ヤングリゾート

歳をとってしまった日本人。
若さを忘れないように。
大手電機メーカー勤務

建設会社44歳男子

2009年01月15日 | Weblog
人間。
前巻で人望を得ようとして失敗続きだった黒沢が遂に人望を得る。それは赤松のような人望じゃない。能力に秀でているからとか、頼りがいがあって優しいからとか、そういう理由じゃない。
頼りなくて情けない人だけど面白いとか、
ロボットの太郎すら愛情を注ぐほどの人情家であるところが好きとか、
それは「この人を人間として好き」という人望。
ようやく人望を得て、黒沢の人生は好転し始める。

あれほど頑張っても全く評価されなかったのに、
同じことをやっても全く異なる評価が得られる。

やっと人望を得た黒沢はご満悦。しかしそんな黒沢に危機が訪れる。
黒沢の悲劇はいまどきの中学生を叱ったところから始まる。
それは後先考えない中途半場な勇気だった。黒沢は中学生の報復を受ける。

勇気の無さ、覚悟の無さが、事態の悪化を招く。
「逃げ切る」という積極的な意思ではなく、
「許してもらおう」という淡い期待が、事態をどんどん深刻化させてゆく。そして、まだ残っていたわずかな尊厳、中途半端な意地が、中学生に引き際を与えない。黒沢は脳天に強烈な一撃を食らう。どうなる黒沢..
黒沢という人は実に人間らしく、人間くさい。
黒沢好転、そして奈落へ編
作者福本伸行もネームを書いてて涙したという、誘導ロボット「太郎」への黒沢の愛情がほとばしる第11話「不言」を収録する。
44歳の建設業のオッサンの心象風景にただただ圧倒される。繊細すぎる黒沢。世代差に敏感な黒沢。血の通わない日々を重ねる黒沢。

「君たちはどう生きるか」以後の世界をどう生きるのか。そして、「終わりなき日常」という罠をどうかいくぐるか。

これほど「感性」を試される、刺激されるマンガも少ないのではないか。

同じくオッサンを主人公にしたマンガでも、「島耕作」的要素は皆無です。

最強「ダメ人間賛歌」
漫画読むのが好きな人でも福本作品は食わず嫌いになってる人は多いのでは
ないでしょうか?自分もその一人でした。しかし福本作品は悪い評判を本当
に聞かない。(絵が下手ぐらいか)そこで思い切って読んでみたら面白い!
ページをめくるのが止まらない。繰り返し繰り返し読んでしまう。
絵が嫌いだから読まないなんてほんとバカらしいことだと気付かされました。
ぜひ一読あれ。この2巻まで読んでハマるかどうか。
人生くすぶってる人には黒沢の一人語りがいちいち心に響いてくることでしょう。
一人で乗り切る・・・分かりきったことじゃないか。
孤独で不器用な中年男黒沢が主人公の話。物語も好転するような
感じになるが、とんでもないことに・・・主人公黒沢の内にある燻ぶ
っている想いに、1巻同様に共感できた。
1巻がおもしろいと思った人は買って損はない出来です。
新境地
 今まで「アカギ」や「カイジ」などギャンブルについて多くのヒット作を出してきた、福本の新しいジャンルでもストーリー。工事現場の作業員の黒沢の日常が書いてある。「すごいよ辺ちゃん」とかギャンブルを離れると面白くなかった福本であるが今回のは面白いよ。

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