明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1221)高浜原発再稼働弾劾!ただちにすべての原発を止めるべきだ!

2016年02月26日 22時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160226 22:30)

本日26日午後5時、関西電力は高浜原発4号機の再稼働を強行しました。危険性を顧みないあやまった再稼働の強行を弾劾します!

再稼働が許されない理由はたくさんありますが、一番重要な点をあげると新規制基準が重大事故の発生を前提としたものになっていることです。
重大事故とはもともと過酷事故(シビアアクシデント)と言われていたもので、設計段階で想定された安全対策をすべて突破されてしまった事態のことを指します。
旧規制基準はこうした重大事故を起こさないことを絶対条件にしていました。ところが福島原発事故でこの条件が破れてしまいました。だとすれば原発の運転はもうやめるべきなのです。
ところが新規制基準は「重大事故を起こしたから悪かった。だから運転を止める」とすべきところを「重大事故が起こらないと考えていたのがいけなかった。だからこれからは重大事故を前提に運転を続ける」と開き直って作られたのです。

あまりに酷い!そもそも重大事故=過酷事故は設計士お手上げの事態なのです。想定が突破されてしまっているのです。
それにどうやって備えると言うのでしょうか。何が起こるか分からない状態への備えをなそうとすることそのものにあまりの矛盾があります。いや矛盾どころか、滑稽極まりないことまでが「対策」とされています。
例えば重大事故に備えて「水鉄砲」を装備して放射能を打ち落とすというのです。しかし原子炉から噴き出してくる放射能が見えるのでしょうか。またそんな訓練、どうやってするのでしょうか。あるいはいかに効果を測ると言うのでしょうか。
どれもできるはずがないことなかり。いきあたりばったりの思い付きの産物です。(以下に関西電力による説明ページのアドレスを貼り付けておきます)
http://www.kepco.co.jp/energy_supply/energy/nuclear_power/anzenkakuho/takahama/defuse02.html

最も重要な点は、たかだか電気のために、しかも原発が1つも動いていなくても十分に足りている電気のために、重大事故=過酷事故の覚悟などする必要などあるのかという点です。当然にもまったくもってあるはずがありません。
しかしこの最重要のポイントがマスコミでもきちんと報道されていません。
しかし重大事故発生の可能性を前提に新規制基準を作った原子力規制庁は、繰り返し、「われわれは新規制基準に通るかどうかを審査しているのであって、審査を通ったから安全だとは言わない」と明言しています。
にもかかわらず、安倍政権はこの規制庁の重要発言を意図的に無視し、「規制庁が安全だと言った原発から動かす」とまたも大嘘をついています。極悪非道です。私たちはこのことを声を大にして告発し続ける必要があります。

さらに直近のことで言えば、東京電力が一昨日、メルトダウンを隠蔽していた事実を公表したことで、原発事業者と国民・住民の間の信頼関係が完全に崩壊したことも特筆する必要があります。
これはあまりに大きな背信行為です。あの時、つまり事故直後の3月14日にメルトダウンが明らかにされていたならば、当然にも政府はもっと広域の避難指示を出したことでしょう。
そうすれば多くの人々が無用な被曝を免れることができたのです。現在、福島県で多発している子どもの甲状腺がんの多くも防げた可能性が高い。だからこそこの背信行為は決定的なのです。
新規制基準は福島原発事故の教訓を踏まえるという建前になっています。だとするならば電力事業者が行ったこの重大犯罪が捜査され、責任者や動機が解明されて犯罪の再発防止措置が取られるまで、すべての原発の運転が認められないのは当然です。

そもそも核燃料の状態をどのように判断するのかについての決定的なマニュアル事項を、現場にいた全社員が忘れていたなどという、あまりにいい加減ないいわけが通されてよいはずがありません。
反対に万が一、実際にそんなことがあったのだとしたら、それだけでも東京電力には未来永劫にわたって原発を運転する資格などありません。
またこの犯罪には、政府機関の一部であった経産省の旧原子力保安院も関与していた可能性が大きくあります。旧保安院や経産省関係者にも徹底した捜査が行われるべきです。
原発の運転及び過酷事故対応における重大過失、重大犯罪の大きな可能性が浮かび上がっているのです。この事態の徹底捜査なしの原発の稼働など認められるわけがありません。全原発を即時停止すべきです。

重大事故を前提とした再稼働や、福島原発事故をめぐる重大犯罪の言い逃れをけして許さず、みんなの力で危険な原発を止めましょう!

