4年の算数で、角度を教えた。
習熟度別の、どちらかと言えば算数が苦手だという子供たちと勉強をしている。
その子供たちにとって、「角」は、とてもわかりにくい概念だ。
窓枠のように、積み木のように、触れる角度は分かる。
しかし、ノートや教科書など平面をただ線で区切っただけの角は、なぜ真っ平らなの「角」なの?と感じるようである。
算数の苦手な子供たちにとっては、触れるか、触れないかは大きな隔たりがある。同じように、時間とか長さ、重さなど基準になる単位を人間が作り出したものはイメージするのが難しいようだ。(林檎とか、ミカンとかの個数なら分かるのだが..)
そうした子供たちに、その角の大きさを「分度器」で測定させるのは、一筋縄ではいかない。
そこで、私はこのように教えている。
まず、分度器の中心に、マジックで赤い印をつける。
次に、調べる角度の頂点を赤青鉛筆で「赤点」、基準になる辺を「青線」に色分けをする。
分度器で角をはかるとき、赤と赤を合わせ、分度器の底辺の線を、青線に合わせる。
赤と青を合わせたら、「青線」上の0を見つける。
今見つけた、「0」から、角度を読んでいく。
これだけだと、他の角に対応できないので、違う向きでも、同様の作業をさせておく。
左右が違うだけで、あとは同じこの作業が分かると、後のだいたいの角ははかれるようになる。
具体物なら分かるが、抽象的な概念は、わかりにくい。
そういう場合は、色分けをする。
色があるだけで、ただの模様だった「角」が、立体的に見えてくる。
映画館だって、3Dの映画は、赤と青のめがねをかけるのと一緒だと思う。
次回の浜松授業研究の回予定 | ||||||||||||||
|
これからも考えていきたいと思います。