新種を見た

時間の都合で出撃には至らぬもの、用水路の様子は定期的に確認している。

この時期がそういう時なのか、濁りの無いのが理由なのか、水深が無い
ような気がする。水草も去年きれいにそうじされたままで、新しい葉っぱが
伸びだしてもいない。とは言え、水路沿いを不審者ふうに行ったり来たり
していると、水の中には今にも噴火しそうな生き物感が感じられる。

ちょっと見には何も目に止まらないけど、水草の陰にユラリと魚らしきものが
動くし、１センチにも満たない何かも分からない小さな魚の群れも見える。

歩を進めると、人の気配に驚いたのか、多分ちいさなフナだろう、砂けむりを
あげて素早く逃げるのが見えた。そして何と、そこに、これも小さな
テナガエビを発見した。普通のエビなら水面近くをツツーッと泳いでいるのを
見ることが出来るけど、テナガエビを見るのは初めてだった。
まあ普通に考えると、いて当たり前な生き物だけど、単純にうれしかった。

もう１０年も以上前、川で捕ってきたテナガエビの赤ちゃんを熱帯魚の
水槽に入れたらすぐに死んでしまったことを思い出した。
この用水路で捕まえた生き物だけの水槽をやってみようかよ考えたけど、
色々とクリアする問題を思うと、やはり難しいと思い直した。

いや、最初からあきらめてはダメだ。計画は計画としてとっておこう。

そんなお話でした。