Tomotubby’s Travel Blog

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樹齢二千年 山高神代桜

2010-04-13 | Japan 非日常生活 遠征篇
今年の東京における桜の開花は3月22日で、前回載せた小石川の桜は4月頭に既に満開で見頃だった。はてさて、桜が咲くのはこんなに早かっただろうか? 最近何だか一様に咲くのが早くなったような気がする。わが記憶を紐解くと、10年前の西暦2000年の桜は大阪で観たのだが、開花の時期は今年の東京より1週間程度遅かったのを覚えている。4月10日にフェルメール展を観に行った際に、満開の桜が咲いていたような気がする。これは喧伝されるように地球温暖化のせいなのだろうか。いやいや、そんなに短絡的に決めつけるのはよくないと思う。



話変わって、今年は日本三大桜の一、樹齢二千年、日本最古の桜といわれ、日本の桜巨木ランキングでも堂々四位の天然記念物「山高神代桜」を観てきた。訪れた4月4日、晴天の下、南アルプスを背景に澄んだ空気の中、桜は満開の花を咲かせていて申し分なかった。桜のある実相寺のホームページを見ると、今年は3月25日に開花して4月3日をもって満開宣言が出されていたことが分かる。そこには、ここ十年の桜の状況、開花と満開の時期も載せられており、たいへん興味深い。拾い出してみると、

2000年 開花:4/3 満開:4/8
2001年 開花:4/3 満開:4/8
2002年 開花:3/20 満開:3/26
2003年 開花:4/2 満開:4/9
2004年 開花:3/30 満開:4/5
2005年 開花:4/6 満開:4/8
2006年 開花:4/1 満開:4/6
2007年 開花:3/24 満開:3/28
2008年 開花:3/29 満開:4/2
2009年 開花:3/25 満開:3/31
2010年 開花:3/25 満開:4/3

という具合である。西暦2000年の桜は、私の記憶通り、開花、満開ともに遅かったよう。こうして見ると、確かにここずっと開花時期が3月に早まっているのが分かるが、このような現象もばらつきの中にあるようにも思える。二千年の長きを生きた神代桜は、この現象をどのように感じているのだろうか?



神代桜の生きてきた過去二千年の気温はどのように推移したのだろうか? いくつかの予想結果をまとめたものが以下のグラフであるが、これによると近世は今から四百年ほど前を谷として総じて寒かったようである。その前の中世は長く温暖な気候が続いたらしい。神代桜は「妙法桜」の別名を持ち、鎌倉時代に桜の樹勢が衰えたため日蓮が祈ったところ蘇生したという伝承が残っているが、この時代がちょうど温暖な気候から寒冷な気候に遷る時期で、大きな気候変動のせいで桜が弱ってしまったのではなかろうか。日蓮の妙法蓮華経のお蔭かどうかは知らねど、結果として神代桜は幾多の環境変化に堪え、今日まで生き永らえたわけである。


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