疾風の如く!

弓道と美人画に生きる日々。

『溺女伝』 岩田専太郎

2017年02月12日 | Weblog





知る人ぞ知る著名な美人画家、岩田専太郎氏の自叙伝である。

「週刊読売」で、昭和36年から、約1年かけて連載されたものが集めてある。


この人の描いた絵は、画集を持っているので散々見てはいるが、

どういう生き方や生活をしていたかは、実は、あまり知らなかった。




今回、この本を読んで思ったのは、「よっぽど遊んだ人だなあ~」という事と、

「女以外には、なにも興味がなくて、あとは酒を飲んでいたんだな~」という2点だ。

補足しておくが、仕事量は、あの手塚治虫と同じレベルだと言っていい。

その合間に、遊んでいたのである。本当に遊びも半端ない。


そして、とにかく入れ替わり立ち替わり、いろいろな女と出会い遊んでいる。

ただし、これが、普通の遊び人ならば、遊んでモノにして、

いい加減飽きてきたら「じゃあ、さようなら」というものだが、専太郎氏は全然違っていたようだ。




この人は、なにしろ美人画家である。

美しい女性が好きで、女性は美しいものだと、頭の中で思い込んでいたい。

だから、現実に出会うオンナと親しくなっても、最後までいかないことが少なくなかったらしい。

それで、手を出さないので怒って帰られたり、平手打ちをくらったりと、いろいろな目に遭っている。



同じ遊び人からも「お前は間が悪い」とか「インポなのか?」とまで言われる始末(笑)

女性を美しいものだと信じていたい気持ちと、現実のオンナは決してそうではないという狭間にいて、

女性に失望しつつも、稼いだ金のほとんどを女に使っており、金に困れば工面もしてあげていた。

もちろん、生身の男としてヤルこともいろいろヤッてはいるが、それでは決して満たされない。



人生の後半では、胃をやられて吐血しながらも、菊池寛賞を受賞している・・・。



流されるように遊びながら、女性を、性欲を満たすだけの遊び道具としては、決して見ず、

心のどこかで、女性は美しいものだ、美しくあってほしいと憧れ続けていたような人生だった。

美人画は、彼の想い描く「女神のような理想の女性像」を描いたものであるが、

それは、女性たちの光指す側に見えた「輝き」であり「色香」でもあったのだろう。





岩田専太郎氏は、きっとあの世でも、美女であって美女ではないかもしれない美しい女たちを眺めながら、

美人画を描いているのではなかろうか・・・・それが彼にとって何より幸せな事なのだと思う。








ジャンル:
ウェブログ
コメント (2)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« デジカメ壊す。 | トップ | 「金土日館」へ行く。 »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
壮絶な (ゆぶ)
2017-02-12 06:48:24
芸術家人生ですね。
放蕩ぶり、女、酒?(胃をやられるほどの)
超有名な美人画家さんだし、画風からして
もっとしっかりした方だと思ってましたが
ここまで自分を潰すほど、貪欲でなければ
力強い美人は描けなかったのでしょうね。

燃えるような赤に、すごい情熱を感じます。
ゆぶ様 (トリトン)
2017-02-12 06:52:37
タイトルから、人生のオンナ遍歴を集めてあるのだと思いますが、
画業にも、もちろん精力的に打ち込んだ人です。

それにしても、よくぞあそこまで遊んでいるな~~~と(笑)
暇さえあれば、銀座などで酒と女(最後までいかない場合が多々ある)ですから・・半端ないです。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む