「都市農業振興法」では、都市農業の六つの機能として、景観創出機能――まちの中に潤いやゆとりのある計画を作り出す。交流創出機能――農業体験などによる交流が生まれ、コミュニティの維持形成が図れる。食育・教育機能――農地や農産物を利用した教育や食育の場を提供する。地産・地消機能――新鮮な地域産の農産物を都市住民に供給する、地産・地消が町おこしに繋がる。環境保全機能――まちの気温を下げて涼しい空気を作り、水をきれいにする。生物多様性を保全する。防災機能――防災用地を提供し、災害時に食料や水を提供します。火災時の延焼を防ぎます。また豪雨時の洪水を緩和する。このような機能があります。

島本町の農業は、2015年度の事務事業報告書を見ますと、総農家数141戸、農業就業者数73人、農地台帳面積、田46.66ha、畑27.67haということです。島本駅西側の10haの農地が開発されれば、大きく農地は減少し、都市農業機能は減少します。

都市農業を維持していくことの難しい現状から、審査した総務建設水道常任委員会でも、農地として維持し活用することの実現性を問う、本質的な議論もありました。「都市農業振興基本法」並びに本年5月策定された「同基本計画」が、新たな担い手の確保、新規就農の確保、都市農業の農地の確保・振興施策を行政の責務と位置づけています。島本町が「地方計画」を策定し実行すれば、農地として維持し活用することの方策に繋がるということは、紹介議員からも詳しい説明があったところです。実現不可能ということではないと思います。具体的な実効策を示してこそ、その可能性は拡がるものです。

地権者の意向を無視していると、審査した委員会での他の議員からの発言がありました。しかし、まちづくりに関しては、町は住民の意向を無視してきたことにも、議会は目を向けなくてはならないのではないしょうか。地権者で構成する組合施行で土地区画整理事業を行われることなので、他の住民が意見を言うべきではない、議会に何を求めているのだ、という発言がありました。

西地区まちづくり事業は都市計画事業です。そして、公共事業です。事業化するにあたっては補助金や公共施設負担金等、多額の町の税金も投入します。町の施策や事業の是非について、住民の意見を聞き、その趣旨を議会が真摯に受け止め、判断するのは重要な役目であり、これこそが議会の権限であると思います。

地権者の財産権に踏み込んでいるという見解に対して、紹介議員から、本請願は地権者の私有財産について売却の是非を問うておられるのではなく、資産運用・土地活用という点では地権者のご意向が尊重されて当然である、しかし、都市計画という視点からは住民の参画、住民の意見が大事だ、ということを説明されております。その点については、私も十分理解したところです。

請願事項2にある「JR島本駅西地区の将来について、町民の意見を十分反映させた計画を長期的視野から作り直してください」ということですが、これについても、農地を農地として保全する、その手続きを検討したうえで開発も含めて選択肢となる幾つかの案を提示、具体的な投資額、利益、損失、効果、影響額を情報公開したうえで慎重に検討するのは、むしろ行政の責務ではないでしょうか。開発に賛成・反対という構図を作り出すのではなく、政策の選択肢を示し、島本町としてどういう選択をするのか、住民、議会とともに検討、決定していくべきであると、具体的な内容を示されております。

そのため、請願事項1の「JR島本駅西側の農空間を開発する計画を一時ストップしてください」という主張には正当性があります。もちろん、一番最初に述べました都市計画における住民意見の反映、このことが十分でないからこそ、「計画を一時ストップしてください」ということの妥当性があるということです。

請願事項の3について、「市街化調整区域を市街化区域に編入しないでください」という要求については、「西側地区を農地として維持し活用する」ためには、市街化調整区域のままにしておくことで、乱開発を防ぎ、農空間が保全できることだからです。この点は、先ほど戸田議員が十分に述べたとおりです。

今回の請願に対して、14名の請願者、そして多くの住民が賛意を示したことは2,715筆の署名に現れています。請願の背景にある「住民の意向」を、町は無視すべきではないというふうに考えます。早急に、このまちづくりへの思いを活かし、住民の皆さんの意見を反映させる機会を持つこと。そして、「都市農業振興基本法」に基づく都市農業の振興策を作ること。このことを求めまして、この請願に対し、願意の妥当性があるものとして賛成をいたします。

最後に、先ほど戸田議員のほうから、請願者が出された請願署名簿を議員が閲覧し、署名者本人に、署名をされたのですね、というふうに声をかけられたということが紹介されました。確かに議員は、権限として署名簿を閲覧することはできます。しかし、これは個人情報でありますので、署名者に対して、そのことについて声かけしたりするということは、請願者に対して圧力をかけ、また請願権の侵害になります。議会議員自らが憲法に対する認識が欠如している言わざるを得ないということ、この点につきましては厳しく指摘しておきたいと思います。以上、討論といたします

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