人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパンでJ.S.バッハ「ヨハネ受難曲BWV245」を聴く / 「ド」は赤、「ミ」は緑、「ソ」は青~共感覚の感じる7音は虹の色~日経の記事から

2018年02月13日 08時02分57秒 | 日記

13日(火)。わが家に来てから今日で1231日目を迎え、1968年2月12日に世界初の市販用レトルトカレー「ボンカレー」が発売されてから ちょうど50年経った というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      和服姿が決まってた松山容子さん お元気ですかぁ?  再びカレーな姿を見せて!

 

        

 

昨日、夕食に「牛タンの塩焼き+カルビ焼き」「生野菜サラダ」「卵スープ」を作りました  「牛タン~」は肉を焼くだけなので料理とは言えませんが、休日だったので まあいいか、と思っています

     

 

        

 

11日の日経朝刊・社会面に「ドレミの7音、虹の色~新潟大『共感覚』持ち主を調査」という見出しの記事が載っていました 記事を超訳すると

「音を聞くと色を思い浮かべる特殊な知覚『共感覚』の持ち主が感じる『ドレミファソラシ』の7音の名前が虹の色に対応しているとの調査結果を、新潟大の伊藤浩助助教のチームが10日までにまとめ、英科学誌電子版に発表した チームは共感覚を持つ日本人大学生の男女15人に『ドは何色に感じるか』と、『ド』から『シ』までの音名をランダムに質問する実験を4回繰り返し、平均値から共通するパターンを探ると、『ド』は赤、『ミ』は緑、『ソ』は青と、「赤、橙、緑、青、藍、紫」などと表現される虹の色とほぼ順序良く対応していることが判明した さらに、色は音そのものよりも音の名前との結び付きが強いことも示した。今回の実験は日本語のため『海外でも同じ傾向か調べたい』という

音に色を見い出す「共感覚」ということで言えば、作曲家のオリヴィエ・メシアンやフランツ・リストがいます また 小説では 第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した柚月裕子著「臨床真理」の主人公は共感覚の持ち主でした 共感覚をはじめ特殊能力を一切持たない 鈍感覚 の私には「共感覚」とはどんなものかさっぱり想像できませんが、音楽を聴いていて色が浮かんできたら 反って鑑賞の妨げになるのではないか、と思ってしまいます

 

        

 

昨日、初台の東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの第126回定期演奏会「J.S.バッハ『ヨハネ受難曲BWV245』」を聴きました 出演はソプラノ=松井亜希、アルト=ロビン・ブレイズ、テノール/エヴァンゲリスト=ハンス・イェルク・マンメル、テノール=ザッカリー・ワイルダー、バス=ドミニク・ヴェルナー、加来徹、合唱・管弦楽はバッハ・コレギウム・ジャパン、指揮は鈴木優人です 鈴木優人がB.C.Jの定期演奏会で父・鈴木雅明氏に代わって指揮をとるのは今回が初めてです

「ヨハネ受難曲BWV245」は1724年4月7日にライプツィヒで初演されました  この日は、ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)がライプツィヒのトマス・カントルに就任して初めての聖金曜日(受難日)でした この曲の中心となっているのは、新約聖書の「ヨハネによる福音書」第18~19章に記されたイエス・キリストの受難の出来事です

 

     

 

バッハ・コレギウム・ジャパンは毎年「マタイ受難曲」か「ヨハネ受難曲」を年間プログラムに組み込んでいますが、その時ばかりは会場がほぼ満席になります 今回も例外でなく満席に近い状況です オケの配置はいつもの通り、弦楽器は左サイドにヴァイオリンとヴィオラが、中央に通奏低音(チェロ、ヴィオローネ、コントラ・ファゴット、オルガン)が、右サイドにフラウト・トラヴェルソ、オーボエがスタンバイし、センター手前に指揮者・鈴木優人が弾き振りするチェンバロが配置されています

ソリスト・合唱団に続いて鈴木優人が登場し、さっそく第1部の演奏に入ります この曲は冒頭の第1曲(合唱)から感動的です

「主よ、私たちを支配されている方よ、その誉れは全地にあまねく輝いています。あなたの受難を通して示してください。あなた、まことの神の子が いかなる時にも 低さの極みにおいてさえ栄光を与えられたことを」

B.S.J合唱団 自慢の透明感のあるコーラスがキリストの受難の物語を歌い始めます

この曲はエヴァンゲリスト(福音史家)が物語を朗唱(レチタティーボ)してソリストや合唱をつないでいく重要な役割を担っています 自らはアリアや合唱を歌わず、朗唱だけなのですが、反って難しい役割かも知れません エヴァンゲリストを担ったハンス・イェルク・マンメルはドイツのシュトゥットガルト生まれのテノールですが、前半は声が上ずったり、かすれたりするところがあったものの、ほぼ出ずっぱりの重責を立派に果たしました

イギリス出身のアルト、ロビン・ブレイズは、いつも通り安定感のあるカウンターテナーで歌い上げました 特に第2部 第30曲のアリア「成し遂げられた!おお、病み衰えた魂の慰めよ!~」は聴きごたえ十分でした イエスを歌ったバスの加来徹は以前よりも存在感を増していました

私が今回一番良かったと思うのはソプラノの松井亜希さんです とくに第2部の終盤で、フラウト・トラヴェスソの菅きよみ、オーボエ・ダ・カッチャの三宮正満、ヴァイオリンの若松夏美、ヴィオラ・ダ・ガンバのライナー・ツィパーリング、オルガンの重岡麻衣のバックで歌った第35曲のアリア「溶けて流れよ、私の心よ、涙の潮に乗って、いと高き者をたたえて!  世と天に危難を語れ、お前のイエスが亡くなられた、と」は今回の公演の白眉で、透明感のある彼女の歌声が胸に浸みました

そして終曲の一つ前の第39曲の合唱「安らかに憩え、聖なるむくろよ、私はもうこれ以上、嘆き悲しみますまい。安らかに憩い、私をも憩わせてください~」は、バッハへの長い旅の終わりを告げる感動的なコーラスです

この日の公演は第1部=約40分、休憩=20分、第2部=約75分の所要時間でしたが、あっという間でした 鈴木優人のB.C.J定期公演への指揮者デビューはひとまず成功だったのではないかと思います

ところで、私はここ数年 高すぎる公式プログラム(1100円!)は買わないことにしているので、下に掲げるCDジャケットに収録された「歌詞対訳」に目を通しながら演奏に耳を傾けました 逐一読むのではなく、今どの辺を演奏しているのかが把握できる程度にチラ見していましたが、それが良かったと思います

ということで、この公演を聴くにあたって、バッハ・コレギウム・ジャパンのCD(1995年4月。カザルスホールでのライブ録音)で予習しておきました

 

     

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする