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桂雀松の愛宕山

 NHK「日本の話芸」で桂雀松の「愛宕山」を観る。面白い。雀松さん、一つ上の次元に上がった。枝雀門下ではあるが、枝雀の影を感じさせない。この「愛宕山」も完全に雀松の「愛宕山」だった。
 数多ある上方落語のネタの中でも、「愛宕山」は小生の好きなネタ。春のピクニックに行く噺だから、春の野山の情景を描写しなくてはいけない。旦那が京都人、主人公の太鼓持ちの一八が大阪人。この二人のやりとり。かわらけ投げのシーン。一八が谷底に投げられた小判を拾うため傘をパラシュートにして飛び降り、小判を拾って、戻ってくるくだり。聞きどころ満載の噺である。
「百年目」が人物のキャラクター造形の妙を味わう噺なのに対して、この「愛宕山」は旦那と一八の演技もさることながら、情景描写、それにアクションの表現も大切。雀松さんの噺はいずれも一級品であった。
 特に、かわらけ投げのシーンの首の使い方、一八が谷底へ飛び降りるまでの、迷いっぷりなど、雀松さん独特のものが観られた。 
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勝呂忠画伯ご逝去

 勝呂忠画伯がご逝去された。享年83歳。
 小生たちの年代のSF者にとって、早川の銀背。ハヤカワSFシリーズには特別な感慨を憶える。あのころは、SFの供給源は、このハヤカワの銀背と東京創元社の文庫しかなかった。
 そのハヤカワの銀背の装丁をよく手がけておられたのが勝呂忠画伯だった。小生たちは、勝呂画伯の顔を持つ本で育ったようなものだ。
 勝呂忠画伯のご冥福をお祈り申し上げます。
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