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蛇イチゴ


監督 西川美和
出演 宮迫博之、つみきみほ、平泉成、大谷直子、笑福亭松之助

「あんなことゆうてるけど、ほんまやろか」「あいつ、何考えてるんやろ」と、いうことが西川監督が、ずっと追求してきたテーマではないだろうか。
ゆれる」でも「ディア・ドクター」でもそうであった。彼女の初監督作品のこの映画もそうだ。
 小学校の教師をやっている倫子が婚約者を家に連れてくる。働き者の頼れるお父さん。そんな父を支える良き主婦の母。認知症を患ってはいるが、明るくやさしい祖父。そんな家族に接して婚約者の鎌田もすんなり溶けこんだようだ。父も鎌田が気に入ったようだ。幸せである。なんの心配もない。アイツのこと以外は。
 祖父が死んだ。葬式の日、アイツが帰ってくる。アイツ、倫子の兄でこの家の長男周治が帰って来た。ここらあたりから、この家、明智家にかぶさっていたベールがはがれおちる。
「心配ないって。オレにまかせておけ」万策つきた父と母は周治に頼ろうとする。ところが倫子は懐疑的だ。子供のころ倫子は、兄が蛇イチゴがあるという学校の裏山に行ったがなかった。
「蛇イチゴなんかなかったよ。お兄ちゃんのウソつき」
「ほんとにあるよ。いまでもあるよ」
「じゃ、今から見に行こうか」
 テーブルの上に置かれた蛇イチゴのショットで映画は終わる。
 兄ははたして信用できるのか。ちゃらちゃらした態度、ペラペラと口八丁手八丁。なんかヤバイこともしていそう。でも兄だ。家族だ。肉親だ。まさか・・・。
 ホームドラマである。コメディである。でも白くはない。黒い。ブラックホームドラマでありブラックコメディである。それにホラーっぽいところもある。
 傑作だ。これが初監督作品!西川美和すごい。
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