萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか純文学小説×写真×文学閑話

第85話 春鎮 act.23-another,side story「陽はまた昇る」

2017-03-29 23:43:18 | 陽はまた昇るanother,side story
the darling buds of May
harushizume―周太24歳3月下旬



第85話 春鎮 act.23-another,side story「陽はまた昇る」

救いを求めて、ここに来たのかもしれない。

「どうぞ?温まってね、」

ことん、

ガラスのティーカップ馥郁あまい。
花ゆたかなガラスの部屋、明るいテーブルに一杯が香る。
豊穣やわらかな香おだやかで、ひとくち周太は微笑んだ。

「いいかおり…ありがとうございます、由希さん、」
「気に入ってもらえたのね、よかった、」

涼やかな瞳が笑ってくれる。
穏やかで深い眼ざし優しくて、どこか懐かしい。

―由希さんって似てる、ね…でも誰と?

なつかしい、

それは「似ている」から、でも誰と似ているのだろう?
ダークブラウン艶やかな長い髪たおやかで、でも、こんな髪のひと他に知らない。
臈たけた色白やさしい輪郭、深い涼しい優しい瞳、薄紅いろの唇は静かに明るい。

―きれいなひと…きっと花の女神さまってこんなかんじで、

想いガラスのカップごし見つめてしまう、綺麗で。
こんなふう女性を見つめたことはない、こんなふう鼓動ふくらむのも。

「男のひとはハーブティー苦手って多いでしょう?もし気を遣ってるなら正直に言ってね、次から困るから、」

澄んだ深いアルト笑いかける、この声も綺麗だ。
ただ美しい優しいひと見惚れながら、その言葉に尋ねた。

「あの…次から?」

次から、って次もあるの?
とくん、ふくらむ鼓動に花屋の主は微笑んだ。

「周太くんが嫌じゃなければよ?ひとりよりずっと美味しいもの、」

独り、いつも彼女は過ごしている?

―さびしいよね、花の中でも…いつもは、

自分もそうだった、父が消えた日常は。
仕事でいない母を待つ、その数時間だけでも寂しかった。
それでも待てば帰ってくる、帰ってくれば二人になれる、でも彼女は?

「またお茶に来ていいですか?…僕でよかったら、」

このひとを独りにしたくない。
想い零れた言葉に、涼やかな瞳が笑ってくれた。

「うれしいわ、いつでも来てね?待ってるわ、」

透ける頬ふわり薔薇色あかるむ。
笑顔いつもどおり優しくて、だから哀しい。

―ひとりに慣れてるひとなんだ、ね…、

いつも独り、もう慣れてしまった明るさが哀しい。
こんな共通点そっと響いて、隠しこんだ傷こぼれた。

「僕こそ来たいんです…きいてほしくて、」

ありのまま話して、それでも受けとめられる?
もし拒絶されたら失う居場所は優しく微笑んだ。

「聴かせて?私でよかったら、」

深い涼やかな眼ざし優しい。
どこか懐かしい瞳に話す前、尋ねた。

「ありがとうございます、でも、あの…なぜ僕にかまってくれるんですか?」

ただ客のひとり、ときおり花を眺めに来る男。
ただそれだけの関係、けれど深い澄んだアルトは言った。

「すこし似ているの、だから…ひとごとに想えなくて、」

言いかけた唇そっとガラス口つける。
透明なティーカップやわらかな光、花の香しずかに微笑んだ。

「ごめんなさい、変なこと言って。似ているからがきっかけでも、ようするに周太くんが好きだから気になるの、」

やわらかな深い声が笑ってくれる。
優しいトーン静かで、ただ見つめて訊いた。

「僕も由希さんが好きです、だから…誰と似ているのか聴かせてもらいたくなりました、」

自分こそ聴いてみたい、このひとのこと。
座りこんだ花やさしいテーブル、静かな香やわらかに微笑んだ。

「ふふっ、私が聴いてもらいたかったのかしら、ね?」

涼やかな二重ふわり笑ってくれる。
長い睫ゆるやかに瞬いて、桃色やさしい唇ひらいた。

「私ね、父と母が結婚していなかったの。認知はされてるけど、」

時が止まる、

「え…、」
「ふふ、驚くわよね?変なこと話しだしてごめんなさい、」

優しい瞳が笑ってくれる、その眼ざし穏やかに明るい。
だから解ってしまう、きっと慣れている。

―いつも驚かれてきたんだ、由希さんは、

未婚の子ども。

それは「普通」じゃないことかもしれない。
たぶんそう言われていること、その現実いくど彼女は見てきたのだろう?
いくど驚かれ、幾度どんなふう見られてきたのか?それでも優しい瞳に声だした。

「あのっ…変なことじゃありません、きっと、僕のほうが変です、」

驚かれる、それが自分も怖い。
だから今もここへ逃げてきた、そうして向き合った瞳が微笑んだ。

「そう?じゃあ私が話したら、周太くんも話しやすくなるかしら、」

ほら気遣ってくれる、こんなときまで。
こういう人だから花ひらく店、あまい馥郁に肯いた。

「はい…僕のほうこそおどろかれます、きっと、」

肯いて鼓動そっと絞められる。
きっと驚かれて、そのさきどうなるのだろう?

