東壁堂本舗

魔法少女 二次 はじめました!
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プロローグ その10

2012年07月19日 | 彼女達の奮闘記
 学校が終わる。

 なのは達は塾があるというので、校門のところでお別れだ。

 まだ部活動に参加する年齢でもないので、素直に学校から帰る訳だけど。

 それにしても、この年齢で塾とは勉強熱心な事だね。

 なのは達3人組の成績はとても優秀で、なのはは理数系、すずかは文型、そしてアリサはオールマイティに好成績を誇っている。

 塾に行く必要なんてないんじゃないかーとも思えるのだけどね。

 「じゃぁね、なつきちゃん、またねー」

 「うん、3人とも、また来週ね」

 ぱたぱたと手を振って私達は分かれ、私は図書館へと向かった。

 もちろん、図書館に行くからには本を借りる予定だ。

 どんな本を借りるのかって?

 うーん、とりあえず、ファンタジー物でも借りてこようか?

 自分自身がファンタジーな世界に入り込んでしまっているんだけど、そこはそれ。ファンタジーと言うよりは熱血格闘魔法少女もの?どんな新ジャンルだ、それ。

 この前、ドラッカーとか読んでいたら、幸恵さんに子供らしくないと言われたし。面白いんだけどな、ドラッカーのマネジメントとか。図書館の司書さんに変な顔されたけど。勿論、確信犯だけど。英語版の『マネジメント』をもって貸し出しデスクに行った時、司書のお兄さんが目をまん丸にしていた。最近は女子高校生だって読んでいるぐらいなのだから、珍しくもないだろう?

 そんな海鳴の図書館は学校からバスを乗り継いで3番目のバス停の近くにある。歩いてもいけなくはないけど、子供の足ではちょっと大変。だから素直にバスを利用する事にした。

 もちろん、図書館の職員さんたちとは、すでに顔見知りになっていた。女性の職員さんが私の姿を見て声をかけてきた。

 「こんにちは、なつきちゃん」

 「あ、はい。こんにちは!」

 私はかばんから取り出した本を彼女に手渡した。今日の返却分である。

 ドイルとクリスティ。たまにはミステリも読むのである。

 「あらあら、もう読んじゃったのね」

 彼女はパソコンを操作しながら、私の貸し出しカードに、返却完了の判子をポンポンッとおした。

 「はい。確かに。それで今日はまた、何を借りに来たの?」

 「そうですね。たまには古典ファンタジーと言うのも面白いかもしれません」

 「あら、だったらトールキン?」

 「いえいえ。トールキンは大体読んじゃいましたし。アリスの原書はおいてありましたっけ?」

 「書架にあったかなぁ。たぶん、原書だと読む人が少ないから、倉庫行きだったかも。ああ、C.Sルイスは出しておいたわよ」

 「ああ、ナルニアですか?いいですね。そういえば、ビアトリクス・ポターはまだ貸し出し中ですか?」

 「ピーターラビットよね。絵本も読むの?というか、その方が子供らしいんだけどなぁ」

 「あはは、ああ言うのも嫌いではありませんので」

 「なるほどね。ああ、ごめんなさい、貸し出し中だわ」

 「そうですか、まぁ、適当に見繕います」

 「そう?じゃぁ、また後で声をかけてね」

 「はい」
   



 「えーっと……指輪物語は読んじゃったし、ゲド戦記は、1巻目が見つからなかったんですよね。ドラゴンランスは……」

 と、書架を順番に巡りながら希望の書籍を探していく。

 うん、この世界でも、古典的なファンタジー小説が存在してくれていてうれしいぞ。

 図書館だから、ライトノベルの品揃えはそれほどでもないのだが、ハードカバーの本はしっかりそろえてあるのがうれしい。英語の原書をおいてある事もあるので、たまーにそれを借りたりもする。

 ファンタジーは原書で読まないと……なんているポリシーがあるわけでもないんだけど、たまに、日本語訳の本は翻訳者の想いが入っていることがあるので好きになれないものもある。そういった違いを比較するのも、実はちょっとした楽しみでもあるのだけど。ちなみに、分からない単語はアドラにこっそり翻訳してもらう事もある。ありがとうね、アドラ。

