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大阪での24時間に何が?「過去の通り魔とは違う」

2012年06月17日 11時10分18秒 | ニュース


産経新聞 6月17日(日)10時26分配信

 大阪・心斎橋で男女2人が刺殺された通り魔事件で、礒飛(いそひ)京三容疑者(36)=殺人容疑などで送検=が栃木県内の薬物依存者の支援施設を出た後、絶縁状態だった2人の兄に電話で援助を求めていたことが16日、分かった。しかし、支援施設に戻るよう諭され援助は断られていた。事件は17日で発生から1週間。頼れる人も、金も、仕事もなく、行く末を悲観した様子が浮かぶが、なぜ一気に無差別殺人に突き進んだのか。大阪府警南署捜査本部の捜査の焦点は「動機」 の解明に絞られつつある。

■「金がたまらない」

 「金も泊まるところもない。何とかしてくれ」

 今月8日、支援施設を退所した礒飛容疑者は関東地方に住む2人の兄に電話をかけてこう懇願した。

 一回りは年が離れた2人の兄とは平成18年から絶縁状態だった。この年、覚醒剤で2回逮捕され、金銭トラブルもあったからだ。それでも礒飛容疑者はつながりを求めた。22年にまた覚醒剤で逮捕され、新潟刑務所に服役しても「施設でリハビリし、薬物依存を治す」と手紙を送った。

 電話に出た長兄は「自分たちを頼るのは支援施設でのプログラムを終えてからだ」と説諭。だが、礒飛容疑者は「施設は金がたまらないから嫌だ」と応じなかった。次兄は、電話に出ることも拒んだという。

■まじめな職人

 暴走族の総長、暴力団に出入り…。20歳過ぎまでの礒飛容疑者を知る同級生らが語る人物像は、まさに非行少年のなれの果てだ。だが、近年は覚醒剤を除けば、まじめな職人という評判もあった。

 礒飛容疑者が22年に逮捕されるまで勤務していた栃木県内の内装会社の社長は「礼儀正しいし、覚醒剤なんかやらなかったら立派な職人になったはずだ。周りの職人からも評判は悪くなかった」と話す。

 礒飛容疑者は出所後まもなく、この社長にも電話をかけて支援施設に入所していることを伝えていた。ただ、わずか2週間ほどで退所した負い目からか、社長には援助を求めなかった。

 社長は2年前に留置場で面会した際、「もう面倒はみれない」と突き放した。だが、刑務所から何度も手紙を受け取り、「心当たりの職人に連絡して就職先を探していた」という。

■カギは24時間

 頼れる人をなくした礒飛容疑者が向かったのは、「とりあえず出てこい」という刑務所で知り合った知人が住む大阪だった。

 「仕事を世話してもらう」。礒飛容疑者はこんな期待を抱いていた。しかし、知人と落ち合って大阪市内を観光し、翌日の明け方まで酒を飲んだが、具体的な仕事の話は出なかったとされる。

 ある捜査幹部は「過去の通り魔事件の犯人とは違う」と指摘する。支援施設を途中で退所したものの、その後は覚醒剤に手を出したわけではなく、おかしな言動もないからだ。「それだけに、なぜいきなり犯行に走ったのか、分かりにくい」

 礒飛容疑者は犯行直前に全財産の18万円をコンビニで引き出し、包丁だけを購入して音楽プロデューサーの南野信吾さん(42)と飲食店経営の佐々木トシさん(66)に襲いかかった。

 この直前になぜ知人宅をこっそり出たのか、なぜ金を引き出そうと思ったのか、疑問点は少なくない。別の捜査幹部は「仕事があると過剰な期待を抱いたのかもしれない。大阪に来てからの24時間に何があったのかが、動機解明のかぎになる」と話した。
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