あおぞら日記

おいしい嚥下食♪楽しくお出かけ♪在宅生活♪いろんな想い♪

そんな問題じゃないんじゃない??

2013年09月13日 | ニュースとかなんやら
私は、ベッドにいる時間が一日の大半を占めているので、パソコンでニュースなんかを見たりしてます。
そんな中、目に止まった記事がコレ

男性患者の喉に開けられた呼吸用の穴を誤って塞ぎ窒息死させたとして、愛媛県警松山東署は12日、県立中央病院(松山市)の女性看護師(27)を業務上過失致死容疑(医療過誤)で書類送検した。
発表では、看護師は2011年12月3日午後2時半頃、咽頭がんの摘出手術を受けた男性(当時70歳)の喉に開けられた「永久気管孔」と呼ばれる直径約2センチの穴を医療用テープで塞ぎ、約2時間半後に窒息死させた疑い。調べに対し、看護師は「口や鼻で呼吸ができると勘違いしていた。汚れが穴に入らないようにしようと思った」と供述、容疑を認めているという。

(2013年9月12日13時57分 読売新聞)

こちら →  YOMIURI ONLINEより


mixiニュースにも出てて、コメントとか書かれれてるね。

「ありえない」
「なんで看護師なのにそんなこともわからないの?」
「呼吸のための穴塞いだら、死ぬの当たり前でしょ」
「素人でもやらないこと」
「殺人じゃん」

はぁ~、違うよぉ~って思った。
このコメント、わかってないのにこんなこと書いちゃダメだよ…
確かにありえないように思えるけど、ありえなくなんてない。

私が思うに、気切孔と永久気管孔を間違えてたんだよね…
普通に気管切開するだけだったら、カニューレ入ってなかったり、入っててもカフの空気抜いてたら、口や鼻から息ができるもん。
患者の呼吸する力にもよるけど、人工呼吸器ついてないってことだから大丈夫だもんね。
普通はテープで塞いだりはしないけど…
気切のエプロンガーゼとかゴミが入らない対策はあるからね。

だけど、この患者は喉頭がんの手術。
永久気管孔…
塞がれちゃったら、息できない… 窒息…

私はさ、気管切開から喉頭分離術やったからさ。
気切孔から永久気管孔にしててね、他人事じゃないんだよね~


私の意見ね、個人的な…

この看護師さんがやったことは、本当に危険なことで、実際に患者さん亡くなってるし許されることじゃないけど…
コレ読んだとき、ありえない事故ではないなって思ったの。

ぜーったいにいけないことだけどね…
なんで死亡事故になってしまったんだろう?って思った。

間違えて(この場合は勘違いで)のどの穴を塞いでしまったのは…
1万歩くらい譲って許そう。

だけど、だけどだよ…

息できないんだから、相当苦しいはず…
バタバタするだろうし、チアノーゼ出てきたり、意識なくなったり…
見てればわかると思うんだよ。
こんな取り返しのつかない状態になる前に、なんとかできるんじゃないかって思うの。

2時間半後に死亡ってさ。
気切孔塞いで、すぐにその場を離れたってことじゃないかな~
5分も観察してたら、異変に気づいてすぐに処置できたんじゃないって思う。

忙しくて、人手が足りなくて…
パッと処置して、観察しないで、その場を離れたんじゃないかな。

そこが、大きな問題じゃないかって思うんだよね。
本来は呼吸のための穴を塞いだんだから、大丈夫かどうか、変化はないか、しばらく見てるよね?ってさ。
もうちょっと、時間をかけて観察してたら…

窒息って、本当に苦しいんだよ。
意識がなくなるまで、もがき続ける…
この患者さんの苦しさ、心細さを思うと胸が締め付けられる…
経験したことあるからね。
私は痰が詰まってとか、呼吸器が外れてだけど…

自己判断で処置したのはやっぱりもんだいなんだけど、中途半端に知識があったんだなって思った。
気切なら塞いでも呼吸できるって。
だけど、喉頭がんについての知識、永久気管孔の知識が足りなかったんだよね…

私だって、実際に入院生活してる時に気切孔と永久気管孔のことちゃんとわかってないなって思う看護師さんには、何人も関わってきてるよ。
知らない人がいっぱいいるって言うのが、現状だと思う。

看護師が専門職だっていっても、自分が関わったことがある診療科のことしかわかんないのは仕方ないんだよ。
ぜーんぶ網羅するなんて不可能だもん。
看護師さんだって、その辺はわかってるから、みんな日々勉強してるんだよね。

これは、ありえない医療過誤ではなくて…
日常のよくあることの積み重ねによって起こった、いつ起きてもおかしくない医療過誤なんだと思う。
いろんな複雑な危険因子が絡み合ってる、難しい問題だと思う。

患者さんのご冥福をお祈りします…


緊急地震速報、誤報…

2013年08月09日 | ニュースとかなんやら
昨日の夕方、携帯電話からけたたましい音が!!!