 ちなみにリニスは推理小説が好みらしい。古典から最近のものまで色々と読んでいるようだ。クリスティから竜騎士まで、本当に何でも読む。ちなみに、ひぐらしとうみねこは個人的には推理小説じゃないと思うのね。

 でも、そんな事はお構い無しの様だった。頭脳は大人身体は子供な探偵少年の漫画も全巻そろえている。なんか、なんだか、である。

 私はともかく、リニスが日本語を読めるのはおかしいと思われるかもしれない。

 使い魔の知識は創造主が作成時に与えるものらしく、ある程度の基礎知識は、使い魔が生み出される時に与えられるものだ。リニスが作られた時、与えられた言語知識はミッド語と呼ばれる英語に近い言語だった。

 しかしそれではこの世界で暮らすのに不便である。

 だから、私との再契約の折、日本の言語知識とかを譲渡しておいたのだ。どうやってやったのかは聞かないで欲しい。リニスがある程度勝手にやってくれていたし、ご都合主義万歳である。

 一方で幸恵さんは、ライトノベルの恋愛物がお好きのようだ。そういえば、ギャルゲが原作の恋愛小説をこっそり読んでいた事もあったっけ。医学書の隣にカラフルなラノベが並んでいる光景はなかなかに悩ましいものがある。アニメも大好き。幸恵さんの部屋に色々と転がっていたのは秘密。ゲームもごろごろ。積みげーが増えて困るとは贅沢な悩みだよね。私もずいぶんとお世話になっているけれどね。一応、子供が見ちゃいけない類のゲームやアニメはない、筈、多分。

 そういえば、すずかも本が好きな人だっけ。今度、どんな本を読んでいるのか聞いてみようかな。専門書とか見せられたらどうしよう。
 
 なのははその辺苦手そう。彼女の部屋に何度かお邪魔した事があるけど、漫画以外の活字は教科書とか塾の参考書ぐらいなものだった。

 アリサは面白ければ何でもいいと言った感じ。よく漫画とか小説とか貸してくれるけど、ジャンルに偏りがない。 

 そういえば、『こちら』には、自分が『向こう』読んだ事のある本も色々あった。錬金術師とか電磁砲とか普通にあったし。アニメもほとんど替わりはない。リリカルな魔法少女のお話は当然なかったけど、運命と聖杯なお話とか、真祖な吸血鬼と眼鏡の青年のお話は存在した。幸恵さんの部屋にはアニメDVDが全巻セットで置いてあった。BDもあった。勿論、一緒に鑑賞しました。

 そんなとりどめのない事を考えながら私は書架の間を歩いていく。

 面白そうな本があるたびに、手にとってぱらぱらと中を見たり、あらすじを読んでみたりする。なぜかしら私が探している本は、借りられている事が多い。たまたま趣味が合う人間がいるのかもしれない。

 どんな人が借りているんだろう?

 そっか、貸し出しカードに記載してある名前を見ればいいのか。なんて、興味を持ったので、適当なタイトルの本を手に取ろうと腕を伸ばした時だった。

 「うーん……とどかへんな……うーん」

 すぐ隣の書架から、声がした。困っている風な様子だったので、私は隣を覗き込んだ。

 すると、そこには車椅子に乗った少女が、困った風な顔をしていた。どうやら、棚の上の方にある本をとろうとして、手が届かないでいるらしい。

 って、あれ?どこかで見たようなお方なんだけど……。

 あのバッテンな髪留めをつけたショートカットの車椅子の女の子は……。

 ああ、なるほど、未来の六課の部隊長さんかな?そういえば、このあたりの図書館によく出入りしていたという描写があったような……。

 「あ!とどいたー」

 どうやら、目的の本に手が届いたらしい彼女は喜びの声を上げる。

 だが、乱雑に積み上げられていた本を引き出そうとしたらしく、引っ張り出そうとした本と一緒に、他の本も一緒に落下してきた。

 「あぶない!」

 「ひゃ、ひゃぁ!」

 どさどさどさどさ。本が何冊も落下してくる。

 思わず、彼女の上に覆いかぶさった私の背中に本が落下してきた。結構重量のある本もあった所為か、少し痛い。

 というか、ちゃんと整理して並べておけよ、この図書館の司書の人!

