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ペナンブラ氏の24時間書店


 ロビン・スローン   島村浩子訳  東京創元社

 失業中のクレイが見つけたバイト先は不思議な書店だ。客はほとんど来ない。それでも24時間開いている。たまに来る客も、本を借りていくだけ。
 店の奥には、高い書棚にびっしりと本が。それも見たことのない本ばかり。ここの本、Googleの検索にかからない。たまに来る客というのは、奇妙な常連客で、その読めない本を借りていく。どうも本に大きな秘密があるらしい。
 と、いうわけで、クレイはGoogieの女子社員のキャット、高校の同級でAI企業の経営者のニールとともに本の謎を解く旅に立つ。
 こういう設定を見ると、ものすごく魅力的だ。しかし、読んでいて散漫な印象を受けた。謎とき、冒険、友情、IT、古本、活版印刷、最初の活字などなど、なんでもかんでも詰め込みすぎ。整理する必要あり。エンタティメントはあちこち寄り道してはダメ。スゥートスポットを一直線に直撃しなくては。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
活字と未来 ()
2017-07-07 13:54:46
佐賀には、ツタヤと提携した図書館があるそうで、人気のある本が優先されているようですが、ITが浸透して、Google検索に懸からない本を敢えて置く、というのは、ニーズがありそうですね。民営化図書館も、ITと共存した図書館の在り方を模索して、サービスを充実させていくのでしょう。ネットで手に入らない本は、古書であったり、希少な本なのでしょうが、図書館はそういったレアな本を囲っておいて欲しいですね。

民間会社でもニッチな産業は、市場心理を読み込んでいると思いますが、本は買えても、図書館は特別な場所で、あの物静かな雰囲気や、涼やかな空気感、勉強の為の駆け込み寺の意義、は夏休みにこそ重宝されると思います。大人になっても、図書館で過ごして勉強出来る時間がある事は、現役世代から羨ましがられる、と思います。

何となく、「未来の民営化図書館」の事を書かれているように思いました。
 
 
 
隆さん (雫石鉄也)
2017-07-07 14:06:45
「未来の民営化図書館」いえいえ、この小説はそんな話ではありませんでした。未来というより過去指向の話でした。
 
 
 
Unknown ()
2017-07-07 20:46:10
そうでしたか。ITとかあったので、現代以降の話かと思いましたが、確かに、この書店の表には下町が広がっているという印象は受けました。そこに正直に反応すべきでした(笑)。

社会が発展しても、下町はそのまま在り続けるのでしょう。五輪とか、ここでは批判されていましたけれど、大規模な公共事業がある事は、街を否応もなく再編するものですね。そうした国のイベントを好む性格は、日々の生活とは乖離するものですが、本当に助けを必要としている寂れた地方の街ではなく、今ある事が大切な都市の街だけに資源を集中するのは如何かと思いました。
 
 
 
隆さん (雫石鉄也)
2017-07-07 21:55:35
ITも確かに出てきます。ヒロインがグーグルの社員ですから。書店の表のことは話題にはなってません。モンダイは書店の奥です。
 
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