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幸せなひとりぼっち


監督 ハンネス・ホルム
出演 ロルフ・ラスゴード、バハー・パール、イーダ・エングヴォル

 頑固偏屈なじいさんというのは映画の題材になりやすいのだろう。いろんな頑固偏屈じいさん映画があった。邦画では「お父さんと伊藤さん」「生きものの記録」外国映画では「アンコール!」「グラン・トリノ」などなど。
 そんな頑固偏屈じいさん映画のカテゴリーに佳品が1本加わった。北欧はスウェーデンの頑固偏屈じいさんである。かようなじいさん、万国共通らしくどこのじいさんも同じ。
 オーヴェは勤務先をリストラされ、最愛の妻も半年前に癌で亡くしている。頑固でヘンコ、怒りっぽい小言幸兵衛は、きょうもきょうとて、あちこちで怒りまくり。
 妻の墓に供える花を買いにスーパーへ。1束50クローナの花束を35クローナで買おうとする。レジの店員に50クローナですといわれる。オーヴェ怒り出す。これ2束で70クローナだろ、だったら1束35クローナのはずだ。あのう、2束ですと70クローナですが、1束だけですと50クローナなんです。お前じゃ話にならん。責任者出せ。こんな「壷算」まがいのことをいって、スーパーのレジで怒る。後ろで人が待っているのに。
 こら、こんな所に車を入れるな。なんだこのゴミの出し方は。ろくにバックもできないのか。こら、そこの猫そんなとこでおしっこするな。そこの女、なんだその犬の散歩のさせ方は。ナマイキな犬め蹴ってやるケッ。こんなぐあいに身の回りのこと、人間は当然ながら猫から犬までのまで腹を立てている。
 もうイヤだ。こんな世の中。死んでやる。ところが、笑福亭仁智師匠の「ハードラック」みたいなことになって、なかなか死ねない。監督か原作者か知らぬが、この映画をつくるにあたって上方落語まで勉強するとは、なかなか見上げたこっちゃ。
 そんなオーヴェの隣に引っ越してきたのが、パルヴァネの一家。いきなり車をぶつける。それに、なんだアウディなんか乗りやがって。オーヴェは車はサーブ以外は認めん。同じスウェーデン車のボルボでもダメ。親友がBMWに乗りかえたというだけで絶交するぐらい。
 そんなアウディに乗ってる一家だが、この家の主婦ペルシャ人のパルヴァネは大変にいい人。とっつくにくいオーヴェになにかと良くする。さしもの偏屈頑固なオーヴェもパルヴァネとは、だんだん仲良くなってくる。
 頑固偏屈じいさん映画ではあるが、純愛物語でもある。亡くなった愛妻ソーニャとの出会い。そしてソーニャの身の上に起こった重大なこと。オーヴェにとってはソーニャが全てだったのだろう。
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