 「だいじょう……ぷぎゃ!」

 やっと収まったと思って身体を起こした瞬間に、最後に一番重い本が落下してきて私の頭にヒットする。

 情けない叫び声をあげながら、私は頭を抱えてうずくまる。

 うーん、かなり痛かったぞ。

 目に涙がにじんでいる。

 目の端に映ったのは、某単語を何でも収録しちゃうよ的な分厚い辞書。

 何でこんなところにあるんでしょう?

 「な、な……じ、自分、大丈夫なん?」

 「う、うう……」

 本当は痛みで声が出ないだけなんですが…彼女は、心配げに私を覗き込む。

 「あ、あの、本当に大丈夫なん?って、が、外人さんか?こ、こまったな、あたし、英語でけへんねん……あ、あいきゃんのっと」

 「う……大丈夫です。日本人です……」

 確かに容姿は外人さんだけど、戸籍は日本だからそれで間違いない。生まれはこの世界ですらないけどな!

 それに、外人さんがすべて英語を話すわけじゃないよ?
 
 痛みに頭を抑えてうめいていたら、あわてて、図書館の係りの人がやってきて、私に謝罪。怪我らしい怪我はしていないから、私は問題ないと答えておいた。それでも、見事なタンコブを一つばかり作る事にはなったのだが。


 「ほんとうに、ありがとな、えっと」

 「石田です。石田なつき」

 「なつきちゃん、いううん?あたしは、はやて。八神はやて言うんよ」

 やっぱりそうですか!

 「はい、それで、はやて……と呼んでいいですか?」

 「うん!あたしもなつきと呼ばせてもらってええ?」

 「勿論です。それで、はやて。はやてに怪我はありませんでしたか?」

 「あたしは、ぜんぜん大丈夫や!けど、ほんとうにごめんな、なつきちゃんに怪我させてもうた」

 「私は大丈夫です、血も出ていませんし、怪我といってもタンコブ程度ですから」

 「でも、ほんとうに、ありがとな?」

 「はい、その言葉は受け取っておきます」

 二人でクスリと笑みを浮かべる。

 「ところで、石田なつきちゃん……うーん、自分、よくこの図書館使ったりするん?」

 「はい、本が好きなもので。よくご存知ですねぇ。あれ、もしかしたら、どこかでお会いしましたか?」

 少なくとも私の記憶にはない。車椅子の美少女なんて、結構特徴的なものだから、一度でも見かければ忘れることはないんだけどな。しかも、『八神はやて』だし。

 「あ、うんん。会うのは初めてやと思うよ?」

 「だったら……」

 「うん、実はな、この本なんやけど」

 さっき、はやてが取り出そうとしていた本だ。

 「えと、ああ、『はてしない物語』ですね。エンデの。渋い趣味ですね」

 ミヒャエル・エンデという児童文学者である。他に『モモ』とか書いている。

 「とか言いながら、なつきちゃんもこの本読んだやろ」

 「ええ。昔映画になったとかで、興味を持ったもので。この前借りました」

 「やろ?ほら……」

 はやてが本の裏表紙をめくると小さな紙製の袋が貼り付けてあって、中には貸し出しカードが入っている。そこには私の名前が書いてあった。

 「ああ、なるほど……でも」

 「実はな、それだけじゃないんや。ちょっと、車椅子押してくれるか?」

 私は、はやての言われるとおりに車椅子を押していく。そして、彼女の指示するとおりに、書架を巡っていくと、なんとなく彼女の言いたいことが分かってきた。

 「その本とって」

 私が、見覚えのある本をとって彼女に手渡すと、彼女はその本の裏表紙をめくって私に見せる。その本の貸し出しカードにもやはり、私の名前が書いてあって、続けて彼女の名前が書いてあった。何冊か、引っ張り出してみたが、連続して名前が乗っている事もあれば、少しはなれて名前が書いてある事もあった。

