蕎麦の散歩道

美味しい蕎麦と、楽しい食の道を歩む。

ひろ作 新橋  新物 初物 新蕎麦 

2008-10-05 13:36:37 | 銀座・新橋・芝・築地・港区・中央区・墨田

何とかカウンターの空き席に入れてもらった。
少し落ち着いたというものの「ひろ作」はなかなかすんなりとは入れないようです。
一番右に座るとご主人の盛り付けの様子が分かるし、ここだと手を休めないでも話が出来る。
「新蕎麦になりました」
忙しく箸を走らせながら受け答えしてくれます。北海道と信州のブレンドで相変わらず手挽き臼で時間を掛けて粉を作る。
1回挽きか、粗いのをもう一度挽くのかは今度聞いてみようと思う。十割なのか、つなぎを入れているのかも聞いたことがない。
茹で時間から見ると十割、見た目で判断すると1回挽きのような気がするが、それは正しいかどうか分かりません。
枝豆が甘くて美味しい。皮を剥いてみると、美しい色がした。



「魚豆です」
女将さんが横から説明してくれる。新潟は茶豆が有名だが、この豆は市場に出る豆ではなく新潟の方の手土産だそうです。
珍しく2階に客を上げている。普段のお昼は1階しか使わないから忙しいわけで、お手伝いさんも来ている。
聞くと、夜のお得意だけには頼まれると二階にお任せのお昼をすることがあるそうだ。これも、滅多にないことで特別な事があった場合だという。

美しい鴨ロースト

鴨のローストが美しい。こんなに均一に焼けているのは珍しい。これも前にいるご主人に理由を質問したが、あっさりと答えてくれる。
脂身の甘みも保たれていて肉の繊維質が溶け込んでいて柔らかでした。これは上質な鴨肉を調理がさらに美味しくさせている。

鯛が旨くなる時期

造りは姿形は鯛だと思って食べる。脂がうっすらあって、鰈の弾力があって甘みはヒラメのようです。
「これは、鯛ですか?」
「もう9月からよい新物の鯛が・・」
このところ脂ののりがよくなって身が甘くなって鯛らしいものになってきたという。
「先日、スペイン料理に行ってきて」
2階の接待客用の鮎の塩焼きの串の身刺しの手を緩めず、友人達と美味しい料理を食べたと言う。若い人達とワインなどの呑みながらの料理研究でしょうか。
僕もこのところの蕎麦会の話をする。蕎麦の話をすると、聞くご主人の顔が緩む。



蒸しご飯に美しいいくらがある。
「もう、イクラは初物ですか」
「もう出ました。美味しいでしょう」
イクラの甘みだけが袋の中に入っていて、口の中でスーと溶ける。よいイクラは透明な袋が薄くて身がプリンとしている。
それに反して袋が固くて、身にたるみがあって、口につぶれの食感があるもの、
それは俗に「ぴんぽん」と呼ばれて塩入れをして3ヵ月後に市場に出回る。
これは築地でもお店で信用して買うしかないから、僕なんかは見た目では分からない。「ひろ作」のこの日のイクラを味わうと、違いがよく分かりました。



蕎麦はいつもより色が黒い。新蕎麦の特性がそうなのでしょう。
「新蕎麦だね」
と訳のわからないことをいってしまった。新蕎麦の香りは一種独特で香りは立つがツンとしたものではないから、弱いと我々は感じてしまう。が、それは新蕎麦の奥ゆかしい主張です。こしはいつもよりあって、味は濃い目。そんな感想を口で言ってしまうと何かよそよそしい感じがしてしまう。
「そうでしょう」といってご主人が僕の目を見る。



いつもそうだが、大抵遅い客になってしまうから、後片付けの邪魔をしながら蕎麦屋のことや蕎麦の話になる。
女将さんとは夜の商売の話になる。春になって波が穏やかになる頃に夜に会食に来ますといってもう10月です。
冬の荒海でしまった魚の料理を味わいに来なくてはいけないでしょう。
新蕎麦が出回りだすともう1年が終わる事を覚悟しなくてはいけない。年を重ねてくると年末は壁のように巨大なものになってくるから怖い。

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2 コメント

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はじめまして (星の王子)
2008-10-06 00:50:46
こちらのランチは去年の冬何度か足を運びました。
ランチタイムでは予約がなかなか取れないので
平日に余裕があるときを探して、です。
透明感のある蕎麦はすごく綺麗ですね。
あの透明感が (夢八)
2008-10-06 06:52:40
星の王子様、
コメントありがとうございます。

去年の冬ですと、まだ、予約が
取れていた頃でしょうか。

あの透明感のある蕎麦は、手挽き石臼ならでは
だと思います。
余裕を持って、まだまだ元気で続けて欲しい
お店ですね。

またお気軽にコメントください。

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