武蔵の勝負強さ

2017年05月29日 10時05分07秒 | 未来予測研究会の掲示板
利根輪太郎は、久しぶりに取手競輪場の特別観覧席で宮元武蔵と会った。
彼は誰にも「よう!会長、元気か?」と声をかける。
「守谷の会長」
「土浦の会長」
「我孫子の会長」
その人が在住している場所で呼び掛けるのだ。
「取手の会長」と声をかけるのは、90歳の建設会社と不動産業の会長の倉持金蔵である。
78歳で息子に会社を任せ、毎日のように3万円持って競輪場へ顔を見せる。
息子の一郎の長女の時子が経理担当をしていて「おじいちゃん、遊んできなよ」と3万円を机に置くので、「では、遊んでくるか」と相好を崩す。
時子は離婚して、5年前に2人の娘を連れて実家へ戻って来た。
「おじいちゃんがぼけて、老人施設へ入るより元気な方がいいよ」時子は車で祖父を競輪場まで送って行く。
帰りは無料バスで取手駅まで戻り、駅ビル4階の居酒屋で天ぷらソバを食べ、日本酒を1本飲む。
武蔵が取手の会長と親しく言葉を交わすようになったは、この居酒屋である。
武蔵も同じように天ぷらソバを食べ、日本酒を1本飲む。
「段々、食慾が無くなるね。1日、1食でも腹が空かない」
「そうだね」会長は、かなり背が丸まってきて、幼児のような笑顔を見せる。
二度童(わらべ)という表現もある。
老人は子どもに戻のである。
「会長、バラバラ車券を買うもんじゃない。絞って買うんだ。買っても3点までだ。決めた選手が来なければ仕方ない諦めるんだ。それから、1日、3レースか4レース。
1レースから12レースまでやるべきじゃない」と助言する。
武蔵はいらないと判断を下した選手を消していく、結果として9選手の中で5選手に絞れる。
例えば、3-5の筋が堅いと決断すれば、3連単で3-5-1、3-5-7、3-5-9の3点である。
裏の5-3はないと決めるのだ。
迷いがあれば、車券を買うことを見送りレースを見る。
2敗しても、1勝し、プラスにすればいいと考えている。
家計簿のように、几帳面に競輪の収支をノートに記している。
5月1日に30万円余プラスに、それから、10連敗。
競輪資金は5万円~10万円なので、10連敗すれば最悪で100万円を失う。
当然、敗北の悔しさや怒りが増してくる。
そこで、休みを取って万全の態勢で臨み5月28日、120万円余浮かし、5月は約40万円のプラスとなる。

ともあれ、感情を抑え冷静になるためにツキが無い時は休むことだ。
自宅で冷静にCSテレビで競輪を見ている。
利根輪太郎は、武蔵の勝負強さに毎回刺激を受けている。
武蔵の勝負強さ
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エマソン 自分を信じ抜く100の言葉
中島輝著

自己信頼こそ生きる支え

自分がどう生きればいいのかを見失わず、何があっても大丈夫という確かな<自己信頼>は、どうすれば保てるのか。
<成功学の租>といわれる19世紀の哲学者エマソンの著作から印象的な言葉を抜粋する。
<人は、自分の人生を支配する最高の権利を持っている>
<偉大な人ほど平凡な一日を真面目に過ごす>
<我々の強さは、弱さから生まれる>
<幸運の秘訣は、自らが喜びを感じていること>
著者はエマソンの言葉に<自分そのままで生きてゆけ>と励まされるという。
内面を磨いて強化された<自己信頼>は、自分を信じ抜く力、生きゆく支えなのだ。
迷いや惑いが生じた時、一読したい一冊。(信)





















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