にゃんこな日々

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【映画】『アーティスト』

2012年04月18日 | MOVIE
『アーティスト』The Artist(2011年/仏)
監督:ミシェル・アザナヴィシウス。
出演:ジャン・デュジャルダン。ベテニス・ベジョ。ジョン・グッドマン。ジェームズ・クロムウェル。

1927年のハリウッド。人気俳優のジョージ・ヴァレンティンは、ちょっとしたスキャンダルとなった相手ペピー・ミラーと再び映画の撮影所で出会う。女優志願のペピーはオーディションに合格し、この映画に参加していたのだった。大スター、ジョージに憧れるペピー。妻ある身ながらペピーにほのかに惹かれるジョージ。時代は無声映画からトーキーへと以降し、無声映画に固執するジョージは落ちぶれ、反対にペピーは新しい映画トーキーで、スターダムを駆け上がっていく。

白黒映画だというインプットはちゃんとされていた。映画が始まって「あ!無声映画だったんだ」と思い出した。おかげで最初はかなりの集中力を要してしまった(笑)。だって、セリフないから俳優の動きや表情で流れを把握しないといけないですからねぇ。でも戸惑いは最初だけ、わくわくしながら映画にのめり込んでましたよ。主演のジャン・デュジャルダンがいい。往年の俳優のスター性と雰囲気が見事に出ていて、セクシーだ。はにかんだ笑顔や、苦悩する横顔、そして自嘲気味の笑い。アカデミー賞で見たときは全く魅力を感じなかったし男前だとも思わなかったんですが・・・(笑)。主演男優賞も納得です。ペピー役のベテニス・ベジョもチャーミングですねぇ。案外今のナチュラルな演技よりも昔のモノクロの少しオーバーな演技の方が映画俳優としての魅力を感じやすいのかもしれません。そしてこの映画の成功の要因の一つだと言いきって構わないだろうと思うのがジョージの愛犬を登場させたこと。サイレント映画なんてまともに見たことがない人たちには、もしかしたらサイレント映画はきついかも・・・な部分をアギーの名演で、飽きがこないように、映画の動きが単調に見えるようなところに動きを持たせているように思う。だって俳優たちはセリフをしゃべらない・・・というかしゃべってても聞こえない。俳優の動きと表情を見るしかない。犬はサイレントじゃなくってもワンしか言わないから表情と動きを見るしかない。つまりは普段からそういう演技をしているアギーにこの映画をひっぱらせたんじゃないだろうか?という気がする。カンヌ国際映画祭パルム・ドッグ受賞に犬のアカデミー賞第1回ゴールデン・カラー受賞も納得です。
私はこの作品大好きだ。上質のエンターティメントだと思う。

-2012.4.15 MOVIX堺-


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