さて、「ミュシャ展」についても記しておきたいと思います。
ご存じ、アールヌーボーの旗手となった画家でございます。
ミュシャの描く美しい女性アートは、一世を風靡いたしましたが、
晩年は、故郷スロヴァキアに移り、集大成と言える作品群に取り組みました。
この「スラヴ叙事詩」は、1年で3点、約7年で完成予定だったそうですが、
約20年の歳月を費やすことになり、画家としての全ての力を使い切ることになります。
今回、国立新美術館で、そのすべてが展示されています。
会場に入ってまず驚いたのが、絵のあまりの大きさ!!です。
なにしろ映画館のスクリーンくらい大きい・・!!
まるで、あのスペクタクル映画「ベンハー」のワンシーンでも見ているかのようでした。
絵のテーマを把握してさらに「・・・凄い!!」と口からこぼれていました。
一度見ただけでは、飽き足らないので、結局2周半しました。
半というのは、最後にまた引き返したからで、それは、この彫刻作品があったからです。
タイトルは「ラ・ナチューラ」。
ネットに写真があったので(撮影禁止なのに、誰が撮ったんだろう?)載せておきます。
なんという美しい顔立ちでしょう!!なんという気品!!
この像が目に入った瞬間「あっ!!」と声が出て、ここから動けなくなってしまいました。
ダイヤモンド付のフィギュアを1体、他にも2体持っていますが、初めて見た実物は本当に素晴らしかった。
あのロダンと親交があって、彫刻にも興味を示し出来た作品ということですが・・。
今回は、「白日展」から「ミュシャ展」へと観ていきましたが、凄かったです。
ミュシャのあの怒涛の作品群は、見る人をも飲み込んでしまいそうなくらいの歴史的スケールでした。
ピカソも、きっと、これらの巨大な作品群を見ていたに違いないと思いました。
もしかしたら、「ゲルニカ」も、「スラヴ叙事詩」になんらかの影響を受けているかもしれない。
歴史に名を残すような画家とは、ああいう人のことを言うのだと思い、感銘を受けました。
あと、この「ミュシャ展」に来てる人には、やけに美人が多いな・・と不思議に思ったのでした