“けれど冷たい偏見で見られる事も知っている、”

ほら思いだす、彼の声。

“冷たい偏見で見られる事も知っている。ゲイと知られて、全てを否定された事もありました、”

摩天楼の一隅、当番勤務の夜に聞いた声。
あの声も自分も変わらない、あの声は今どうしているのだろう?
あのとき見つめた傷そっと隠しこんだテーブル、優しいアルト微笑んだ。

「だったら驚かせて?驚いても否定はしないから、」

あ、どうして?

“否定はしない”

その一言どうして言ってくれる?
ただ見つめる真中、澄んだ瞳しずかに言った。

「あのね…私、弟がいるの、」

花やわらかに言葉が薫る。
その澄んだ声おだやかに紡いだ。

「父が結婚したひとから生まれてね、弟は私が姉だと知らないわ。でもお互いの顔はよく知ってるの、」

母親が違う、それでも彼女は「弟」を知っている。
そこにある関係ただ見つめる香、花ほろ甘く声が紡ぐ。

「ちいさいころ親戚のお兄さんが逢わせてくれてたの、そのときは弟だと教えられなかったし、そのお兄さんが親戚とも知らなかったわ、父のことも、」

馥郁しずかなガラスの部屋、花ふる光に声透る。
栗色やわらかな髪きらきら陽を透けて、白い笑顔こぼれた。

「そのお兄さんも亡くなってしまったの、父も私が高校生の時に…だから弟を見たのは、父のお通夜で遠くからが最後、」

穏やかな声、けれど哀しみ澄んで深い。
今ここに独り花といる、その時間に尋ねた。

「あの…おかあさんは?」
「母もよ、6歳のとき事故で、」

短い答え静かに笑ってくれる。
その静かな唇やわらかに続けた。

「母が亡くなったとき、父と父の奥さんが来てくれたの。ふたりは母の友達だと想ってたわ、」

桃色やさしい唇がつむぐ、その微笑は臈たけて大人の女性。
けれど花の陽だまりに幼い時間ゆれる。

「父の奥さんは私を抱っこしてくれたの、落ち着くまでずっと…それからよく逢いにきてくれたわ、ほんとうに優しいきれいな人でね、大好きだった、」

だった、過去形。
また見つけてしまう哀惜に彼女は微笑んだ。

「彼女も亡くなったわ、父と一緒に事故で…そのまま弟は父の実家でね、私もそのまま母の実家で、」

親を亡くして、弟からも離れて。
それでも笑顔きれいに透けるようで、明るくて涙こぼれた。

「…どうして由希さん、」

どうして、あなたは笑えるの?

「僕も父を亡くしてるんです、父だけでも哀しいのに…どうして?」

こんなふう笑って話せない、自分は。
それなのに彼女は微笑んで、穏やかに言った。

「哀しいわ、でも幸せもあるんだもの?」

色白の微笑やわらかに明るむ。
薔薇色ふわり頬あかるんで、涼やかな瞳が微笑んだ。

「こうして周太くんとお話できてるでしょう?今までがあるから私、ここで花屋をして周太くんとお話できるのよ、」

今までがある、そうして今がある。
この今に向きあえる香一杯、くゆらす馥郁に見つめた。

「あの…すこし似ているって、誰かと僕が似ているんですか?」

すこし似ている、だから、ひとごとに想えない。
そんなふう言った唇は穏やかに肯いた。

「大切なひとを思いだすの、」

大切なひと、

―弟さん、かな…それとも亡くなられた、

彼女の大切なひと、その物語たち話してくれた。
まだ断片だけ、それでも見せてくれた想い口開いた。

「僕も…父を思いだすひとがいます、」

父と似ている、そう何度も想った人がいる。
それでも、それ以上に「思いだすひと」を声にした。

「父の友だちなんです、祖父の教え子でもあるひとで…僕、そのひとに話していいのかわからない、」

わからない、あのひとに否定されたら?

「がっかりさせたらって怖くて話せなくて、そのひとのなかの父を壊すみたいで、祖父への尊敬まで壊すみたいで、」

父が夏だと謳ったひと、あの瞳を壊したら?

