さむらい小平次のしっくりこない話

世の中いつも、頭のいい人たちが正反対の事を言い合っている。
どっちが正しいか。自らの感性で感じてみよう!

死刑執行の告知についての裁判、そして死刑制度

2024-04-23 | 社会・経済


先日、大阪地裁で死刑囚二人が原告となり、死刑の執行を当日に告知する運用は、憲法に違反するなどとして裁判を起こし、請求が棄却された、っていうニュースがありました

棄却の理由として、裁判長は

『原告が告知同日に執行されることのない社会的地位を有するとは認められない、訴えは確定した死刑判決を実質的に無意味にすることを求めるもので認められない』

とのこと

まあ、そりゃそうだろって思いますよね

事故などを除いて、殺人っていうのは基本的には残酷な犯罪だと思いますし、その中で死刑判決を受けるのはより残虐性が認められた人たちなんだろうと思います

人の尊厳も命も残虐に奪いながら、自分たちの死刑については人間の尊厳が護られないとして訴える、という感覚はなかなか受け入れがたいものがあります

おそらく、原告二人がそれを言いだしたのではなく、日弁連などの人権屋弁護士に説得されて訴訟を起こしたのかな、なんて思ってしまいます


さて、今世界の多くの国が死刑を廃止しています

日本でも、廃止、存続の議論は随分と前からされていますが、世論調査などでは、日本人の8割がたは存続に賛成のようです

存続すべき理由として

①殺害によって他人の命を奪った人の人権は喪失している

②懲罰は犯罪に見合ったものであるべき。殺人を犯した場合、実行者も死刑にされるべき

③犯罪の抑止効果がある(処刑された人はこれ以上の罪を犯すことができない、また、ほかの人にも死刑という極刑の存在を知らしめることで極悪な犯罪の発生を予防する)

④囚人を拘束する費用が浮く

⑤遺族の応報感情を満たす(刑罰は過去の犯罪行為に対する応報として犯人に苦痛を与えるものだとする考え方=「応報刑論」に基づく)


小平次も実は存続派なのですが、上記理由の中で小平次として当てはまるのは①、④、⑤ですかね

犯罪抑止力については、『死刑になりたかった』などと言って殺人を犯すイカれた人もいますので過剰に期待はできないと思います

遺族の応報感情については、被害者遺族の中には死刑制度に反対の人もいるので、それぞれの感情論になるのかな、とも思います

小平次が死刑を存続させるべきと思う理由、例えばこの事件

『闇サイト殺人遺族の磯谷富美子さん基調講演詳報 「被害者が1人でも、私にとってはかけがえのない大切な娘」 残忍な殺害状況も子細に…』


この記事、少し長いのですが、読んでいる内、他人でありながら胸が苦しくなり涙さえ出てきそうになります

何と惨いことだろう…

小平次が死刑存続を支持する理由、それは、小平次(沢田小平次)のお頭である鬼平こと長谷川平蔵の言葉にあります

江戸市中で傍若無人に無慈悲な人殺しや悪事を働いていた無頼浪人集団、『雷神党』、やつらのねぐらを突き止め、長谷川平蔵指揮のもと取り囲み、いざ突入の直前、加勢を頼んでいた長谷川平蔵の剣友、岸井左馬之助が言います

『やつらは斬っちまっていいのか』

長谷川平蔵が答えます

『雷神党のような浪人崩れには打つ手がないのだよ。…(中略)…、まるで獣(けだもの)だよ。世の中の仕組みが何も分かってねえのだ。獣には人間のことばが通じねえわさ、刈り取るよりほかに仕方はあるまい。』

上記の『闇サイト殺人事件』、本当に獣です、刈り取るよりほかないだろう、というのが小平次の死刑存続の理由です

他にも刈り取るべきだろう、と思うような凶悪犯が無期懲役などで死刑になっていない、というのもかなりモヤモヤします


一方で、廃止論者の考えも見てみます

①死刑は、生命権という人の最も基本的な人権に反する

②執行方法(薬物の注射、電気椅子での処刑、絞首刑など)が囚人に痛みを与える

③死刑によって殺害のような犯罪を予防したという調査結果はない

④冤罪の可能性がある(無実の人が処刑されてしまう)

⑤復讐としての処刑になり、さらに犯罪を発生させてしまう。殺害者に死刑執行をしながら、殺人が間違っていると教えることはできない


①は、話にならないだろうと思います、そもそもそれを理不尽に奪ったのはお前だろう、って思います

②も同様です

③は、先にも述べた通り、犯罪抑止には過剰な期待はできないものの、全く効果がないものでもないだろうとは思います

④、これだけが小平次としては理解できる理由です

⑤は、ちょっと何言ってるかわからない、という感じです

冤罪については、警察が事件をでっち上げた、などということが時折起きているのは事実ですし、以前ご紹介した、伊藤詩織さんの件など、逮捕状が出て、逮捕直前で中止命令、その後不起訴、という不可解なことを警察組織は平気でやりますので、この点については議論が必要だろうと思います

『林眞須美さんは本当に犯人なのか? 』

例の和歌山毒カレー事件も冤罪の可能性が指摘されています

ただ、明らかに物証から状況証拠その他の証言、自白、全てがそろっているような事件での凶悪犯が死刑にならない、というのもかなりモヤモヤします

また、以前英国大使が、日本でも死刑制度を廃止すべきだ、と強く圧をかけて来たことがニュースになっていましたが、内政干渉も甚だしいと思います

死刑廃止は、世界的な流れであり、人類のより進歩した形のように言われていますが、死刑を廃止しているからススンデル、廃止していないからオクレテル、なんてことは誰が決めたんですかってことで、それぞれの国の、国民の価値観の違いでしかありません

で、実際イギリスでは、世論調査などでは『死刑支持』の声の方が多いそうです

件の英国大使は、国民の感情ばかりを聞いていてはいけないとまで日本側に伝えたそうです

英国大使のように上目線で国民の声も無視して廃止したり、世界的な流れに従って、などと言う理由で廃止するようなことだけはしないでほしいと願います

しっかりとした議論の上で、決めて行ってもらいたい、と思います

まあ、小平次はやっぱり、世の中の仕組みがわからず、人の言葉の通じない獣は刈り取るしかない、と思っています


そう言う意味では、今すぐにでも刈り取ってもらいたいミンシュシュギの権化のようなたくさん人を殺しているかもしれない連中がいますが。。。

あ、ちなみに死刑執行数が一番多いのは断トツでイランだそうです、次いでサウジアラビア、シンガポール、中国や北朝鮮は不明で、ひょっとすると結構上位に食い込むかもしれません



御免!




コメント (3)
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