Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

郭公の初鳴きを聴いた

2017-05-19 | 

 

目に青葉、山杜鵑…杜鵑(ホトトギス)の声は、もう里で聴いていたが郭公(カッコウ)の声を聴かない。

初夏の代名詞、カッコウ科の渡り鳥たちは、托卵の習性ゆえ他の夏鳥たちと比べて渡りの時期が遅い。

留鳥や夏の渡り鳥たちが繁殖期を迎え営巣を始めた頃に、育児放棄の鳥たちはやって来る。

なんとも厚かましい鳥たちだが、生物の戦略としては、これも進化の形なのだろう。

本来、何も生産しないで上前を撥ねると云うことでは、金融市場経済に支配された人間の脳内幻想と五十歩百歩である(笑)

私は、この厚かましいけれど、夏の高原を象徴する森に長閑な声を響かせる郭公が好きだ。

カッコウ、カッコウ…あの声を聴くたびに爽やかな夏の朝の清浄な空気感を思い出す。

皿ヶ嶺への九十九折を息せき切って自転車のペダルを漕ぐ最中に、この長閑な声を聴いた。

この声を聴くと「初夏」という脳内にある言葉の受容体にピタリとハマる心地よさがある。

爽やかな5月の森へ、いざ。

風穴手前で目の前10mくらの梢にオオルリの輝青色の背を捉えた。

そっと自転車を降りてカメラをセット。

振り返ると鮮やかな残影は消えていた。

今年はオオルリの姿を至近距離で捉える機会が多い。

でも撮影には至らない(残念)

今日一日は晴天の予報。

光輝く若葉の森で終日過ごした。

5月の皿ヶ嶺は、この世の楽園と断言しよう。

何度来ても、その美しさに魅了される。

今年は林床を彩る花々の開花が遅かった分、

いつもは微妙にずれる花々の開花時期が、北国のように一斉開花となった。

イチリンソウ、ヤマブキソウ、シコクカッコソウ、ラショウモンカズラ、クマガイソウ、ヤマシャクヤク、それらが林床一面に咲き誇る。

竜神平周辺の夏緑樹の森も、今日は若葉の輝きに眩しいくらいだ。

湿原の向こうの空は、夏の訪れそのままに発達した積乱雲が空の頂きを目指す。

たっぷり森で過ごし、里の水郷風景が夕映えの色に染まる頃、家路を急いだ。

 

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3 コメント

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一日! (鬼城)
2017-05-20 10:27:45
このような一斉に咲く、花々の中での一日、あこがれと性格的に恐怖とが・・・(笑い)
しかし、世情を無視して、ゆったり流れる時間、至極の時間ですね。
皿が峰、友人達の中にも何度も春先から登っている人がいます。
山が好きになることは大歓迎ですが、荒れないように・・・
きっりとっている棚田、田園風景もいつまで続くのか?日本の未來が心配ですね。
充足感に満たされる森歩き (ランスケ)
2017-05-20 11:55:59
鬼城さん、雨の鬼ヶ城登山で体調を崩された御様子。
無理しないように身体と相談しながら、退職後の自由時間を謳歌してください(笑)

今月に入って、皿ヶ嶺は4度目になります。
徐々に山の緑も山頂に近づいています。
竜神平周辺の森が若葉の色に染まるまで、と通って来ました。
やっと私が一番好きな竜神平周回路の北側の森が、さみどり色に染まりました。
冒頭3枚の画像が、それです。
斜光線に森が輝く時間帯、16時過ぎの燦々と木漏れ陽が降り注ぐ森です。
今は19時くらいまで充分に明るいので風穴へ帰り着いたのは18時過ぎ。
それから麓の夕映えの水郷風景を撮影していると、日没の19時を廻って薄暗くなります。
薄暮に染まる川沿いのサイクリングロードを走っていると充実感に満たされます。
帰宅して風呂上りの麦酒が美味い。

帰宅してニュースを観ると「共謀罪強行採決」のいつもの国会茶番劇でした。

現在でも警察によるLINEの閲覧は日常的に行われているようなので、これで私たちのプライバシーは無いに等しいことに。
以前にも紹介したように日本の刑事事件は99%有罪という立件されると、
冤罪を晴らすことが、ほぼ不可能な司法制度です。
戦前の治安維持法成立の過程が、この共謀罪と同じような一般市民に及ぶことはないという甘言に騙されたように、
普通に暮らしている一般市民が、誰かの恨みを買って密告された治安維持法の暗黒の歴史を忘れないでほしい。
この法律は、成立の過程から司法の公正さとは、遠くかけ離れたものなのですから。

小田嶋隆が、共謀罪への危機感を国民の大多数が抱かないのは、
自分は多数派に所属しているから大丈夫。
あれは少数派の市民運動をするような人が対象だからと安心していると指摘していました。
う~ん、これなんでしょうね。
妙に納得させれるマジョリティの驕りです。
これが80年前の大政翼賛体制に繋がって行ったわけですから。

https://hanyokusan.wordpress.com/%E7%BF%BC%E8%B3%9B%E4%BD%93%E5%88%B6%E3%81%A8%E3%81%AF/
共謀罪最大の問題点は何か? (ランスケ)
2017-05-21 12:43:51
また国連から「人権に有害な影響を及ぼす危険がある」と共謀罪に対する懸念が寄せられています。

トランプ政権の暴挙を見て、オーストリア、オランダ、フランス、韓国、イランと続いた大統領選挙では
右傾化に一定の歯止めが掛かりました。
翻って、日本では世界から極右政権と見られている安倍政権への支持率は、
相変わらず50%を越えています。

どう考えても、この国の人々の判断基準は、物事の善悪ではないようです。
(この国の道徳教育が、倫理観ではなく忠誠心や協調性を重んじることからも)
それが如何に酷い事柄でも、周囲がそれに同調するなら、
空気を読んでそれに従い、常に自分が多数派であることを確認する。
という立ち位置なのでしょう。

共謀罪の最大の問題点を司法の専門家が炙り出すと以下に。


弁護士 小口 幸人‏ @oguchilaw ·

共謀罪の最大の問題は、警察の運用が恣意的になったときの、
歯止めと情報公開と検証の制度がないことです。
例えるならアクセル全開なのに、ハンドルとブレーキが見あたらない車。
裁判所も歯止めにはならない。
平成27年の逮捕令状の発布は100,880件もあるのに、却下はたった62件。

最低限、GPS最高裁判決の趣旨に沿って、プライバシーの領域に立入る捜査手法に、
一律で令状規制をかける法規制が必要。
スマホ押収時に吸い上げるデータを必要な範囲だけに限定する規制法も必要。
運用状況の公開と実施した捜査内容の検証の義務付け、捜索令状で収集した資料の事件後破棄も。

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