蕎麦の散歩道

美味しい蕎麦と、楽しい食の道を歩む。

曉山 日立市  花いかだにのった、訪問者

2008-05-01 17:18:32 | 近郊・神奈川・千葉・埼玉・茨城・長野他
筍堀りをして、蕎麦を食べる。
そんな魅力的なアイデアをそば箸さんが思いついた。すぐにそれにのって、仲間を募った。丁度一ヶ月半前くらいだった。
しかし、連休前のこの時期は、もう皆さん予定が一杯。小マメ太郎さん、がじゅたん、そのほかの方。
もう旅行だのオフ会だので日程が組まれておられました。



朝の10時頃、そば箸さんと、山を背に草木が誘う「暁山」の外門をくぐる。
石渡りを歩くと前回とは、何か違った印象がありました。庵まで歩く石渡が、竹柵で新しく囲われています。
ご亭主が休みごとに手を入れて造られたそうです。季節の鮮やかな発色の草花が訪れる客を迎えてくれます。

あっという間に筍を掘り当てるご亭主


筍堀りは小学校以来でした。暁山さんにお手本を見せてもらい後は我々が筍の頭出しを探して掘り起こすのです。小学校時代、一月以上も筍をご飯のおかずに出され、顔も見たくないほどの季節の厄介物だった、その筍が今は大好物になっています。
かつぎに八分ほどとって僕はギブアップです。
「夢八さんは、腰掛けて休んでてください」

筍掘り名人と化すそば箸さん


か弱い女性ながら、何本も筍を掘り当て、いまや筍掘りの名人と化したそば箸さんが、掘り続けます。早く蕎麦を食べようという僕の甘い餌にも飛びつきません。
筍のほかに、野生の木の芽、せり、などが方々に繁っています。ふきの畑もあって、これらは蕎麦を食べ終わって沢山採らせていただきました。
「宝のやまじゃ!」と、そば箸さんの声が弾んでいます。



彼女を無理やり制止して、我々は目当ての蕎麦を頂きに店に上がりました。もう一組、先客がいます。テーブルの上に置かれた九谷焼きの年代物の徳利と猪口に、画家のアトリエらしい採光が注ぎます。
やっと、僕は蕎麦にありつけそうです。
        畑からとった蕗、朝取れの若筍、サツマイモの天ぷらと筍煮


天ぷらをいただきました。さつまいも、朝取れの若筍の天ぷらがすぐに胃の中に落ちました。筍のしゃきしゃきした食感は、山畑を持つお蕎麦屋さんならではのものでした。

同じく筍の煮物は甘みがあってよい味付けです。天ぷらは海老と山で採れた山菜と野菜です。ゆっくりと味わいます。
「よろしいですか?」そんなお客が2組ほど来店しました。地元の人もこのところ評判を聞いて探し当て来るそうです。予約が原則ですが、予約客の時間を見計らいながらこの頃は不意の客にも対応されているようです。

      九割蕎麦

初めは九割の蕎麦です。香りが立ちます。前回のものからさらに蕎麦が洗練されてきました。
つゆもまた研究し続けるそうです。つゆは迷い始めるとなかなか収拾がつかなくなくものです。迷い始めたと思ったら、甘味か、辛みか、どちらかを基準に決めて出汁の取り方を変えていくしかありません。
そして、また蕎麦に必ず戻って、つゆを決めていくようになります。
この蕎麦なら、辛みが基準かな、と僕は思いました。甘さではなく、やさしい辛味のようなことでしょうか。

手挽き石臼一本挽きの野趣に溢れる田舎


蕎麦は完成度が上がるほど、つゆに迷うから、それはまた蕎麦屋の進化の始まりになります。辛くて、楽しい蕎麦屋への心旅です。
次に来たのは手挽き十割、これは100グラム程度頂きました。一回挽きの野趣に溢れ、こしが強く、噛むたびに甘味が舌に広がります。

紫蘇の粗塩で頂く天ぷら

お客も引き、暫くの間、蕎麦談義に入ります。この時間がなんともいえない楽しいものになります。
草木に囲まれ、土壌から季節の贈り物をいただく蕎麦屋の幸せと、苦しみをさりげなく披露していただく。
僕らはその幸せだけを頂いてきました。それでいいのだろうと思います。