『大切な人に贈った詩だから…恋愛より深い気持がある相手への、手紙みたいな詩、』

なつかしい夏に父が謳う、あの声のまんなか鳶色の瞳。

「父の大切なひとだから話せないんです、でも僕が話さないと傷ついて、だから僕は」

大切だから話せない、大切だから傷つける。
話してもお互い傷つくだけ、だから逃げこんだ居場所に告げた。

「だから逃げてきたんです…お祝いの花を買いにいくって、いいわけして」

ごめんね、君を言い訳にしてしまった。

「僕、美代さんの合格までつかっても逃げたんです、由希さんのたいせつなお店までいいわけにつかって…ごめんなさい、」

ずるい、自分は。

大切なひと、大切な場所、ぜんぶ使って逃げだした。
こんな自分だから怖くなる、こんな自分に落胆させたらと怖い。

怖い、

「こんなにずるいんです僕…由希さんの大切なひとを思いだしてもらえるような僕じゃ、ありません、」

もう、ここにも来られなくなる?
怖い、それでも告げた想いにアルト微笑んだ。

「よかった、逃げ場にしてもらえて、」

なんて言ってくれたの、今?

言われたこと混乱する、どういう意味?
わからなくて見つめる真中、涼やかな瞳が笑った。

「逃げ場にしたいくらい、ここが安心できるのでしょう?思いだしてもらえて嬉しいわ、」

笑ってくれる声やわらかい。
陽だまりのテーブル花ゆれる光、澄んだアルト微笑んだ。

「お祝いのお花ゆっくり大切につくるわ、周太くんもゆっくりしていって?」

※校正中

(to be continued)
【引用詩文:William Shakespeare「Shakespeare's Sonnet 18」】

第85話 春鎮act.22
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お知らせ掲示板2017.3.29夜

2017-03-29 23:41:08 | 掲示板&目次
ID:mh3lsm

ご閲覧ありがとうございます、すこしでも楽しんで頂けたら嬉しいです。
この9月でブログ開設5周年&「side story」の連載も5年を迎えました、読んで下さる方あって続けられたなって本音です。
で、2月20日現在で閲覧数2,470,096PV/訪問者数490,976IP お蔭様で240万/49万を超えました。

先日こんな記事をUPしました→「あらためて無断転載お断り」
ここを読んでくれるのはありがたいけれど、勝手に使われることはお断りです。

【メッセージ2017.3.29夜】

雪崩事故にいろいろ言いたくなるこの頃ですが、
登山技術の不可欠は「無理しない判断力」不安要素ちょっとでもあったら中止する判断力です。

山の医師雅樹の物語「Aither天上の光16」もうすこし加筆します。
周太サイド「春鎮23」草稿UPしました、まだ加筆します。

周太サイド第85話「春鎮22」校了です。
英二サイド第85話「暮春21」周太を追いかける英二。

Favonius「少年時譚、夏の杜 act.41」読み直し校了、夏休みターンこれからな今、もうリアルは春休みですね、笑
サイドバーのカテゴリー「side story」+「Aesculapius 杜嶺の医神」+「 Favonius‐Aesculapius side K2」よりどうぞ。

取り急ぎ、智

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※コメント非公開ご希望の方は、その旨を付記ください。またコメントレスポンスでのハンドルネーム掲載の可否も教えてください。
メールでのコメントはこちらまでお寄せくださいtomoei420@gmail.com

【ページの見方】カテゴリーで各話まとめて閲覧できます。
 二次小説は「side story」「another, side story」はドラマ陽はまた昇る続篇、宮田と湯原その後を連載中です。
 オリジナル「Aesculapius」の設定&登場人物を二次小説「ss」と「a,ss」にも使っています、二つの違いを比較して読むのもおススメです。
 他、連載中の「Favonius少年時譚」「Savant」はオリジナル「Aesculapius」のサイドストーリーになります。
 Lost article「天津風」は「Aesculapius」主人公・雅樹の兄が「side story」のサイドストーリーとして主役しています。

【目次】本編「Aesculapius」と二次「side story」に分けてあります、ちょっと目次も長くなってきたので。

読者ボタンなるものが出来たそうです
プロフィール欄の写真下にボタンがあります、励ましにでも押してくれたら嬉しいです、笑
ワガママにお付き合いくださって、バナー押してくださる方達へ
忙しい時も時間作って描き続けられるのは、あなたのお蔭が大きいなあと心から感謝です。
そのお返しにって感じで1日の掲載件数を増やしてきました、楽しんで頂けたら嬉しいです。
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手数ちょっと多いですが小説ほか面白かったら押してください、笑

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■「side story」ドラマ・陽はまた昇るの続編&補完小説―追捕編を連載中です
 ドラマ本篇の設定・エピソードに準拠して、宮田英二と湯原周太の今後を純文学で書いていきます。
 ※ドラマ設定に準拠+現実の現場を書いています、その為にリアルとの違いもあります
 ※その後の宮田と湯原の成長を二人の関係=警察官と人間的成長の鍵にしています

