Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

バイバイ・ミスター・パイク (2)

2006-11-05 | 好韓嫌韓・厭鮮
ここって「トラベルブログ」のくせして、最近、夢に出てきた場所の話とか多くて何やら訳が分からなくなりつつあります。

でも、こういうのって Tomotubby の持論である「旅行前、旅行中、旅行後と、旅行は一粒で三度美味しい」の三度目「旅行後の愉しみ」の一要素じゃないかな?と思ったりもします。三度の中で一番の愉しみはどれか?と聞かれたら、この前までは「旅行前」にいろいろ想像しながら計画を立てたりすること。と答えてたんですが、最近、「旅行後」の方が愉しいんじゃないかな。と思うようになってきたのです。もしかすると悟ったのかもしれません。

極言してしまうと、究極の「旅行」の愉しみは「脳内旅行」にあるのかもしれない!。想像力や創造力を物凄く逞しくできれば、お金をかけないでも、おうちで居ながらにしてバーチャル旅行ができてしまうのかもしれません。前に旅行した場所なら勿論のこと、旅行したことがない場所にも行けちゃうかもしれません。発達を続けるインターネットの技術は、そんな「脳内旅行」を助けるツールになるのかもしれません.....


というようなことを、日韓の美術館に展示されたナムジュン・パイクの作品を見ながら考えたりしていたのでした。実は。


「Good Morning, Mr. Orwell」

インターネットなんてなかった時代、ナムジュン・パイクの始めたサテライト・アート。ワタリウムの3階の片隅で繰り返して流されていたビデオ、「Good Morning, Mr. Orwell」や「Bye Bye Kipling」は、衛星通信網でニューヨーク、パリ、東京、ソウルなどを二元・三元中継して、パフォーマンス・アートをTVショー感覚で取り上げていました。これらの作品は、まさにサイバースペース(→既に死語かな)の無国境性を強く印象づけるものでした。美術館でも劇場でもなく、お茶の間のブラウン管にも映るこの場所はいったい何処だったのだろう(個人的にはローリー・アンダーソンの姿が映っていたのが嬉しかったです。ずうっと前に表参道の Spiral の前で向こうからやってくる彼女を見つけて、写真を撮らせて貰ったことがあります。お忍び?だったようで、どうして私のことを知ってるの?とびっくりされていました)


「Eurasian Way」

そして国境のないサイバースペース(→これ死語かな?)を彷徨う遊牧民。つまりは「サイバーノマド」(→これも死語かな?)。なんか定職を持たないナレッジワーカーのことを指す言葉になってるみたいだけど、「サイバートラベラー」としての生き方もあるのかな。と思ったりします。同じくワタリウム3階に所狭しと展示されていた「Eurasian Way」は、フルクサス以来の盟友ヨーゼフ・ボイスを追悼した作品でしたが、モスクワ~イルクーツク~ウランバートル、そして朝鮮半島?まで、陸続と続く長い道程を、ロシア語が書かれた日用品(中にはパスポートまであった!!)に埋まるように多数置かれたプロジェクターの流すビデオ三元中継で描いていました。面白いのは、そのうちの一つ、イルクーツク~ウランバートル間の映像がパイク自身のものでなく、彼が買い取ったドキュメンタリーフィルムであることでした。サイバーノマドとしての面目躍如たるところ。(余談ですが、ボイスは第二次大戦でドイツ軍に従軍し、クリミア半島上空でソ連軍に撃墜されて負傷を負っています。このとき遊牧民タタール人に助けられ、体温が下がらないよう体に脂肪を塗られた上、フェルトに包まれたそうです。この体験が元で、タタール人、脂肪、フェルト、ひいては後のユーラシアにまつわる作品を制作するようになったとのこと。Tomotubby はボイスのこと、未だに胡散臭い奴。と思ってますが)