 「いっつも、あたしの前に名前を書いている人がいてな、名前からしてたぶん、女の人やないかなーとは思ってたけど、こんな可愛い子だとは思わなかったわ」

 にっこりと微笑むはやて。

 「ぐ、偶然ですね。私の手にした本にはやての名前があるなんて」

 「せやろ?すっごい偶然や!」

 「あ!」

 「な、なんや?」

 「そうなると……」

 私は、過去に呼んだことのある本を書架から取り出して同じように貸し出しカードを見てみる。そこには、同じようにはやての名前。

 「ふむ……どうやら、本の趣味は同じようですね」

 「うんうん、あたしら気があう見たいやな」

 「ですね」

 「しっかし、ラグクラフトはちっとばかり渋すぎるな、自分」

 「いや、それを借りているはやてもずいぶんなものかと」

 と、言うかこの年齢でラグクラフトを読むなと言いたい。自分はさておき。


 私たちは図書室の談話室に場所を変えた。

 「にしても、なつきちゃんって、石田って言う苗字なん?」

 「はい、変ですか?まぁ、見た目がこんなですから、そうですね、少し奇異に思われるかもしれませんが。先も言いましたが、一応、日本人ですよ?」

 「ああ、ちゃうねん、ちゃうねん。たまたまな、あたしのお世話になっているお医者さんに石田せんせ、言う人がいてな?おんなじ苗字やなーって思ったんよ?」

 「なるほど。それでですか」

 「うん、まさか、そこまで偶然が続くって事はないんやろうけどな?でも不思議な事ってあるもんやなって」

 「そうですね、世の中は小説よりも奇なりと言いますから」

 「『事実は』やなかったっけ?」

 「あら、博識で」

 「あはは、まぁ、伊達に本ばっかり読んどるわけやないってとこや!」

 「なるほど……ところで、はやては一人で図書館へ?」

 「あ、えと……うーん」

 眉をきゅっとひそめるはやて。

 あっと、いけない、思わず聞いてしまったけど、彼女って確か一人暮らしだったけ。こんな車椅子の女の子をひとりで生活させるなんて、と思ったりもする訳だが。

 「あ、ごめんなさい、立ち入ったことを聞いちゃいましたね。ごめんなさい、聞かなかったことにして……」

 ううん、とあわててはやては手と首を振る。

 「ううん、ええねん、ええねん。うちな、一人暮らしやねん。だから、図書館へは一人できたんよ?」

 と、言っても、送り迎えはヘルパーの人がやってくれるんやけどね、と笑みを浮かべる。

 「あ、えと?」

 「あはは……ごめんな、変なこと言ってもうたん。なつきちゃんがきにする事やあらへん。な、この話はここまでにしとこ」

 「……」

 私が、難しい顔をして黙り込んでしまったのを、とてもすまなそうにして謝罪するはやて。いや、謝罪するのは私の方なのに。おかしなことを聞いてしまったのは私の方だ。けれども、それをすまなさそうにしているのは、はやての方で、これでこの話題はお終いなっと、切り上げる。
 
