守田です。(20120201 12:00)
福島第一原発で、おりからの冷え込みによって、燃料プールや冷却ポンプの
凍結が繰り返し起こり、水漏れ等が繰り返されています。冷却は、原発事故
が最悪の事態に発展しないための最も重要な生命線であり、これはとても危
険な事態です。
東京新聞は、これらの事態が、東電が凍結対策を野ざらしにしてきてしまった
こと、またこれを監督指導すべき保安院が、見過ごしてきてしまったことを
無責任であるとして指摘していますが、まったくそのとおりだと思います。
ここでも危機は人為的に拡大されています。
さらに背景を探るなら、凍結対策という基本的なことすらなされていないこと
には、政府の「冷温停止宣言」が大きく影をさしていると思われます。原発は
まったく安定などしておらず、冷却ができなくなれば、最悪の事態に発展する
可能性が残されているのに、それに蓋をしてしまったことにより、現場の指揮
もまた著しく落ちていると思われるからです。
こうしたことを規制するためにも、市民の側が、現に今、ものすごい危機が、
私たちの前にあることを訴え続けていく必要があります。そのことで現場の
緊張感をこちらの側から喚起していくしかない。周りからの関心や目が薄れ
れば当然、現場は弛緩します。冷温停止宣言はそれを促進する要因にしかなり
得ていません。
さらに多くの人の目で、厳しいウォッチを続けていきましょう!
******************
福島第一 凍結で14カ所水漏れ
東京新聞 2012年1月30日
東京電力は二十九日、福島第一原発の使用済み燃料プールや予備の原子炉冷却
ポンプなどの周辺十四カ所で、水漏れが相次いで見つかったと発表した。今冬
一番級の冷え込みによる凍結で、配管やホースに亀裂が入ったのが原因とみら
れるが、これほどまとまって水漏れが見つかるのは初めて。
東電によると、同日午前九時三十五分ごろ、4号機の使用済み燃料プールの循
環冷却装置で警報装置が作動。現場を確認したところ、ポンプが止まり、燃料
プールの冷却水が漏れているのを発見した。
その十五分後には、高台に設置されている非常用の原子炉注水ポンプの流量計
の付近から、微量の放射性物質を含む処理水が近くの側溝に流出しているのが
発見された。
このほか、増設中の2、3号機用原子炉注水ポンプの流量計や、淡水化装置、
蒸発濃縮装置などの周辺十二カ所でも水漏れが見つかった。
一部は中濃度の汚染水の漏れもあったが、いずれも漏れた水の量は少なく、海
の汚染はなかったという。
同原発では二十八日にも、原子炉注水ポンプの弁で凍結が原因とみられる水漏
れが三カ所見つかったばかり。
福島地方気象台によると、原発に近い福島県広野町では二十九日午前六時二十
分ごろに今年の最低気温となる氷点下八・三度、浪江町では同三時で氷点下八
・七度を記録した。
東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「保温剤を巻くなどの対応を取って
きたが、場合によっては電熱器を巻くことも考える」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2012013002100003.html
*****
保安院 明確な指示は事後 凍結対策野ざらし
東京新聞 2012年1月31日
福島第一原発で相次ぐ凍結による水漏れ問題。東京電力は夏ごろから凍結対策
の必要性を認識していたのに放置した結果、無駄な労力を割く事態に陥ってい
る。事故後にめぐらされたホース、配管類の総延長は十数キロに及び、野ざら
し状態のものが多い。今後も水漏れが連日起きる可能性は高い。
(深世古峻一、片山夏子)
これまで確認された二十三件の水漏れ場所を見ると、保温材を巻くなどの対策
がなされていなければ、凍結は原発のどこででも起きることが分かる。
さすがに原子炉に冷却水を送るメーンの配管や、高濃度汚染水を流すホースだ
けは昨年末から対策工事がスタート。塩化ビニール製のホースをポリエチレン
製に変えたり、保温材を巻きつけたりしたという。
しかし、その他の大部分はあまり進んでいない。保温材を巻いたつもりでも、
出っ張りのある接続部などは、保温材を巻くのが難しく、こういった場所で水
漏れしたケースもある。抜本的には、ヒーターの設置や仮設の囲いが必要にな
る。
だが、これらは一朝一夕ではいかず、同社幹部は「当面はパトロール態勢の強
化と、保温材の設置を徹底するしかない」と話す。
東電の対応の遅れも問題だが、東電の姿勢をチェックし、先を予測して指導す
るはずの経済産業省原子力安全・保安院の対応にも問題が多い。
保安院の森山善範原子力災害対策監は「凍結対策は、東電が当然すべきこと。
指示しないとやらないようでは困る。敷地内のあちこちでたまり水が見つかっ
た時もそうだが、凍結対策も東電がきちんと計画を作り実施していたら…」と、
東電を責める。
だが、保安院は、東電に寒さ対策を口頭で注意喚起してきたと強調しているが、
明確な形で指示したのは、既に二十件も凍結が起きた二十九日のこと。
現地に配置されている原子力保安検査官が漏えい状況を確認したというが、ど
れも事後対応。水漏れが起きないとやらないようでは、何のための保安院なの
か分からない。
配管設置に携わってきた作業員は「配管はむき出し。最初から凍結してこうな
ることは予測できていた。何をしているのか」とため息をついた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2012013102100004.html
福島第一原発で、おりからの冷え込みによって、燃料プールや冷却ポンプの
凍結が繰り返し起こり、水漏れ等が繰り返されています。冷却は、原発事故
が最悪の事態に発展しないための最も重要な生命線であり、これはとても危
険な事態です。
東京新聞は、これらの事態が、東電が凍結対策を野ざらしにしてきてしまった
こと、またこれを監督指導すべき保安院が、見過ごしてきてしまったことを
無責任であるとして指摘していますが、まったくそのとおりだと思います。
ここでも危機は人為的に拡大されています。
さらに背景を探るなら、凍結対策という基本的なことすらなされていないこと
には、政府の「冷温停止宣言」が大きく影をさしていると思われます。原発は
まったく安定などしておらず、冷却ができなくなれば、最悪の事態に発展する
可能性が残されているのに、それに蓋をしてしまったことにより、現場の指揮
もまた著しく落ちていると思われるからです。
こうしたことを規制するためにも、市民の側が、現に今、ものすごい危機が、
私たちの前にあることを訴え続けていく必要があります。そのことで現場の
緊張感をこちらの側から喚起していくしかない。周りからの関心や目が薄れ
れば当然、現場は弛緩します。冷温停止宣言はそれを促進する要因にしかなり
得ていません。
さらに多くの人の目で、厳しいウォッチを続けていきましょう!