■「Aesculapius」山に生きる青年医師・吉村雅樹を描く純文学小説、オリジナルです。
 2011年9月から連載の「side story」はコレの二次作品でもあります。
 不定期掲載「morceau」は予告編的掌小説です、「side story」の二人も同じで違うカンジになってます。

  【資料出典】『人の子よーある医師の自分史』吉野住雄:青梅警察署嘱託警察医
         『ある警察医20年の足跡』大西雄二:宮崎北警察署警察医
         『死体検案ハンドブック改訂3版』的場梁次・近藤稔和編集
         『死刑囚の記録』加賀乙彦:東京拘置所精神科医官
         「死体検案時における射創の検査」青木康博:岩手医科大学医学部法医学講座
         「死体検案の現状 警察医の憂鬱」早川 睦:千葉大学大学院医学研究院法医学教室 
         「法医学の最近の話題~司法解剖の増加と近未来」大野曜吉:日本医科大学法医学教室
         「我が国の検死制度― 現状と課題」中根憲一:行政法務調査室
         『山岳救助隊日誌』金邦夫:警視庁青梅署山岳救助隊副隊長手記
         『遭難者を救助せよ―富山県警山岳警備隊』細川勝:富山県警山岳警備隊員実録
         『レスキュー最前線 長野県警察山岳遭難救助隊』長野県警山岳遭難救助隊編
         『ドキュメント気象遭難』『ドキュメント滑落遭難』羽根田治:遭難事故実録
         『ファーストエイド・ブック』悳秀彦:日赤救急法指導員・米国赤十字救急救護CPR指導員
         『登山の運動生理学百科』山本正嘉:国立鹿屋体育大学助教授
         『図解特殊警察』毛利元貞:警察方面コンサルタント資料
         『警視庁・特殊部隊の真実』伊藤鋼一
         『森のバランス 植物と土壌の相互作用』清野嘉之ほか共著・森林立地学会編
         『ギリシア・ローマ名言集』柳沼重剛編・岩波文庫
         『奥多摩の民衆芸能と山』渡邊唯夫
  【参考資料】現場OBブログ、現場公式サイト、「山と渓谷」「岳人」「山と高原地図」シリーズ他

  <注意書または設定説明> 初来訪の方ご留意ください
  ※現場手記がベースな為、遺体・事故・犯罪・低層暗部などリアルの辛いシーンも時折あります。
  ※ランキングカテゴリにBLも登録していますが実在の同性愛を基にする為シビア&家族や周囲との対話が主になります。
  (趣旨は2012.10.18「時限付日記:マイノリティを書くのなら」ご参照ください)
 ※著作権法令のため無断での転載・剽窃等ご遠慮ください、小説・コラム・写真いずれも事前のご相談をお願いします。(詳細最下欄ご参照下さい)

■カテゴリー
 サイドバーの「カテゴリー」をクリックすると、そのキャラクタ―視点で繋げて読めるので解かり易いかもしれません。
1)掲示板&目次 
2)解説:背景設定 ―実際の現場についての解説や、リアルと創作の相違。
3)解説:人物設定 ―キャラクター紹介や物語設定など。
4)解説:用語知識 
5)解説:山岳点景 ―舞台になる山の風景ほか
6)文学閑話散文系 ―小説から学術書まで、文学に関する徒然書き
7)文学閑話韻文系 ―作中の引用詩をメインに和歌、漢詩、+α
  文学閑話万葉集 ―『万葉集』の自訳&解説
  文学閑話外国詩 ―西洋詩+自訳&解説、ワーズワースなど英国詩メイン・ロンサールやランボオ他フランス詩も。
8)創作短篇 ―さらっと読める読切短編です。2014.04.08「一滴の戴冠―The thread of Life, Ariadne」ほか
9)Aesculapius ―山の青年医師・吉村雅樹の物語
10)Introduction of Aesculapius―本編「Aesculapius」の序章、雅樹と光一の視点が交互に描かれます。
11)side k2,Aesculapius ―吉村雅樹20歳の視点
12)Favonius‐Aesculapius side K2 ―吉村光一の視点、12歳~
13)Introduction of Favonius‐Aesculapius ―光一5歳の物語+光一8歳「Lettre de la memoire」
14)Aesculapius S.P
15)short scene talk ―本篇「Aesculapius杜嶺の医神」の幕間短編、会話分だけで気軽に読めます。
16)Aesculapius ext ―特別編、クリスマス三部作など
17)side K2 ―side story版・国村光一の視点、23歳と5歳
18)Savant ―英文学を学ぶ湯原馨と仏文学を学ぶ田嶋紀之、山ヤの文学生ふたりの物語
19)P.S 花園より、想い束ねて―side story版・由希の視点、花屋の店主になっています。
20)Lost article ―書籍編集から研修医になった吉村雅人の物語。
21)Eventually Comes True ―英二の姉・英理と関根の物語、恋愛と家族の物語
22)side S.P extra ―特別編、クリスマス三部作など
23)morceau ―連載中の小説「Aesculapius」の掌小説&予告短篇、さらっと読めます。「side story」と同じで違う二人も登場。
24)陽はまた昇るside story ―宮田英二の視点、第10話からドラマ以降な為ほぼオリジナルになります。
25)dead of night 陽はまた昇る ―宮田英二の短編 
26)陽はまた昇るanother,side story ―湯原周太の視点、第10話からドラマ以降な為ほぼオリジナルになります。
27)short scene talk SS ―「side story」の幕間短編、会話分だけで気軽に読めます
28)陽はまた昇るP.S ―閑話休題「P.S,side story」警察学校・初任科教養時代のエピソード&他の人物の視点での物語
29)明日香の風に歌聞かせ ―『万葉集』引用歌をベースにした掌小説、宮田・湯原の未来日記もあります。
30)創作・現代 追憶は青く
31)雑談 ―「雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚」など
32)写真彩々 

