福祉講話がありました。

2016年06月05日 | 学校生活

3日(金),福祉講話を行いました。
今日は低学年と高学年の2部制でした。


低学年は3・4校時に体育館で行いました。
講師を務めていただいたのは肢体不自由者の牧田大輝さんでした。
昨年度の高学年向けの講話に続いての来校です。

「車いすに乗っている人を見てどう思う?」
牧田さんの問いかけに子どもたちは素直に「かわいそう」と答えます。
これに対し,牧田さんはこう答えます。
「僕は自分をかわいそうだとは思っていません。みんなよりちょっと不便を感じているだけです。だから「かわいそう」などと思わないでください」
その不便さも,様々な道具や家族をはじめとするたくさんの人の援けによって解消されているとのことでした。
だから,障がいに目を向けるのではなく,その人の良いところ,頑張っているところを見て欲しいと話されました。
実際に,牧田さんは明るくて元気で,ただ違っているのは車いすを使っているところだけです。
人の良いところ,頑張っているところを見るという観点も,誰にでもあてはまるものです。
人の顔や性格がそれぞれ違うように,障がいのあるなしも一つの個性としてとらえることが大事であることを学びました。
車いすで街に出かけると,階段はもちろん,ちょっとした段差も大きな「障害」となります。
「障害」を前にして不便さを感じている人を見たらこう声をかけて欲しいそうです。
「何か私がお手伝いできることはありますか?」
でも,この言葉も,障がいを持つ人だけにかけるものではありません。
障がいのあるなしに関わらず,困っている人を見たらかける言葉ですよね。
自分に置き換えて,相手の気持ちになって考えることを心がけましょう。


車いすの体験学習もしました。
押し方に乗っている人への思いやりが感じられました。
「障害」に気づく視点も育てていきたいと思いました。 
 


高学年は5・6校時に多目的室で行いました。
講師を務めていただいたのは聴覚障がい者の仁科加代子さんでした。
仁科さんも明るく元気で,違うところは耳が聞こえないこと,そして話ができないことだけです。
不便だけれど,道具を使ったり,人の援けをかりて障害のない人と同じことができます。
今日は手話通訳者の白壁さんが,仁科さんの「手話」を音声に換えてくださいました。
通訳者がいない時には,文字で書く「筆談」をしたり,身振りで自分の思いを伝えたりもします。
不便さがあり,たまに困ることはあるけれど,障がいを辛いとは思ったことはないそうです。
障がいのあるなしに関わらず,誰でも何らかの不便さを感じ,時には困ることもありますよね。
違いがあるのあたりまえ,違いを認め合い,助け合うことが大切です。


コンビニに聴覚障がい者が買い物に来た場面を想定してロールプレイ(役割演技)をしました。
仁科さんが身振り手振りで店員役の3人に注文します。
3人も身振り手振りで一生懸命コミュニケーションを図りました。
最後に「鳥沢小学校」を手話で表す仕方を教わりました。
高学年の皆さんは忘れないように下級生やお家の人に教えてあげましょう。