******************
福島第一 凍結で14カ所水漏れ
東京新聞 2012年1月30日
東京電力は二十九日、福島第一原発の使用済み燃料プールや予備の原子炉冷却
ポンプなどの周辺十四カ所で、水漏れが相次いで見つかったと発表した。今冬
一番級の冷え込みによる凍結で、配管やホースに亀裂が入ったのが原因とみら
れるが、これほどまとまって水漏れが見つかるのは初めて。
東電によると、同日午前九時三十五分ごろ、4号機の使用済み燃料プールの循
環冷却装置で警報装置が作動。現場を確認したところ、ポンプが止まり、燃料
プールの冷却水が漏れているのを発見した。
その十五分後には、高台に設置されている非常用の原子炉注水ポンプの流量計
の付近から、微量の放射性物質を含む処理水が近くの側溝に流出しているのが
発見された。
このほか、増設中の2、3号機用原子炉注水ポンプの流量計や、淡水化装置、
蒸発濃縮装置などの周辺十二カ所でも水漏れが見つかった。
一部は中濃度の汚染水の漏れもあったが、いずれも漏れた水の量は少なく、海
の汚染はなかったという。
同原発では二十八日にも、原子炉注水ポンプの弁で凍結が原因とみられる水漏
れが三カ所見つかったばかり。
福島地方気象台によると、原発に近い福島県広野町では二十九日午前六時二十
分ごろに今年の最低気温となる氷点下八・三度、浪江町では同三時で氷点下八
・七度を記録した。
東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「保温剤を巻くなどの対応を取って
きたが、場合によっては電熱器を巻くことも考える」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2012013002100003.html
*****
保安院 明確な指示は事後 凍結対策野ざらし
東京新聞 2012年1月31日
福島第一原発で相次ぐ凍結による水漏れ問題。東京電力は夏ごろから凍結対策
の必要性を認識していたのに放置した結果、無駄な労力を割く事態に陥ってい
る。事故後にめぐらされたホース、配管類の総延長は十数キロに及び、野ざら
し状態のものが多い。今後も水漏れが連日起きる可能性は高い。
(深世古峻一、片山夏子)
これまで確認された二十三件の水漏れ場所を見ると、保温材を巻くなどの対策
がなされていなければ、凍結は原発のどこででも起きることが分かる。
さすがに原子炉に冷却水を送るメーンの配管や、高濃度汚染水を流すホースだ
けは昨年末から対策工事がスタート。塩化ビニール製のホースをポリエチレン
製に変えたり、保温材を巻きつけたりしたという。
しかし、その他の大部分はあまり進んでいない。保温材を巻いたつもりでも、
出っ張りのある接続部などは、保温材を巻くのが難しく、こういった場所で水
漏れしたケースもある。抜本的には、ヒーターの設置や仮設の囲いが必要にな
る。
だが、これらは一朝一夕ではいかず、同社幹部は「当面はパトロール態勢の強
化と、保温材の設置を徹底するしかない」と話す。
東電の対応の遅れも問題だが、東電の姿勢をチェックし、先を予測して指導す
るはずの経済産業省原子力安全・保安院の対応にも問題が多い。
保安院の森山善範原子力災害対策監は「凍結対策は、東電が当然すべきこと。
指示しないとやらないようでは困る。敷地内のあちこちでたまり水が見つかっ
た時もそうだが、凍結対策も東電がきちんと計画を作り実施していたら…」と、
東電を責める。
だが、保安院は、東電に寒さ対策を口頭で注意喚起してきたと強調しているが、
明確な形で指示したのは、既に二十件も凍結が起きた二十九日のこと。
現地に配置されている原子力保安検査官が漏えい状況を確認したというが、ど
れも事後対応。水漏れが起きないとやらないようでは、何のための保安院なの
か分からない。
配管設置に携わってきた作業員は「配管はむき出し。最初から凍結してこうな
ることは予測できていた。何をしているのか」とため息をついた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2012013102100004.html