緊急地震速報!!!

これを聞くのは2回目かな…
だから、すぐにわかった。

たしか、震度5弱以上の地震のときに出される。
いや~焦った~!!!

だって、家にひとりだったんだもん…

携帯のワンセグ付けてみたら…
「窓から離れてください。机の下などに逃げてください」って繰り返し言ってる。

いや~困った…
だって、ベッドが窓のすぐ横なんだもん。
逃げようがないよね…
焦ったけど、隠れるのあきらめたよね…
で、結局、裁縫の続きをはじめちゃうし…


まぁ、幸い誤報だったってことで。


誤報についていろいろ言ってる人がいるけどさ、地震こなかったんだからよかったじゃん♪
こういう間違いなら、べつに問題ないんじゃないかって思う。
これを機に、また災害について見直すきっかけにすればいいんじゃないかって思うんだけどな~
東日本大震災からだいぶ経って、災害対策の意識がゆるんできちゃってるもん。

どうやら、緊急地震速報って、正解率?が25%みたいですね。

誤報が続くと信憑性に関わるとの見解をニュースでやっていたけど…
それって、自分次第じゃないかな?って思ったり…

うん、やっぱり地震対策見直さなくっちゃなー
ひとりの時はどうすることもできないことがわかったし。
さて、どうしよう…

車いすで外食を…

2013年05月22日 | ニュースとかなんやら
なんだか、乙武さんがとある飲食店で車いすなのを理由に入店を拒否されたとか…
結構話題になってますね~

私、これを読んでビックリしました。
ホントに、ビックリ!!!

何に?って…
レストランの店主が「車いすなら事前に伝えるべきだ」と言ったとか言わないとか…

いやいや、そんなことじゃないんです。

車いす生活してると、入れない店なんてそこらじゅうにありますから…
どうしても行きたいのなら、事前にいろいろ調べるし。
行き当たりばったりなら、入れない店はあきらめるし。
車いすの障害者に対して、そんなに優しい店や人ばかりじゃないですからね。


私がビックリしたのは…

乙武さんが、店員さんに下まで降りてきて抱えて階段を上がってほしいと言ったこと。
そして、それを断られたのが初めてだと言っていることです。

あっ、言うのは構わないんです。
手伝ってほしいことは伝えなきゃわかんないですから…

私は、車いすになって6年くらいだけど…
店員さんに、表に出てきて手伝ってくれと言ったことはありません。
いくら抱えてもらわないと入れないとしても、それを店員がやるのは当たり前ではないと思うんですよね。

私が、もしそのお店に入りたいのなら…
自分たちで入れるようにします。
付き添いの人に介助を頼むとか、入る手段があるのであればそのお店に行こうと思います。
もしくは、段差を越えるのに人出がいるときにちょっと手伝ってもらうくらいです。
抱えて階段を上ってほしいなんて、思いつくこともないでしょう…

もし、いままで本当に一度も断られたことがなく、抱えて入れてもらえてたのなら…
余程いい待遇で接してもらっていたことになりますよねぇ。
店側のその好意に感謝すべきであって、介助を断れたことをレストランの名前を出して公にするのはちょっとやり過ぎなんじゃないかと思う。

介助してもらって当然という主張はおかしい。
たしかに、車いすだから入れない店があるのは悲しい。
でも、車いすの人だけじゃなくて他の理由で入店をあきらめることだってあるわけでしょ。
子供連れの入店を断る店があったりだってするんだもん。
それと同じのような気がする…

補足として言っておくと…
乙武さんは、介助を断られたことについて言っているのではなく、その時の態度に対して言っているのかもしれませんが…
ただ、私なら介助のお願いを断れても不快にはならないので、態度そうこうという話にはならないでしょう…
忙しいから手伝えないという店側の主張はもっともだと思うから。


なんだか、そんな申し出をすることに同じ車いすユーザーとして違和感を感じてしまいました。
どちらが正しいとかではないけれど…
自分ではそんな考えすら浮かばないので、衝撃的でした。


今回のこの出来事、みなさんはどう考えますか?