■目次
このトップページの数ページ後(直近UPターンの後)になります、まだ編集中ですが随時整備いたします。
イメージイラストも有。ストーリーを戻って読むなどご参考になれば嬉しいです。

<ちょっと覗いてみるなら>雰囲気解りやすい各話を下記ピックアップしてみました
『Aesculapius』
 第1章「Manaslu act.13」2013.11.11 医学と生死に向きあう想い
 第1章「Manaslu act.16-18」2013.11.15 生命倫理、試験管児と同性婚の現実
 第1章「Manaslu act.22」2013.11.25 山岳遭難の遺族と想い
 第5章「Chiron act.13-15」初めて警察医として死体検案に臨む現実

『Savant』
 Vol.1「Impression 知の明眸 act.6」2013.10.06 初めてライバルに出逢った文学生の想い
 Vol.2「Attempt 峻嶮の恭 act.6」2013.11.19 英文学&ワーズワスと母に抱く願いと夢
  
『side story』
 第11話「奥津城1~2」2011.09.29-30 宮田サイド
    初めての死体見分に向合う宮田、縊死自殺遺体と尊厳の対峙(注意※警察現場リアルシーン有)
 第15話「山懐1~3」2011.10.15-18 宮田サイド
    敬愛する山ヤの死に向合う宮田(注意※警察現場リアルシーン)山ヤの警察官として生きる信条を固めるターンです
第67話「陽向」2013.07.18、21、23、25、27、31、08.02 湯原サイド 入隊テストを明後日に控えた一日
   大学での無言の別離と「recherche」への想い、青木樹医の語る祖父の芳蹟と田嶋教授と父の過去、父の論文集。
第64話「富嶽」2013.04.08、10、11、14、15、20、05.14、13 宮田サイド
   山岳救助隊副隊長・後藤との富士登山、後藤の病状と宮田の想い
第63話「残証」2013.03.24、28-30、04.01、02 湯原サイド 【引用文:Edward Hallett Carr『What Is History?』】
   銃器レンジャーの先輩・箭野との対話から美代と手塚との進路への対話。祖父・晉を知る田嶋教授との出会い
 第X話「冬三夜―Bonheur de l'ange」2012.12.27-30 クリスマスイヴをめぐる山岳地域の現実と夢の物語。
 第42話「雪陵」2012.05.02-10 クライマーなら避けて通れない「慰霊登山」をめぐる祈りと覚悟の物語。
 第41話「久春」2012.04.27 同性愛である現実と家族・家の問題、その分岐点で親が子を想う真実
 第40話「冷厳」2012.04.12-13、18-19 山岳救助隊の厳しい現場、公人としての立場との葛藤
 第40話「凛厳」2012.04.15-17 山岳救助隊の家族が抱く覚悟、同性愛をめぐる対峙
 2012.01.16‐21「高峰」…冬富士の荘厳と峻厳な「魔の山」、山ヤで山岳救助隊員の誇りと友情と恋愛
 2011.12.01-04+07「山霜1~5」…山岳救助隊の現場と山ヤ(職人気質のクライマー)の誇りと友情(注意※現場リアルシーン有)

