鉄道模型・色差し三昧

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お気に入りができますよ。

旧塗装時代の京王6000系を語る

2009年05月06日 | 記録と記憶……実車あれこれ
“子どもの日”は昼過ぎから雨になりました。
それも、結構大粒な雨。
「マリンスタジアムも雨だねぇ」
「降雨コールドで勝てないかしら?」
お天気頼みの呑気なことを言っていたら、マリーンズはコールド負けです。
5回までで残塁10という、目も当てられない結末でした。
今シーズンは、どうなることやら。

デジカメが故障中なので、工作中の画像が撮れません。
撮れないことはないのですが、
携帯で撮って、
それをPC宛てメールで送って、
という七面倒くさいことをやらねばなりません。

ですから、京王6000系を語ります。
詳しい友人に聞いたら、現存80輌余りとか。
近く、また引退する編成があるんだそうな。

もちろん、臙脂色の帯1本の時代の6000系です。
現在の塗装は、姥桜の厚化粧のようで、どうにも気持ち悪いのです。
中途半端なパステルカラーが、いけません。

京王6000系の興味といえば、クーラーの種類と編成のバラエティ。
模型を作るときにも、バリエーションが愉しめますね。
もっとも台車などの足回りはほぼ画一化されています。
どうやっても、鬼のような変化を誇る5000系の魅力の前には霞みます。
余談ながら、5000系を上回るバラエティがあるのは京阪2600系。
こちらも、そろそろ記録の潮時とか。

いちばん初めに作られた車輌は、先頭車のクーラーが分散式4基のものです。

クハ6702ほか 1994.10.16.下り急行高尾山口行き 南平―平山城址公園
屋根の真ん中あたりが空っぽで、なんとなく間が抜けているのが見どころ。
中間車はいわゆる弁当箱形の集中式クーラーを載せています。
だから、よけいに角ばって見えます。
“直線を基調とした車体デザイン”と云われる所以は、ここにあります。

しかし、これが前パンになると…。

デハ6451ほか 1994.5.22.上り急行新宿行き 多摩動物公園
個人的には、このデザインは“ありえない”と思うのですよ。
ただでさえバランスの崩れた前面デザインです。
どかんと載ったパンタグラフと、とってつけたような弁当箱クーラー。
それぞれが、てんでバラバラに見えるのです。
1980年代の本線特急は、特に休日は高幡不動で分割しましたから、かならずこのタイプが運用に就いていました。
好きになれなかったなぁ。

たぶん、ワタシは前パンの電車が好きになれないのです。

デハ6457ほか 1991.9.27.上り特急新宿行き 百草園―高幡不動
丸いカマボコ型の集中式クーラーが、6000系に似合っていると思うのです。
車輌限界を有効に使っていて、合理的でしょ?
でも、このパンタグラフが前にくる形は、好きになれない。

6000系の多数派は、全車ともカマボコ型の集中式クーラーを載せたものです。
先頭車だけ分散式というのは、比較的初期のもの。

クハ6762ほか 1995.3.26.下り普通京王八王子行き 聖蹟桜ヶ丘―百草園
登場してからしばらくのあいだ、3番目のクーラーには中身がありませんでした。
網越しに、向こう側の風景が透けて見えたのです。
だから、わざわざ覗き込んだりして。
また、このグループは屋上のパンタ配管が紅色でした。
塩ビパイプの色でしょうか?
撮っておけば、よかったですねぇ。

異端車は5扉車。

クハ6772ほか 1994.6.5.下り普通京王八王子行き 聖蹟桜ヶ丘―百草園
前幌が凛凛しいでしょ?
運用によっては、これに3輌口を連結したのです。
先ほどの“ありえない”グループです。
もう、木に竹を接いだような編成でね。
経年も20年くらい違う車輌が一緒になって、朝ラッシュを乗り切っていました。
あれはあれで、魅力があったかな。
ま、過去のことになると、ひとは好き勝手言うモノです。

6000系で、
ワタシがいちばん痺れたのは、
本線の10輌編成。

夕ラッシュを前に高幡不動で前2輌を増結し、夕日をバックに一路新宿へ上ってゆく姿が目に焼き付いております。

デハ6414ほか 1991.9.27.上り特急新宿行き 高畠不動―百草園
ダイヤ改正を前に、いちどは撮っておかねばと慌てて撮りに行ったら、この有様。
しかし、次列車ではもう日没ですからね。
しかたありませぬ。
前2輌が、増結したばかりの付属編成。
時間帯に応じてきめ細かに運用していたあのころの6000系が、好きなのです。

