あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

宗教も占いも

2017-05-13 | 本(文庫本)
荻原浩さんの『砂の王国』を読みました。
前回の薬丸岳さんの『神の子』同様、こちらも長編で上下巻合わせて約960ページ。もう長編小説しか読めない体になってしまったかもよぉ~!(大嘘)

エリート証券マンだった山崎がホームレスに転落。所持金3円というどん底の路上段ボール生活を送っている。そこから大逆転するべく、ホームレス仲間で何故か人を引き付ける魅力のあるイケメンで魅力的な声を持つ仲村と、適当な辻占いをやっている龍斎を巻き込んで新興宗教「大地の会」を始める。あっという間に「大地の会」は会員数を増やし、やがて山崎がコントロールすることができなくなり……。


まず唸ってしまうのは、山崎のホームレス生活の描き方。「ひょっとして荻原さん、2か月くらい路上生活しました?」って思ってしまったくらい、リアルでした。食べることと寝る場所の確保、お風呂に入っていないから日々香ばしくなっていく自分とか、実際に体験していなければ描けないでしょう、な展開でした。
そしてそこから宗教団体を立ち上げるわけですが、宗教と占い、これをきちんと描いてくれていて良かったと思いました。私にとって宗教と占いって、信じていないってだけでなく、それ自体が迷惑なだけなので。荻原さんはそれを「砂の城」「砂の王国」と描きます。

ホームレス生活を描いたり、ひとりのカリスマにのめり込んだり、前回呼んだ薬丸岳さんの『神の子』に似ている部分もありましたが、ここはユーモア作品を得意とする荻原さんですから、重くなりがちなテーマを見事なまでに深く・読みやすく仕上げてくれています。
宗教も占いも、笑い飛ばしてくれるパワーが救いでした。ありがとうございました。
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