※全ての原稿・資料・写真等の著作権は著者・作成者に帰属します、 無断での使用および配布は禁止します。創作・二次とも無断での転載・剽窃等はご遠慮願います。
すみません、心底嫌な思いをして閉鎖も考えた経験からこの一文を掲載しています。連載を始めたばかりの頃で衝撃でした、笑
犯罪被害だと法的手段の案も出てWEB公開に嫌気もさしましたが、毎日楽しみに読んで下さる方からメール頂いたので公開を続けています。
連載中の小説はドラマ続篇もありますが人物設定・住居背景など資料や現場を調べて構成した90%以上オリジナルです、無断使用はご遠慮ください。
文章を書く以上「書き手の最低限のマナー」は書き手のプライドです、軽いノリで剽窃を正当化する方もありますが大怪我の問責事項です、最近の話題にもご存知だとは思いますが。もし遣いたいと思ってくださる方いらしたら事前のご相談お願いします。

HNを変えてもサイトを隠しても隠す以上は恥さらしだって自覚がある、解ってる癖に恥さらしっぱなしはホントミットモナイヤツだなと。ミットモナイ奴に自分の書いたモン勝手されんのホント不愉快、真似されるだけイイんだよとも言われたけどお断りです、笑
どんなに下手でもオリジナルの文章は言葉から力があるけど、盗作や剽窃など他人のモン盗んだ文章は性根から歪みます。
だから自分の作品からは剽窃真似っこお断り、遣いたい時はご相談お願いします。

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山岳点景:三月の妖精

2017-03-28 20:41:24 | 写真:山岳点景
春妖精の森で、



山岳点景:三月の妖精

スプリング・エフェメラル、春の妖精と呼ばれる春植物たちが咲きだしました。
純白かわいい小花は二輪草ニリンソウ、



赤紫あわく咲く片栗カタクリ、スプリング・エフェメラルの代表みたいな花です。
日本最古の歌集『万葉集』では堅香子カタカゴと呼ばれています。



1200年の昔に詠まれた花は今、各地でレッドリスト指定されています。
神奈川でも絶滅危惧IB類、それでも星霜を超えて咲く姿は凛と眩しいです。



紫華鬘ムラサキケマンも咲きだしました、
これもスプリング・エフェメラル、初夏に地上から消えますが地中で春を待つ越年草です。



ちいさな鳥みたいな花は碇草イカリソウ、
スプリング・エフェメラルではありませんが春を告げる花です。



三角草ミスミソウも花数が増えてきました、
白い花弁みたいのは萼片、萼みたいなトコが茎葉になります。



白、薄紅、濃紅、藤色に青紫、
落葉から生まれる色さまざまに春を彩ります。



木下闇に枝伸ばすのは紅葉苺モミジイチゴ、やわらかな純白が燈ります。


短い花のとき、つい森に通います、笑
撮影地:森@神奈川県

○雪解けの芽ぶきは落葉や雪で目立ちにくいため踏み潰しがち・なので道から出ない=林床へ踏みこまないでください。
○写真を撮るなら花から離れたところで立ち止まってください、三脚・一脚使用者+スマホの人は特に不注意が目立ちます。
○春植物は可憐な花が多くて園芸用にと盗掘もされがちです、が、植生条件が難しいため枯死します。
これらルールを違反すると条例違反で罰せられる自治体がほとんどです、違反者を見つけたら遠慮なく通報を。
写真の一枚よりも、来年の生きた花は美しいです。
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第9章 Aither 天上の光 act.16-Aesculapius 杜嶺の医神

2017-03-28 00:45:21 | Aesculapius 杜嶺の医神
No more shall grief of mine the season wrong; 時の交錯
雅樹28歳・光一13歳9月



第9章 Aither 天上の光 act.16-Aesculapius 杜嶺の医神

雲を吐く稜線、この道はるかな過去がゆく。

昇らす白い青いグラデーション、墨色ふかく聳える岩稜。
まだ五年前、それなのに遠く遠く医学生の時間が登る。

あそこだ、23歳の自分。

「光一、あれが北鎌尾根だよ?」

登山靴そっと立ち止まる。
左手ゆっくり上げて指さす、登山グローブの先に岩峰ながれる。
あの稜線いくども登攀した、けれど途絶えた五年間に澄んだ声が言った。

「北鎌だね、雅樹さん…俺も憶えてるよ?」

雪白まぶしい横顔は岩稜を見る。
長い睫ちりばめる光きれいで、その視線に微笑んだ。

「吹雪のなかでも見えた?」
「俺は見たね、」

肯いて山を見る。
まっすぐな瞳は稜線を映して、すこし笑った。

「雅樹さんの包帯が風で翼みたいになびいてたね、その翼に北鎌が載ってた、」

吹雪、地吹雪、白銀の底。
冷厳に支配された時間、そこで抱きとめた想い微笑んだ。

「あのとき光一が来てくれたから、僕は帰ってこられたよ、」

晩秋の五年前、23歳の自分を救ってくれた。
あれは幻みたいな時間、それでも現実だったから今ここにいる。
そうして28歳と13歳になった今この時、太陽なぞらす輪郭の唇そっと訊いた。

