(原題:WINTER'S BONE)
【2010年・アメリカ】試写で鑑賞(★★★☆☆)
第27回サンダンス映画祭、グランプリ&脚本賞受賞。
第26回インディペンデント・スピリット賞、助演男優賞・助演女優賞受賞。作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞・撮影賞ノミネート。
第83回アカデミー賞、作品賞・主演女優賞・助演男優賞・脚色賞の4部門ノミネート。
第68回ゴールデングローブ賞、女優賞ノミネート。
他、各国映画賞46部門受賞、139部門ノミネート作品。
ダニエル・ウッドレルの同名小説を映像化。
残された家族を守るため、行方不明となった父を捜して危険な裏社会へと足を踏み入れていく少女の姿を描くクライム・ヒューマン・ドラマ。
アメリカ中西部ミズーリ州のオザーク山脈。貧しい寒村に住む17歳のリー・ドリー(ジェニファー・ローレンス)。ドラッグ・ディーラーの父親ジェサップは永らく不在の状態、それが原因で母親は精神を病んでしまい、リーは幼い弟ソニー(アイザイア・ストーン)と妹アシュリー(アシュリー・トンプソン)の世話をしながら生活を切り盛りしていた。そんなある日、バスキン保安官(ギャレット・ディラハント)がリーの元に現れ、ある事実を告げる。逮捕されて永い徴役刑を宣言されていたジェサップが、自宅と土地を保釈金の担保にして失踪。翌週にある裁判に出廷しなければ、リーの家は没収されてしまうという。かくしてリーは親友のゲイル(ローレン・スウィートサー)に協力を得て、宛も無く父親を捜し始める。薬付けの叔父ティアドロップ(ジョン・ホークス)、父親の元仕事仲間のリトル・サーサー(ケヴィン・ブレズナハン)、父親の元愛人エイプリル(シェリル・リー)…しかし、父親の行方は一向につかめない。そんな中、この土地に代々取り仕切っているミルトン一族のブロンド(ウィリアム・ホワイト)から、「ジェサップは覚せい剤の製造所で焼け死んだ」と見え見えの嘘をつかれる。父親の消息をタブー視する村人をよそに、リーは父親を捜し続ける。そして真相を知っていると思われるミルトン一族の長老サンプ(ロニー・ホール)に直談判を試しみるが、それが彼の逆鱗に降れ、ミルトン一族の女たち…メラブ(デイル・ディッキー)ら…からリンチを受けることに…。
今年2月のアカデミー賞で作品賞にノミネートされた作品で、日本で公開されていなかった最後の作品。
サンダンス映画祭でグランプリを受賞している作品なんで、一筋縄ではいかないと思っていたけれど…。
宣伝では「世界が賞賛した感動作」と謳っているけれど、感動作では絶対無いです。
何かね、すごい痛々しいの…登場人物が全員刺々しくて…。
田舎の人は大らかで優しい…そんなイメージが通用しないほど、貧しくて人々が生きるのに必死になっている村。
その村の潤しているのは、ドラッグの製造・密売を行うミルトン一族という訳。
父親を捜すことは、そのコミュニティのタブーに触れること。
でもリーは家族を守るため、家族が住む家を守るために、孤独な戦いを始める。
そんなリーを演じるのは、『あの日、欲望の大地で」(2008年)でシャーリーズ・セロンやキム・ベイシンガーに劣らない存在感を示し、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011年)でミスティークを演じたジェニファー・ローレンス。
この娘やっぱすごいわ。
その地域のアクセントなんかは分からないんだけど、あの過酷な場所に住んでいる…と言う溶け込み感。
最終的にはハッピーエンド(?)になるんだろうけど、ドシンって残る後味の悪さ。
後味が悪いって言うより、心が痛いのよね、何か。
サンダンス映画祭グランプリは伊達ではなかったです…ww。
追伸。
この映画を観た時、ラムの大通りのえいさんも一緒だったんだけど、観終わった後に「ボーン」って「骨」~? って確認し合っちゃいました。
そうです、「ボーン」は「骨」なのです!