 花いかだ、もうすぐ花が開く

帰り、花いかだが付き始めていました。葉の中に5月頃、花を開く、珍しい野草です。例えて筏に乗る花とは、いいえて妙ですね。
こんな花があることは初めてここで知りました。

沢山の筍、天ぷらの素材の山菜、ふき、木の芽なをどっさり、車に詰め込みました。その食材で頂く間の暫くはこの山荘の庵のことは忘れないでしょう。
繰り返し来る季節は同じものではなく、発見と人の営みの深さを教えてくれます。
「花いかだ、になったようだね」
「曉山さんのおかげで」

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8 コメント

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お礼 (そばがき)
2008-05-01 21:13:55
 先日は、遠方から起こし戴きありがとうございました。
皆さんとの蕎麦談義は、楽しくかつ有意義のひと時でした。
 お礼を申し上げます。

 やっとお出しした二色の蕎麦で定着しそうです。
 指摘されたように、そば汁をもう少し研究したいと思います。

 蕎麦を追い求めれば、求めるほどに、深みに入っていきそうです。
 
 こだわり蕎麦屋の始め方は大変参考になります。
 
 また、季節が替わりましたら、当店を思い出してください。

 季節によって、採れる野菜も違ってきますし、それが、田舎の良さでしょうか。

 またお会いするときを楽しみにしております。
 
また、季節が変わるころ (夢八)
2008-05-01 21:37:45
こちらこそ、大変楽しい時間を
ありがとうございました。

子供の頃に帰ったようでした。

蕎麦の深みは、客側も同じようで
際限がありません。

また、ご訪問に機会を作って
押しかけるかも知れません。
すばらしい (ねこやしき)
2008-05-01 23:15:16
夢八さん、こんばんは。
前回に引き続き、すばらしい出会いでした。またもや我が家に記録を残しました。

筍堀りと蕎麦。何と目のくらくらするような企画でしょう。そして採れたてを食す。これが一番のぜいたくですよね。土いじりバンザイ!
出会いが (夢八)
2008-05-02 07:17:23
ねこやしきさん、コメントありがとうございます。

こんな素晴らしいことが
まだまだ、あるんですね。
出会いが、新しい事を運んでくれました。

Unknown (そば箸)
2008-05-03 00:39:57
どうもお世話様でした!本当に楽しかったです。
1人でも行っちゃう予定でしたが、
一緒に感動を味わえる方にお供できて
いい一ページを刻むことが出来ました。

きっと私一人だったらここまでお話も盛り上がれませんでしたし
感謝の気持ちでいっぱいです。

おもてなしで忙しい中たびたびお顔を出してくださった
そばがきさんにも感謝ですね。
ご夫婦のお人柄が良く、温かい春は暁山さんの店の空気にも溢れているなと感じました。

蛍烏賊の黒造りごちそうさまです。
本当に美味しかったです。もったいないけど早めにいただきます!
大収穫 (夢八)
2008-05-03 06:17:29
そば箸さん、こちらこそありがとうございました。

楽しい時間は、あっという間に過ぎるものですね。
あの短時間で筍堀り名人になって大収穫でしたね。

蛍烏賊の黒造りで創作された料理ブログで
見ました。お料理の発想がすごいですね、
びっくりしました。

またお付き合いください。
お邪魔します~。 (先客)
2008-05-03 22:02:19
たぶん、先客と書かれておりました親子@娘です。
暁山さんのHPより こちらにたどり着きました~。

お二方は筍掘りに出られていたのですね~。
父と「あの荷物は先客(!)のだよね・・・どこ行ったんだろうか???」と お蕎麦を待ちながら話していました(笑)。

ご同伴のそば箸さん(?)の感動の歓声にこちらももっと長居したかった&お酒を頂きたかったのですが、所用があり 頂いて即失礼しました。

素敵なブログに都内のお蕎麦屋さんを訪ねてみたくなりました♪
よく憶えています (夢八)
2008-05-03 22:19:15
先客さん、よくお越しいただき
ありがとうございます。

やはりお父様と、娘様でしたか、
いいですね、親子でお蕎麦を頂く幸せ。

そば箸さんの感動は伝わりましたか。
僕も感動していたのですが、そこはぐっと押さえて。

また、ブログご訪問いただき
コメントもお願いします。

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