「雅樹さん、俺は…医者にむいてるかね?」

訊いてくれる、今この場所で。

『おまえさんの息子、医者になりたがっとるぞ?』

山里の老医師が教えてくれた、その夢を今ここで話してもらえる。
だから少年は来たかったのだろうか?見つめる想い問いかけた。

「優しくて強い、論理的で謙虚な人が向いてると僕は思うな、」

医学を歩む、その道を選んだ瞬間から考えていた。
その道の原点に今立つ少年はすこし首かしげた。

「ん…俺は謙虚かね?」

ほら、訊いてくれる。
いつもながらの積極性に笑いかけた。

「いつも勉強する人は謙虚だろ?自分は知らないって自覚できるから謙虚に学べるんだ、」

知らない、その等身大が尽きない向上。
そんなふう想えるまま声にした。

「医者ってね、先生って呼ばれるだろ?あの呼び方は自分が偉いと錯覚させるとこあるんだよ、でも錯覚したら医者として終わるって僕は想う、」

岩峰の視界、語る唇を風かすめる。
ナイフリッジゆく風の道、澄んだ声が訊いた。

「医者として終わりって、病気も怪我も治せなくなるってコトかね?」
「そうだよ、医学は日進月歩だからね?」

うなずいて隣、澄んだ瞳が考えこむ。
少年なり答え探している、そんな眼ざしが尋ねた。

「ソレって雅樹さん?ドンドン進歩するから、偉ぶってると勉強ナマケモノになって追いつけないよってコト?」

ほら、自分で答え探しだす。
この若い探究者に微笑んだ。

「医学部合格や医師国家試験が目的って考える人も多いけどね、そういう人は必ず行き詰るよ?誰かの命を犠牲にね、」

行き詰る、そして誰かの生命を壊す。
そんな責任と義務を少年は選べるのだろうか?

―僕はどう考えていたかな、13歳の僕は?

今この隣から見上げてくれる、この視線と同じだった自分の過去。
あのころ見つめた現実が唇そっと動いた。

「医者は命を救うための職業だよ?でもね、医学は命を犠牲にもするんだ。動物の命も、人の命も、」

医者になろう、そう決めた12歳の自分。
あのとき父が示してくれた光と影。

「医学には実験動物っているんだよ、薬や手術の実験台になってもらうんだ。モルモットもウサギもかわいいよ?でも死なせるんだ、」

生きるための研究、それでも死なせる。

「解剖学では、人のご遺体を使って学ばせてもらうんだよ?ご遺体に傷をつけて学ぶんだ、そのときご家族の気持ちも犠牲にするんだよ?」

解剖を学ばずに医学は学べない。
そこにある感情を声にした。

「生きた体なら傷も治るよ?でも亡くなった体の傷はそのままなんだ、大切な人の最後に傷をつけられたら…苦しいよ?」

苦しい、だから自分も泣きたかった。

『これが最高峰の空だよ、雅樹?』

あの声が尽きる、その最期を自分が診た。
そうなる覚悟ずっとして選んだ道、それでも疼く傷。

「医学は死の土台に生がある、たくさんの死と涙に生かされ続けるのが医者なんだよ。だから医者が偉いんじゃないと僕は想う、」

医学生になった十九の春、あれから幾つの死と涙を見つめたろう?
その一つになってしまった、あなたも。

どうして死んだんだ、明広さん?

―助からないって解ってたろ?そんなに奏子さんの指を守りたかった?光一を遺してまで、どうして?

問いかけ繰り返す先、岩峰ふかく聳えたつ。
あの稜線いくど一緒に駈けたろう?懐かしい時間に訊かれた。

「雅樹さん、俺には資格あるかね?たくさんの涙と、死に教わるだけのモンある?」

問いかける瞳が見あげてくれる。
真直ぐな無垢きれいで、透ける明るさに微笑んだ。

「それは光一が探すことだと思うよ?」
「ん、?」

問いかけ首かしげてくれる。
山上はるかな青い道、少年の瞳に笑いかけた。

「自分で自分を選ぶんだ、自分の道だろ?」

すべて自分、それが逃げる後悔を消す。
そうして悔いなく生きてほしい、願い見つめる稜線つむいだ。

「山は自分でルートファインディングして自分の足で歩かないと、どこにも着けないだろ?進路も同じだよ、自分で探して歩くことが自分をつくるんだ、」

自分で探す、歩く、そうして23歳の自分はさまよった。
迷い、彷徨い、果てに何人を巻きこんで幾つ喪ったろう?

