民内利昭のブログ

民内利昭の教育と陸上指導に関する色々

何のためのアスリートファースト?

2016-12-31 21:34:10 | 日記

最近、「アスリートファースト」という言葉を耳にする機会が多くなってきました。指導者として指導していく中で、陸上競技に良い才能を持っているのに、一人または少数の指導者の指導しか受けられずに、その才能を開花することなしに消えていってしまっている選手が多いのではないかということに気付き始めました。この「アスリートファースト」の目的は何なのでしょうか?私は、アスリートが伸びていける方向で、すべての環境を整えてあげることではないかと考えています。

とかく選手が伸びないと、「その選手の才能はそこまで」と考えがちです。しかし、多くのケースを目にして感じることは、一人の指導者の指導にその選手がぴったり合うということは少ないということです。私の場合、指導している選手に才能があると感じた場合、次の二つを心がけました。①私一人で囲まず、できるだけいろいろな人の指導を受けさせる。当然、ある程度指導者を選んだ上ですが。②できるだけ最大筋力トレーニング・レジスタンストレーニングは行なわせない。身体が柔らかくなる程度のトレーニングは行ないますが。

このような私の指導を受けて、次のステージ以降に行った選手が、後に私を訪ねてきたときに、現在所属している指導現場の閉鎖性について「戸惑っている」といった話をした者が何名かいました。いろいろ考えてみましたが、指導者と選手が合っている場合とは、その選手が指導されて記録的にも伸びているし、伸びていることを本人が直接感じ競技することに対して楽しさを感じている状況ではないでしょうか?

今年の学会発表の中に入れましたが、「指導者の都合」が優先している指導現場がかなり存在しているように感じています。アスリートの受けたい指導をもっと受けさせれば、その選手はもっと大きく羽ばたいていけるのではないか、と考えるようになってきました。日本の陸上競技指導は、小中高大とぶつ切り状態になっています。すなわち、それぞれの段階の指導者がすべて異なっている場合がほとんどなのです。すべてに当てはまる指導法など無いのではないかと私は考えています。一人の選手は一人の指導者の持ち物ではありません。海外では、誘っておいてその選手を伸ばすことができなかった場合、訴えられるケースがあるとききました。それだけに、指導者が一人の選手を抱え込むことなく、ある程度選手に指導者を選ばせて、指導を受けることができる状況を作り出してあげることが、真の「アスリートファースト」となるのではないでしょうか?また、来年書きます。良いお年をお迎えください。

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