いつかは作るぞ。
そう決心して早幾歳月…。

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11 コメント

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意外と奥が深い6000系 (マト71)
2009-05-06 02:53:02
自分は、母方の実家が仙川だったので、今勤めている会社よりも京王線の方が馴染み深かったりします。
6000系の前パンタ、自分は凛々しくて好きだったのですが…。最近の地下車クハのシングルアームパンタはちょんまげみたいに見えて如何なものかとは思いますが(笑)
1992年改正前までは、休日ダイヤでは高幡不動での分割併合があって、特急と言えば新宿方に電制車(京王の部内用語として、回生車も存在する6000系と3000系の発電制動の車両即ち初期車はこう呼ばれていました)5連+八王子方先頭に前パンタのデハ6450形をもってきた3連が定番でした。
ただ、当時自分がちょくちょく利用していた仙川は、各駅停車しか停まらない駅で(しかも当時の各駅停車のみの駅は、5000系の8連すらまともに停まれないような駅が多数…)、しかも微妙に急行や快速を利用しずらい駅だったので、8連ばかりの6000系って金町で見掛ける常磐線の103系のように「身近だけど乗れない電車」みたいな印象で、たまに平日ダイヤで電制車5連が単独で各駅停車に入っていると、なんか珍しい感じがしました。
5000系と違って、台車は基本的に同系でまとめられ、一見画一的な印象がないわけではありませんが、それでも5000系ほどではないにしてもクーラーの種類(京王では、集中クーラーは概ね15年で寿命と判断されて交換されていますので、時期的なものもありますが)や、製造が長期に亘ったことによる細部の形態の違い、編成替えや仕様変更、あるいは用途別に区分するためでの改番などで、それこそ一冊の本が書けるぐらいに奥が深い電車だと思います。
来年の3月頃までに相模原線がATC化されるようですので、京王ATC(新宿線のものとは違う種類らしいです)設置対象外の6000系はそれまでに全廃されるはずです。
前パンの違和感 (ちーたま)
2009-05-06 04:25:35
こんばんは。

わかりますねぇ。前パンが好きになれないな理由。私も同じですよ。関西以西のJR・私鉄各社では当たり前になっているのに、首都圏には前パン車があまり無いのだから不思議です。あるとしても西武・東武くらいですから。
私も初めて雑誌で見た時に違和感を感じましたね。
デハ6450にはデビュー時に1輛「シェプロン台車」と云う試作台車が装備されていたそうです。[鉄道ファン192号REPORTより]
また分割編成の5+3にはどちらかの編成のに誤乗防止のためにつり革の色がオレンジ色をしていたそうですね、
京王の各形式には何か他の私鉄がやっていない試作が含まれているような気がします。

ちーたま様 (マト71)
2009-05-06 09:32:40
TS901シェブロン台車の試験車は6456だったかと思います。京王は1967年以降、全台車が東急車輛製品なので、メーカーとして持ち込みやすかったのかと思います。
あと、分割編成の吊革の件は、オレンジではなくて黄緑色で、これは5000系時代からの分割編成の伝統でした。高尾線開業当初、分割編成の案内は車外と車内妻面上部に設置された号車札のみでしたが、車内の旅客には「○号車から○号車が○○行き」と案内するよりも、吊革の色で案内した方がわかりやすいのでは?という社員からのアイディアだったそうです。
Unknown (とと)
2009-05-06 16:38:34
こんにちは、前パン大好きのととでございます。

四角いクーラーの先頭車、実用のみの無骨なアンバランスさを魅力と感じる天邪鬼なにんげんです。

しいて言えば前パン、四角いクーラーの6000系が一番好きかも・・・・・(^_^;)

あ、あれ・・・ありがとうございました!
ご指摘ありがとうございます (ちーたま)
2009-05-06 20:48:19
マト71様。初めまして。

今回はコメントのご指摘ありがとうございました。
コメントの記事のシェプロン台車の件を鉄道ファン192号から調べました。マト71様の言うとおりデハ6456に採用されていました。公式試運転時は6455編成と組んで6連で行われました。
5+3の編成も当時は逆転編成でデハ6450を先頭に出さずクハ6700が先頭車でした。
つり革の色の件はうろ覚えでして中学校時代の図書室にあったヤマケイハンドブックで見たので記憶の薄さに年代を感じます。