それでも一つ掴んだものがある、想い稜線の風に言った。

「光一、僕も探して迷ったんだよ?迷った分だけ誰かに迷惑かけて、探した分だけ命と死を土台に医者でいるんだ、だから後悔は絶対したくない、」

五年間に自分が犯したこと、まだ医学生だった自分。
あの夏に秋に冬に、あの23歳だった時間は愚かで弱くて恥ずかしい。

―傲慢だったんだ僕は、全てに、

自分は偉いと、どこかで想っていた。
故郷のために医者になる、その夢どこかで「偉い」肩書にしていた。
そうして医学生の自分が犯した過ち、あの罪あるから後悔したくないと想えるのかもしれない。

「ね、雅樹さんは後悔したくないから、今も勉強いっしょうけんめいしてる?」

ほら訊いてくれる、あんな自分にも寄り添ってくれた声。
あのころも今も見つめてくれる瞳に肯いた。

「うん、もう後悔しないために勉強し続けてるよ?忘れないように、」

忘れない、医学生だった時間の足跡。

―だから北鎌尾根を見るの怖かったんだ、きっと僕は、

忘れられないから怖かった、あの愚かさを弱さを認め難くて。
だけど今見つめる岩峰は険しい分だけ荘厳で、醜さも過ちも聳えるまま空に近い。

―僕はあのころも今もバカだ、それでも今は自覚できるだけマシになってる、

何ひとつ解らない、たぶん人間は誰もが。
この自分もそんな人間の一人で、今もあまり成長していないかもしれない。
それでも等身大ごと過去を飲みくだせる、そんな想い峻険たなびく稜線に微笑んだ。

「今もね、光一?こうして見ていると北鎌から落ちたこと想いだして怖いよ?僕はバカで臆病だから、」

そんな等身大だ、自分は。
正直ありのまま眺める岩峰、想い声にした。

「でもたぶんね、臆病なほうが良い医者になれると思うんだ。怖がるだけ慎重によく勉強して、患者さんをよく診ようとするからね?」

だからさっきも励ましたかった、あの医学生を。
まだ彼は山小屋にいる、どうしているだろう何を想うだろう?
今日に初めて見た貌たどる隣、少年が訊いた。

「じゃあ雅樹さん、さっきのビビリクンもイイ医者になるかもっねてコト?」

ほら気づく、それだけ「気になる」のだろう?
もう解る想いに笑いかけた。

「今日、怖くて竦んだことを超えたら良い医者になれると思うな、」
「ホント竦んじまってたもんねえ、初めてだったみたいだしさ?」

澄んだテノール応えて、眼ざし岩峰はるかに映す。
この少年はもう選ぶのだろうか?見つめる真中、底抜けに明るい瞳が言った。

「雅樹さん、俺ね、北鎌に登りたかった目的ハンブン果たせちまったみたい、」

※校正中

(to be continued)

【引用詩文:William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」】
第9章 天上の光act.14← 
※豊科日赤=豊科赤十字病院、現・安曇野赤十字病院(名称変更2006年)

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山岳点景:White Spring 春告花嶺

2017-03-27 22:52:40 | 写真:山岳点景
純白に咲く、



山岳点景:White Spring 春告花嶺

春、やわらかな白が森に燈ります。
上は紅葉苺モミジイチゴ、下は百合山葵ユリワサビ。



百合山葵は直径3ミリくらいの小さな花です。
対して下の二輪草ニリンソウは1センチ、



小花ゆれる白、森の草叢に映えます。



落葉ふかい林床に咲く白、三角草ミスミソウ。



三角草の別名は雪割草ユキワリソウ、
別名のほうが認知度高いみたいですけど、雪割草=スノードロップという花もあります。
混同しやすい&三角の葉がカワイイので「三角草」のほうが個人的に好きです、笑



今年三月いちばん嬉しかったのは節分草セツブンソウ、初対面だったので、笑



石灰岩質の苔むす林床、北斜面の雪残る森に咲いていました。



直径2センチくらいの白×薄紫ゆれる森は、薄雪つもるよう白あざやかです。


撮影地:森@神奈川県、埼玉県秩父

○雪解けの芽ぶきは落葉や雪で目立ちにくく、知識がないとタイテイ踏み潰します。道から林床へ踏みこまないでください。
○写真を撮るなら花から離れたところで立ち止まってください、三脚・一脚使用者+スマホの人は特に不注意が目立ちます。
○春植物は可憐な花が多くて園芸用にと盗掘もされがちです、が、植生条件が難しいため枯死します。
これらルールを違反すると条例違反で罰せられる自治体がほとんどです、違反者を見つけたら遠慮なく通報を。
写真の一枚よりも、来年の生きた花は美しいです。
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