 だから、思わず携帯を取り出した。

 「はやて!突然ですけど、今日はお時間ありますか!?」

 「な、なんや、いきなり!?まぁ、確かに時間があるっちゃぁ、あるけど」

 「ですか。でしたら、第1回、八神家&石田家親睦御泊まり会を開こうと思います。よろしいですよね?」

 「え、ええ?でも、いきなりだし、ほら、なつきちゃんのご家族もいきなりだと、ご迷惑するやろ?」

 「大丈夫です、うちの保護者は、今日は夜勤で、家には帰ってきませんので。それに……」

 私は携帯のアドレスから幸恵さんの番号を呼び出し、通話ボタンを押す。

 『はい、幸恵です。どうかした、なつきちゃん?』

 幸恵さんは数コールで電話に出てくれた。

 「あ、幸恵さん?いまお時間いいですか?」

 『うん、いいわよ、ちょうど休憩中だったし』

 「いま図書館ににいるんですけど、ちょっとびっくりする人と出会いました。ちょっと待ってくださいね」

 『え、え?どうしたの?』

 私は携帯をはやてにさしだす。えっと驚くはやてに私は携帯電話を押し付ける。目を白黒させながら、はやてが携帯を受け取った。

 「あ、あの……すみません、あた……私、なつきちゃんのお友達になった、八神はやてと言います」

 『え、ええ?は、はやてちゃん!?』

 「へ?あ、うそ、石田せんせ?」

 『そうよ!え、なんではやてちゃんが、なつきちゃんと一緒にいるの?』

 驚きのあまり硬直しているはやてから携帯電話を受け取り、私は今回の経緯を説明する。

 『そうかーすごい偶然だね。それで?』

 「はい、それで、今日ははやての家で、『私たちであっちゃった記念』の親睦会を開こうと思いまして、御泊まり会をひらこうと思うのですよ」

 『了承』

 「ありがとうございます」

 『あ、でも、なつきちゃんのことだから大丈夫だとは思うけど、はやてちゃんのご家庭は……』

 「すいません、迂闊にも本人から聞いてしまいました・・・」

 『そっか、そうね、あなたなら大丈夫よね。いいわ、御泊まりしてらっしゃい。明日は土曜日で学校も休みだしね』

 「すいません、突然に」

 『いいのよ、気にしないで。はやてちゃんをよろしくね?』

 「はい、任せてください」

 『リニスは?』

 「勿論、連れて行きます」

 『そう、だったら、頑張ってらっしゃい』

 「頑張っちゃいます。ではでは」

 通話オフボタンをぽちっと押してはやてに向き直る。

 「と言うわけで、保護者の了承をもらいました。着替えを取りに行くので、ちょっと遠回りですが、私の家によって、その後、夕食のお買い物にでも行きましょう。そうそう、連れが一人いますのでそれを拾ってからになっちゃいますけどいいですよね?」

 「あ、えっとな?」

 「安心してください、こう見えても、お料理は得意なのです!きっとはやてを吃驚させてあげますよ?」

 「……」

 「あ、もしかしてお嫌でしたか?」

 「そ、そんなことはないけど」

 「お嫌だったら……そうですね、ごめんなさい。いきなり過ぎましたね。私の悪い癖です。勝手に一人で盛り上がっちゃって、ほかの人のことなんか見ずに走っていってしまう。友達にもよく言われます。悪い癖だとは思うのですが…」

 「う、うんん。そんなことはないよ、ちょっと吃驚してるけど、ほんまはとっても嬉しいんよ。でも…本当にいいん?」

 「なにがですか?」

 「あたし、こんなんやからなつきちゃんに迷惑かけると思うで?それでもええん?」

 「うーん、それでいいかどうか判断するのは私ですし、それを判断するにはまだまだ、はやての事を知らなければならないと思います。そのための親睦会ですし。私のほうが御迷惑をおかけするのならば、いたし方ありませんけど」

 「なつきちゃんの事をどう思うかどうかは、あたしが判断すること……やね?」

 「そう言う事です」

 「そか、それもそやな、あたし達、まだ友達になったばかりやもん。まずは仲良くなることからはじめんとなー」

 「ですです」

 「ほな、まず、御泊まり会からというのも、あれやと思うけど……とりあえず、よろしゅうな、なつきちゃん」

 「はい、よろしくお願いします、はやて」

 私が差し出した手を、はやてがきゅっと握り締める。

 これが私と八神はやての出会いだった。






 世界の果てには、世界があって、

 幾つもの世界には、人がいて、

 人の数だけ、思いがあって、

 思いの数だけ、願いがあれば、

 願いの数だけ、運命がある。

 願いはきっと、たくさんあって、

 運命だって、きっとたくさん、たくさんあるはず。

 そこには、喜びも悲しみも、たくさんあるのだろうけども、

 そんな思いが、いつかどこかでだれかと出会い、

 そして手を取り合って進んでいく。

 出会ったことに後悔をしたくないから

 私は、最適な道を何度も何度も模索する。

 それはとても苦しいことだけれども、それが辛いなんて思わない。

 だって、出会えることは、とてもとても素敵なことなのだから。

 出会ったあなたに祝福を、であえた運命に大きな感謝を。

 私は、歩く。

 太陽の後を、月の前を。

 これはそんな物語の始まり。

 魔法少女 リリカルなのは 彼女達の奮闘記。

 始めようと思います。

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