続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

 一晩に3つの金、感動の連続でついに徹夜。と同時に色々思うことあり。

2016年08月11日 | 2016オリンピック


昨夜から今朝にかけてのオリンピックTV観戦は忙しかった。NHKで柔道、8チャンネルでは男子体操個人総合の激闘が同時中継され、
柔道女子70Kの田知本遥と男子90Kベイカーの試合はハラハラドキドキしながら勝利を祈った。柔道は一瞬にして攻守入れ替わる
一時の隙も許されない数分間の厳しい闘いである。その上有効や指導など審判の判定が勝敗を大きく左右するので運不運もある。
そんな中で二人ともあれよあれよという間に決勝まで進み、ついに柔道2つ目、3つ目の金をもたらした。嬉しくて思わず涙がでた。
田知本さんは重量級とも思えない小柄で可憐な女性ながら逆転勝ちなど根性溢れる見事な試合ぶりで我々に感動を与えてくれた。
日系ハーフのベイカー君は終始落ち着いた堂々たる闘いぶりで殆ど一本勝ち、男女同時金メダルという最高の喜びをプレゼント。
日本人の体格からして重量級は不利と言われる中での金は本当に価値がある。アッパレの一言でいうことなし。感動をありがとう。

一方の8チャンネルでは男子体操個人総合の激闘が繰り広げられていた。自室のパソコンTVには2画面機能が無くボタン操作で
1と8を切り替えながらの忙しい観戦だった。当初は内村、加藤両選手が上位争いをしていて二人ともメダルの期待をしたが、
途中で観たらトップはウクライナの選手が1位、内村君は2位、しかも1点近いビハインドで加藤君はもう圏外になっていた。
柔道のダブル金獲得で感動しているうちに内村君の逆転勝利の瞬間は視聴できなかったが、結果は最後の鉄棒の演技でのほぼ
1点近い大逆転でのオリンピック体操個人総合2連覇という歴史的勝利だった。これには2位の選手も他の選手もみんなが納得の
文句なしの快挙であった。本当に素晴らしい夜を過ごさせてもらった。本日勤務のない者だけの特権だ多かも知れない。

リオではオリンピック会場や選手村以外の外では相変わらず危険がいっぱいの治安状況で既に選手が被害に遭ったという報告もある。
本当は万人に祝福されての「平和の祭典」であるはずのオリンピックが一部の限られた世界の者だけで楽しむ祭典では悲しいものがある。
カヌー競技でも日本人初のメダリストが生まれたのは喜ばしいが、競技会場はテレビで見る限り今回のために作られた特設の川の様子。
自然の川を使わないであれだけの施設をつくるのにどれだけの税金が使われたかと思うと宴のあとのリオや市民のことを考えてしまう。

世界中で貧困格差が進み、富める者は益々富み、その格差は広がるばかりである。多少の格差は仕方ないとして極端な格差社会では
いくら警察など治安部隊を増強しても不満による窃盗犯罪や略奪は防げない。今回のオリンピック開催にしても貧困層や不満市民は
そんなことにカネを使うのなら社会インフラ整備や格差是正、福祉の充実政策が先だという声を上げている。
特に開催式典の様子をTVで見てその豪華さ、凝った仕掛けに本当に驚いた。いったいあの資金はいくらかかって、どこが負担するのか、
何故そこまでする必要があるのかと。世界経済が低迷する中、温暖化による大規模自然災害の頻発、最も憎むべきテロによる大量虐殺
の横行防止など地球規模での課題が山積している今こそ過度に豪華な祭典は見直す時期ではないか。

IOCの組織の在り方、運営にも大いに問題がある。先ずは開催招致に多額の賄賂が存在するのではないかという疑惑は解明されていない。
問題の東京開催に際してもその疑惑は晴れていない。何年も前からロビー活動しないと招致が勝ち取れないのもおかしな話である。
全てはIOCや各国のオリンピック委員会が問題に気付いていながら何も改革しないまま今に至っている。2020東京大会には今から
一体いくらの税金が投入されようとしているのか全く国民には開示されていない。借金大国日本に本当に開催する財力が残っているのか
大変心配している。小池新都知事の公約「徹底した情報開示」に期待すると同時に断固たる覚悟で費用削減に取り組んでもらいたい。