人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

松田優作主演「陽炎座」を観る~泉鏡花原作の幻想的な世界

2015年01月20日 07時00分53秒 | 日記

20日(火)。わが家に来てから115日目を迎えた、散歩が大好きなモコタロです 

 

          

              現在 わが家の周りをパトロール中 異常なし!

 

  閑話休題  

 

18日の日経朝刊・総合政治面のコラム「風見鶏」に「日経平均が選挙を決める」という見出しが躍っていました。記事を超訳すると

「佐藤栄作、中曽根康弘、小泉純一郎の各首相は日経平均を上げて解散し議席を増やした 逆に、麻生太郎、野田佳彦両氏は日経平均を下げて政権を失った このことから、過去の日経平均株価と解散・総選挙結果とは相関関係があることが分かる ①前回解散より日経平均株価を上げて解散すれば、議席は増える。②日経平均を下げて解散すると、政権交代が起こりうる。③解散時の日経平均は内閣支持率よりも選挙結果に影響する。世論調査だけ見ていては選挙結果を読み誤る。解散と選挙の予測には日経平均を見ていればよい 2017年に入って日経平均が17,357.51円を上回っていれば、解散濃厚となる。選挙があれば、自民党議席が増えると読めるからだ

この理論によれば、選挙においては「内閣支持率」や「世論調査」の結果よりも「日経平均株価」に注目すべきだということになります。2020年の東京オリンピックを安倍政権下で迎えるのかどうかは、理論的には株価次第ということになります

日経平均が上がること自体は景気が良くなっている一つの指標ですから、それはそれで良いのですが、それが国民の暮らしの満足度に反映しているかというと、疑問が残ります

 

  も一度、閑話休題  

 

17日に池袋の新文芸坐で松田優作主演映画「蘇る金狼」と「陽炎座」の2本立てを観ました 先日「蘇る金狼」について書いたので、今日は泉鏡花原作、1981年公開の鈴木清順監督「陽炎座」(かげろうざ)について書きます

物語は1926年の東京。新派の劇作家・松崎は付け文を落とすが、それが縁で品子と出会う。その後、偶然2度も出会い、ついに一夜を共にするが、その部屋が松崎のパトロンの玉脇の部屋にそっくりであることに気が付く 実は品子は玉脇の2番目の妻であった。やがて松崎は品子からの「金沢で待っている」という手紙を読んで金沢に出向くが、品子はそのような手紙を出した覚えがないという 玉脇は品子と心中するように松崎をそそのかすが、かろうじて逃げ出す その後、松崎はアナーキストの和田と知り合いになり、不思議な祭囃子に導かれて奇妙な芝居小屋「陽炎座」にたどり着く。そこでは子供による歌舞伎が演じられているが、出し物は青い目をした玉脇の最初の妻イネの生涯を語るものだった。そこに品子が登場し、自らの生涯を語って行く。それを観た松崎は生死を彷徨う

 

          

 

松田優作というとドスの効いた声と筋肉質な抜群のスタイルで、どちらかというとアクション中心のハードボイルド的な作品が似合うと思いがちですが、この映画のように、”動”よりも”静”の演技も魅力があります

品子に大楠道代、玉脇に中村嘉津雄、みおに加賀まりこ、イネに楠田枝里子、和田に原田芳雄といった当時の個性派俳優が脇を固めています この映画は原作者の泉鏡花の幻想的な世界を映し出していますが、観ていると”様式美”を感じます。まるで歌舞伎の型を観ているような感じです これは黒沢明の「影武者」などに代表される「戦国もの」を観た時に感じるのと同じ感触です。色では赤の使い方が鮮烈です 上映時間=139分、見ごたえのある映画です

 

  最後の、閑話休題  

 

昨日聴いたCDはメンデルスゾーンの「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調・第2番ハ短調」です 演奏はヴァイオリン=イツァーク・パールマン、チェロ=ヨーヨー・マ、ピアノ=エマニュエル・アックスです。メンデルスゾーンの室内楽、とくに短調の曲はモーツアルトのように哀しみが疾走しています

 

          

 

コメント
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