なお「明日に向けて(1216)」で、高浜4号機再稼働反対緊急署名へのご協力をお願いしましたが、呼びかけ団体の「原子力規制を監視する市民の会」より、56時間で4,405筆の署名(45秒に1人)が集まり、政府に提出されたことが報告されました。
僕の記事もFasebookで423件シェアしていただけたので、署名の拡散につながったのではと思います。みなさん。ご協力ありがとうございました。
政府交渉の様子も記した同団体の阪上武さんからの丁寧な報告を末尾に貼り付けておきますのでご覧下さい。

また福井現地では、本日、市民団体3つの代表7名が美浜町の関西電力事業本部に対する抗議行動も行ってくださっています。
NHKの福井県のニュースで動画が流れましたのでそのアドレスもご紹介しておきます。

*****

高浜原発放射能漏れ~緊急政府交渉速報~
2016年2月25日 原子力規制を監視する市民の会
http://kiseikanshi.main.jp/2016/02/25/%e9%ab%98%e6%b5%9c%e5%8e%9f%e7%99%ba%e6%94%be%e5%b0%84%e8%83%bd%e6%bc%8f%e3%82%8c%ef%bd%9e%e7%b7%8a%e6%80%a5%e6%94%bf%e5%ba%9c%e4%ba%a4%e6%b8%89%e9%80%9f%e5%a0%b1%ef%bd%9e/

みなさまへ<拡散希望>

本日行われた高浜4号機の放射能漏れについて政府交渉の速報です。
市民側は、福島からの避難者を含めて関西からの6名、他30名ほど。規制庁側は、PWR担当の中桐氏、高須氏、検査関係の小澤氏他、合わせて4名が対応しました。

交渉に先立って、原子力規制委員長宛て緊急署名の提出を行いました。
開始から集約まで56時間しかありませんでしたが、4,405筆集まりました。45秒に一人の割合です。コメントもたくさんいただきました。ありがとうございました。同じものを明日、関西のみなさんで関電にも提出します。

交渉では、主に22日に関電が発表したボルト緩み説についてやり取りが行われました。
関電は、放射能を含む一次冷却水漏れの原因を、ボルトの緩みと圧力の急上昇にあるとしています。ボルトの緩みは、2008年の前回の分解点検時からあったという見解で、プレスリリースに「狭隘な場所に設置されていることから、ボルトの締め付け作業にあたり、一部のボルトに適正なトルクがかかっていなかったものと推定しました」あります。これに対応して、同種の弁について締め付けを確認した、作業場所に適した工具を選定するなどとあります。

これに対し、規制庁の見解は全く異なるものでした。規制庁は、2008年の点検時の検査資料から、適正なトルク値であることを確認した、その後、今回漏れるまでにボルトが徐々に緩んだ可能性があるというのです。
規制庁は、これは関電から受けた説明だと言っていましたが、関電のプレスリリースを見せると、2008年の時点で締め付けが不足していた可能性についても、関電から説明を受けたことをしぶしぶ認めました。
ただ、2008年の点検時の資料が誤りである可能性についてはどうしても認めないという態度でした。
2008年の点検時に締め付け不足があれば点検時の資料に虚偽記載があることになります。そうでなければ、関電のいまの説明は嘘になり、ボルトは自然に緩んだことになり、それはそれで問題です。ボルトを締めさえすればよいということにはなりません。

規制庁に対し、ボルトの緩みの原因についてはまだ未解明であることを確認したうえで、これの解 明が対策にも関係することから、早急に解明することと、解明されないうちの再稼働を認めないことを強く要求しました。
規制庁は、再稼働とは関係ない、今回の漏えいは法定報告事象の100分の1だなどとして、そんな小さなことにこだわるなという姿勢でした。
福島からの避難者から、そのような姿勢が福島の事故を生んだ。福島を二度とくりかえしてはならないとの発言がありました。

阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)

*****

市民グループ“中止申し入れ”
NHKNWESweb 福井県のニュース 2016年2月26日
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3055947991.html?t=1456494388214

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