車いすの人が、こんなことで入店をあきらめたりしているんだという現状が知ってもらえることには意義があると思います。
歩いている人では感じないバリアが街中にあふれています。
自分がその立場になってみないと気づくことって難しい…
そういう意味では、有意義な発言ではあるけれど…
車いすの障害者が、みんなそんな風に考えているのではありません。
社会に出るには、多少なりとも遠慮だってしてるんですよ~


それと同時に、この話って…

いままで断られたことがないのなら…
実は…
いまで十分、障害者に対して優しい社会なんじゃないかな~って思っちゃいました。

「退院支援」から「在宅療養支援」へ

2012年05月13日 | ニュースとかなんやら
この言葉、非常にしっくりきます。

いつものようにブログを徘徊していて出会った言葉。
すごく納得。
内容はちょっと違うことが書かれてたんだけど、このタイトルがいまの私の想いにぴったりです。

金曜日に元職場の先輩が来てくれて、発表の内容についてアドバイスもらったりしてました。
そのときに、ちょうどこの話題が出ていたのです。

「退院するためにはコレができないとだめだよね」

だぶん、セラピストなら自然にこんな言葉いていると思う。
私も、なんにも考えずに言っていたと思う。
いや、言っていた。

だけどね、患者になると、この言葉すごくひっかかる。
すごい違和感。

だって、『退院するため』にリハビリやってるんじゃないもん。
『家で生活していくため』にリハビリやってるの。
そう、生活していくため。
点じゃないの。ずーっと続く線なの。

私のリハビリの目標は、
『退院すること』じゃないの。
『生活していくこと』なの。


この違い、すごく大事。

無意識に使っていた言葉だけど、よく考えてみれば、こんなこと言われたら信頼関係が最後の最後に一気に崩れたっておかしくない。


そこに、私の目に飛び込んできた。

「退院支援」から「在宅療養支援」へ

内容は、退院するために調整する支援から在宅で療養していくためには何が必要か支援していかなくてはいけないってこと。
そのままなんだけど。

「退院」って点から、「療養」って線に…
そう、この感じ。
すごくしっくりきた。

思わぬところに、ぴったり来る言葉。
なんだか見つけて嬉しくなってしまいました。

法律とか◇尊厳死法案を考える

2012年04月30日 | ニュースとかなんやら
5月末の発表に向けて、いろんなことを勉強中。
いまさらだけど、「学ぶ」って面白い。

ボキャブラリーが少ない私は、いろんな方面のお勉強中。
「障害受容」に限らず、目に付いた事柄をいろいろ読んでみてます。

そんな中、目に留まったのは『尊厳死法案』
私が期待していたものとは、全くちがったものでした。

一体、この法案はだれのためのものなのだろうか?

私の印象…
これは、医師と病院のための法案だ。

延命措置を開始しなくても、法的責任は問われない。

それは、いいと思う。

だけど、一番、問題となるのは延命措置の中止のことだと思うんだけどな。
延命措置をするかどうか…
それは大事なことかも知れないけど。

だけど、本人や家族の意思とは関係なく、延命措置が開始される場合がある。
私もそう。
急変時に回復の可能性があるとの判断で装着された人工呼吸器。
だけど外せなくなってしまった。

急変対応や救命措置として人工呼吸器が装着されることは、医療現場ではよくあることです。

そんな患者や家族にとって、それが大きな負担になってくることも。

「尊厳死法案」
私は、そんな患者や家族のための法律になってくれるものだと思っていた。
延命措置の中止は、倫理的には難しいことなのかもしれない。
だけど、精神的にも体力的にも、経済的にもいろんな負担となってくるのも現実です。

まぁ、「尊厳死」って法律で議論するのもおかしな話だとは思うけど…
そんなことを議論するのは、やっぱり医療費の削減とかの考えもあるのかな?って思いもある。

だって、患者や家族が感じる負担や不安。
それを軽減することを議論するほうが建設的。

呼吸器がついていても社会で生活していける福祉サービスの充実。
経済的な負担の軽減。

そういうところを整備してから、議論すべき内容に感じます。

とりあえずのスタートラインと考えていいのかな…
「尊厳死法案」これから、ちょっと注目です。