これからもよろしくお願いいたします。
旧塗装最高!! (動力車操縦者)
2009-05-06 22:28:30
とりのさんぽさん、こんばんは
赤帯の6000系、大変懐かしく楽しませて頂きました☆
来年には6000系が絶滅してしまうのは寂しいです・・・。
その前に6000系の優美をデジカメに収めておきたいです!!
京王線に乗る時にはデジカメ必携ですね!?
また京王ネタを楽しませてください♪
ちーたま様 (マト71)
2009-05-07 00:02:34
分割編成が当初は逆だったのは初耳です。
京王という会社にはいくつか不文律的な法則があって、新宿地下化以降、新宿方の前パンタは絶対作らない(過走時を想定してパンタ破損を避けるためとか?ちなみに電動貨車にはありましたが)、ダブルパンタ車は絶対作らない、5000系以降しばらく完全なサハが存在しない(5000系にはサハ自体が存在しない、6000系と7000系のサハは7000系10連の7500形以外電装準備車、8000系8連で2010系以来の完全形態のサハ登場)などがありました。
3連口のデハが5100系同様、新宿方に寄せた形ならデハ6450形も前パンタも存在しなかったということになりそうですが、登場時の組成も理由にあるのでしょうか?
あの編成構成で、パンタを配置するとなると中間のデハ6000形に2基搭載が自然な気がしないでもないのですが、前述の不文律によってあの形になったのかと思います(基本的にパンタを近接にて搭載することは、架線を2つのパンタで押し上げてしまうのでタブーとされています)
そういえば、京王には増結2連口にデハ6400形という新宿方を向いた先頭デハがありますが、これと3連口の中間デハ(6400番台を名乗りますが形式はデハ6000形です)は関係ありません。
分割編成が出現した当時、8連固定のデハが6250番台(デハ6050形)まで存在していたので、3連口では6300番台のデハ6300形とデハ6350形でも良かった気がするのですが、どういう訳か6400番台の番号が与えられ、結果2連口ではデハ6400形のトップナンバーが6401でなくて6410に、6401はデハ6400形ではなくてデハ6000形の6400番台というややこしい事態に…
ちなみに件の2連口の八王子方クハは6850番台(実際は6860から付番)の番号になっていますが、形式は6850形じゃなくて5・8連の八王子方クハと同形式のクハ6750形となっています。
乗り遅れる前に… (211)
2009-05-07 01:24:44
こんばんは~

僕は、前パンも幌も大好きです。
ロクヨンと神領の電車を見て育ったからかな。

来年には居なくなってしまうのですか…残念です。
うわぁ (とりのさんぽ)
2009-05-08 00:05:09
こんばんは。
コメントが8つというのは、今まであったかしら?

マト71様/
詳細な解説ありがとうございます。
デハ6300代は、10輌固定編成用にとってあったのではないかと、独り合点してます。
6700-6000-6050-6100-6550-6200-6250-6300-6350-6750
というのはいかがでしょう?
このばあい、6250にはパンタは無さそうですね。

ちーたま様/
ワタシが子どものころ近所で走っていた前パンというと、
2600形とか南武・青梅線の73形などのように旧型車が多かったですからねぇ。
子どものころはとくに、スマートな電車が好きだったのだと思います。

とと様/
言っていることが矛盾してますが、あのアンバランスな魅力も、否定はしませんよ。あれがなかったら、6000系はつまんない電車だったでしょうから。
“嫌よ嫌よも好きのうち”というやつです。

動力車操縦者様/
リバイバル塗装が出ないかなぁ、などと思っています。
もっとも、リバイバルイコール終焉というような公式がなりたつようですが。
いずれにせよ、記録するなら今夏ぐらいまででしょう。
これを逃すと、捕まえにくくなりそうです。

211様/
前パン+幌という組み合わせは、残念ながら6000系では存在しなかったようです。
後パンの6400形のうち、6436、6437編成は乗り入れ用であるものの地上線予備兼用となっていました。
これが先頭に立ったときが、ワタシとしては最高の場面です。
古い記事にコメントですみません (松根)
2015-07-27 02:17:57
和歌山県新宮市出身で、今、千歳烏山に住んでます。
たまたま、オハニ30の保護棒の色について調べていて このブログを見つけましたwww

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