以上の作品はいずれも多元中継、つまりは異なる空間を同時に現出させた「空間表現」でしたが、ワタリウム2階にあったネオン管と72のプロジェクターを用いた三角柱の作品「Time in triangular (時は三角形)」は、「過去、現在、未来」の三極を表した「時間表現」でした。パイク曰く「この三つがあって時間は無限になる」。これって上述した Tomotubby の三つの「旅行の愉しみ」ともどこか似てないですか?「サイバーノマド」は空間だけでなく時間・歴史も跳ぶことができる「タイムトラベラー」であるべし!!ってことかな。


ワタリウム3階から見た「ケージの森」「Time in triangular」2006年ヴァージョン


「Time in triangular」2006年ヴァージョン

NYのアイアンフラットビルを模したともいう「Time in triangular」、ちと安っぽい感じがするんですが、ビジュアル的にも美しいので、帰りに下のような絵葉書を買いました。帰宅してから裏返して気づいたんですが、絵葉書の写真は 1993年にワタリウムで行ったパイクの展覧会で撮られたものでした。


絵葉書「Time in triangular」1993年ヴァージョン

よぉーく見ると、プロジェクターは画面に出っ張りがあるし、コーナーRも存在するようなブラウン管。一方 Tomotubby の撮った写真はフラットでRがなくて、どう見ても液晶フラットパネル・ディスプレイ。オリジナルのブラウン管プロジェクターは故障してしまったのでしょうか(ソニータイマーが発動?)。先入観かもしれませんが、やはりパイクにはブラウン管が似合います。2006年ヴァージョンの作品がどこか安っぽく感じられたのは液晶のせいかもしれません。


それから暫くして、日本サムスンのウェブサイトに以下のような記事が出ているのを知りました。サムスンは液晶プロジェクターの宣伝のためにワタリウムの展覧会に協力していたわけです。そういえば、ソニーの液晶テレビって、実質的に提携先サムスンのOEMなんですよね。昨今のソニー技術の没落ぶりには隔世の感があります。気になるのは、サムスンにおける作品展示期間。一体いつまでなんでしょう?(ソニータイマーの技術流失は大丈夫なのかな?)

以下、日本サムスンニュースを勝手に引用。見出しが「ナムジュン」なのに文中では「ナム・ジュン」になってたり、作文がひどいですね。敬意が感じられないです。「パク氏」とあるのはもちろん「パイク氏」の間違い。「パイク (not パク)」です。発音は「パク」なのかも知れないけど、こういうところにケンチャンタ精神を垣間見るような気分です。

ちなみに「パク (not パイク)」はこちら
ついでに「WAS (NOT WAS)」はこちらです。

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2006.10.11 六本木ティーキューブ、ナムジュン・パイク作品展示のお知らせ

2006年1月29日に他界した天才芸術家「ナム・ジュン・パイク(Nam June Paik:白南準)」 氏の代表作「時は三角形」が、日本サムスン本社のある六本木ティーキューブ 2Fにて、2006年10月11日(水)より展示されます。
この作品は、先頃ワタリウム美術館にて開催された「さよならナム・ジュン・パイク展」の代表作であり、パイク氏一流のビデオアートを表現するモニターには、日本サムスンが提供した、サムスンの15型液晶ディスプレイ72台が活用されています。作品の三角形には、時空を超える彼の思想、<過去・現在・未来>という時間観念を表現しています。
「ナム・ジュン・パイク」氏は、1932(昭和7)年7月20日ソウルに生まれ、18歳を迎えた1950年に香港を経由して日本に移住しました。その後東京大学に進み、以来66歳で京都賞を授賞するまで、その生涯に渡り日本と深い関わりをもってきました。
今回、ワタリウム美術館の多大なる協力を得ることにより、パク氏の代表作の展示を実現することができました。六本木ティーキューブを訪れる全ての方にご覧いただくことができます。

項目 内容
展示期間 10月11日(水)~
展示場所 六本木ティーキューブ 2F


※ ナム・ジュン・パイク「時は三角形」1993年 所蔵:ワタリウム美術館

つづく
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