監督・脚本はデブラ・グラニック。
全米興行成績(2010年6月公開):ベスト10にランクインせず
全米興行収入:653万ドル(2011/4/17現在)
2011年10月29日公開
公式HP:ウィンターズ・ボーン
【2010年・アメリカ】試写で鑑賞(★★★☆☆)
第27回サンダンス映画祭、グランプリ&脚本賞受賞。
第26回インディペンデント・スピリット賞、助演男優賞・助演女優賞受賞。作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞・撮影賞ノミネート。
第83回アカデミー賞、作品賞・主演女優賞・助演男優賞・脚色賞の4部門ノミネート。
第68回ゴールデングローブ賞、女優賞ノミネート。
他、各国映画賞46部門受賞、139部門ノミネート作品。
ダニエル・ウッドレルの同名小説を映像化。
残された家族を守るため、行方不明となった父を捜して危険な裏社会へと足を踏み入れていく少女の姿を描くクライム・ヒューマン・ドラマ。
アメリカ中西部ミズーリ州のオザーク山脈。貧しい寒村に住む17歳のリー・ドリー(ジェニファー・ローレンス)。ドラッグ・ディーラーの父親ジェサップは永らく不在の状態、それが原因で母親は精神を病んでしまい、リーは幼い弟ソニー(アイザイア・ストーン)と妹アシュリー(アシュリー・トンプソン)の世話をしながら生活を切り盛りしていた。そんなある日、バスキン保安官(ギャレット・ディラハント)がリーの元に現れ、ある事実を告げる。逮捕されて永い徴役刑を宣言されていたジェサップが、自宅と土地を保釈金の担保にして失踪。翌週にある裁判に出廷しなければ、リーの家は没収されてしまうという。かくしてリーは親友のゲイル(ローレン・スウィートサー)に協力を得て、宛も無く父親を捜し始める。薬付けの叔父ティアドロップ(ジョン・ホークス)、父親の元仕事仲間のリトル・サーサー(ケヴィン・ブレズナハン)、父親の元愛人エイプリル(シェリル・リー)…しかし、父親の行方は一向につかめない。そんな中、この土地に代々取り仕切っているミルトン一族のブロンド(ウィリアム・ホワイト)から、「ジェサップは覚せい剤の製造所で焼け死んだ」と見え見えの嘘をつかれる。父親の消息をタブー視する村人をよそに、リーは父親を捜し続ける。そして真相を知っていると思われるミルトン一族の長老サンプ(ロニー・ホール)に直談判を試しみるが、それが彼の逆鱗に降れ、ミルトン一族の女たち…メラブ(デイル・ディッキー)ら…からリンチを受けることに…。
今年2月のアカデミー賞で作品賞にノミネートされた作品で、日本で公開されていなかった最後の作品。
サンダンス映画祭でグランプリを受賞している作品なんで、一筋縄ではいかないと思っていたけれど…。
宣伝では「世界が賞賛した感動作」と謳っているけれど、感動作では絶対無いです。
何かね、すごい痛々しいの…登場人物が全員刺々しくて…。
田舎の人は大らかで優しい…そんなイメージが通用しないほど、貧しくて人々が生きるのに必死になっている村。
その村の潤しているのは、ドラッグの製造・密売を行うミルトン一族という訳。
父親を捜すことは、そのコミュニティのタブーに触れること。
でもリーは家族を守るため、家族が住む家を守るために、孤独な戦いを始める。
そんなリーを演じるのは、『あの日、欲望の大地で」(2008年)でシャーリーズ・セロンやキム・ベイシンガーに劣らない存在感を示し、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011年)でミスティークを演じたジェニファー・ローレンス。
この娘やっぱすごいわ。
その地域のアクセントなんかは分からないんだけど、あの過酷な場所に住んでいる…と言う溶け込み感。
最終的にはハッピーエンド(?)になるんだろうけど、ドシンって残る後味の悪さ。
後味が悪いって言うより、心が痛いのよね、何か。
サンダンス映画祭グランプリは伊達ではなかったです…ww。
追伸。
この映画を観た時、ラムの大通りのえいさんも一緒だったんだけど、観終わった後に「ボーン」って「骨」~? って確認し合っちゃいました。
そうです、「ボーン」は「骨」なのです!
監督・脚本はデブラ・グラニック。
全米興行成績(2010年6月公開):ベスト10にランクインせず
全米興行収入:653万ドル(2011/4/17現在)
2011年10月29日公開
公式HP:ウィンターズ・ボーン
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岡山は数ヵ月後かな(^-^;
何か観るまでは、タイトルやポスターの雰囲気が似てるんで『ラブリー・ボーン』みたいな映画かな…なんて思ってたのww。
いや、たまにはこういうガッツリ重い映画もいいんだけどねww。
数年前のサンダンス映画は好きで注目してたけどこの二年、私的にはいまひとつだな~
淡々としてるのが多いよね、ちゃんとみたらいい映画なんだろうけど(ちゃんと観ろ?)
うとうとさせるのがダメ(ってひとのせい)笑
家族関係が変わりつつある現代アメリカを描いているんでしょうね。
付き合いの長い村人よりも、たった数分会話しただけの軍曹の方がリーのことを理解してくれていたシーンには、ほろっときましたよ。
心に重い一石を投じる映画という感じですね。
昨年の作品だったか「フローズン・リバー」とも被る部分がありましたが、そう言えばあれもサンダンスグランプリでしたね。
ジェニファー・ローレンスの演技はさておき、内容は好き嫌い分かれるでしょうね~。
観た後に溜め息しか出ない映画は、たまに…でいいです。
刺々しい人たちの中で、唯一安心できるキャラクターでした>軍曹
ああいう人が出ているだけでも救われる場面でしたね。
家族を守る為に父親を…してなんて、感動できないですよね。
『フローズン・リバー』は観たことないんですが、似たような感じなんですね。
わ~、たぶんよっぽどのことがないと観られないだろうな~ww。
更に言うと私は彼女の置かれた環境に特別などうしようもなさを感じなかったというのもあります。『フローズン・リバー』のようにもがけばもがくほどドツボにハマるというより、これは単に犯罪がらみの話だし。彼女をこの境遇から救う方法が無い訳ではないと思うのです。
だけど結構見入ってしまったのはひとえに彼女の演技力。どっちかと言うとふわっとした感じの女の子が見せ付ける覚悟に圧倒されましたよ。
率直に言っていわゆる美人系ではないけれど、演技派女優として伸びていくんだろうなぁ。
涙流して安っぽく感動する映画ではありません。
去年TIFFでこれに出会った時、ものすごく地味で暗いけど、でもそこにあった希望がとても光って見えました。
明るくキラキラしてるだけのハリウッドもの、漫画とTV原作しか映画にしない邦画、如何にして客寄せするかだけに重点を置いたストーリーが鼻につくミニシアター系に去年くらいからうんざりもしてたんで、
こういう、何の飾りもないけど人間で勝負するっていう映画を私は買いたいです。