鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

案山子

2016-10-02 16:50:24 | 写真俳句

四年後を目指す気炎や婆案山子

(よねんごをめざすきえんやばあかかし)

 

村の明日望みて爺の案山子かな

(むらのあすのぞみてじいのかかしかな)

 

老農の誇り顔かな豊の秋

(ろうのうのほこりがおかなとよのあき)

 

9月の写真俳句を、デジブック アルバム にまとめました。

 

      9月21日~30日のつぶやき句を32句にまとめました。

     風切って駆くる少女や秋薊            本当の気持ちを言へず秋薊

     恋し日の思ひ出チクリ秋薊            故郷の日野の早瀬や落つる鮎

     落鮎の供養とならむ化粧塩           落鮎や故郷捨てたと言ふあいつ

     落鮎や故郷を離りて四十八年         点けてまた消える蝋燭秋彼岸

     秋分や横に寝かせし砂時計           秋分やさながら恋は砂時計

     草虱つけて腕白風になり             故郷に増える放棄田草虱

     千の風になりし腕白草虱             老蝶やそれでも母は母のまま

     刀折れ矢の尽きぬとも秋の蝶         老いてなほ懸想心や秋の蝶

     予報士を信じてけふの秋袷           予報士のミニスカートや秋袷

     老い母の青春写真秋袷              夢に戻る学生時代秋袷

     燕帰り老いの独居に戻りけり          別れには演歌の似合ふ帰燕かな

     光秀の天守掠める帰燕かな           有明や愛のほてりの冷めぬまま

     残月や鴉が鳴いて知る夜明け         四畳半一間の愛や残る月

     天井の木目が笑ふ秋夜かな          秋の夜の推理回らすポワロかな

     新曲を覚えきりけり秋の夜            首のなき裸体マネキン捨案山子

     光秀の首塚秘そと捨案山子          寿ぎてをれぬ高齢捨案山子