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血と骨

2008-11-30 | 映画
  • 出演: ビートたけし, 鈴木京香, オダギリジョー, 田畑智子, 松重豊
  • 監督: 崔洋一
  • 1923年、祖国・朝鮮の斉州島を離れて日本の大阪に渡ってきた金俊平(ビートたけし)。金と色の欲に満ち、己の肉体のみを信じ、常識や道徳のかけらもないこの男は、戦前戦後と家族や町の中で君臨し続けていく…。
       梁石日の自伝的大河小説を原作に鬼才・崔洋一監督が描く、暴力とエロティシズムに満ちた究極のドラマ。妻子や親戚、愛人までも踏み台にしつつ、ひたすら欲望に忠実に生き抜く主人公をビートたけしがこの上ないほどの凄みと存在感で演じきっており、また彼をめぐる女たち(鈴木京香、田畑智子、中村優子、濱田マリなど)の壮絶な人生描写も圧巻。時に目をそむけたくなるほどの凄惨さにもかかわらず、圧倒的な映像の力によって否応なく画面を直視してしまう。もはや生理的な好き嫌いを優に超越し、映画ならではの真の迫力で観る者すべてに民族と血族の意識を呼び起こさせる演出の力には、ただただひれふすのみだ。これは優れたホームドラマであり、民族の凱歌であり、私的昭和史であり、そして崔洋一監督だからこそなしえた人間ドラマの大傑作である。


    梁石日原作の同名小説を『クイール』の崔洋一監督がビートたけしを主演に迎えて映画化。1923年の大阪にやって来たひとりの朝鮮移民の少年・金俊平。成長した彼はその強靭な肉体と知恵、凶暴性で“怪物”と周囲に恐れられ、のし上がっていく。R-15作品。

     

    原作「血と骨」梁石日は、1998年山本周五郎賞受賞作。

    実にインパクトの在る映画だった。小説では、上巻からさらに残忍、非道な男らしい。(未読です)映画の舞台はは下巻を中心に展開されている。

     

    大正終わり、祖国を旅立ち、日本へと夢と希望を持ってやってきた韓国人。

    その歴史背景には、安価な労働力がほしい日本の社会の実態。騙して連れてこられたようなものだ。

     

    大阪の町に船は入港する。船上をカメラは上空から、迫っていく。人々の希望に満ちあふれた表情を捉える。。洋上から見る大阪のどんよりとした街並みと、さらに上空を覆う雲の有様がなにか、物語の暗雲を映し出すかのようだ。

    この映像は、物語の最後にも、効果的に使われていた。

     

    この男の極悪非道ぶりは、目を覆いたくなるようだが。

    妻子への仕打ちの反動は、何故か日本人妻への愛情?特に、脳腫瘍で倒れた未亡人への介護は、この男にも血があったのかと思わせる場面。

    だが、次のしたたかな女は、上手で、この男の財産を持ち去ってしまう。

    結局、日本の女にすべて持ち去られる。というのは、社会の構造がしているのと重なる。

     

    無理矢理奪った女の子供(オダギリジョー)がヤクザになってたずねてくるが。またその人生も空しすぎる。

    金俊平(ビートたけし)と猛(オダギリジョー)の雨の中の乱闘シーンは、悲しく、むなしさで一杯になる。

    血の繋がらない娘花子の自殺。物語の語りである息子。妻英姫の苦悩。

    祖国を失った韓国人。また、祖国に帰った者からの連絡もなく、どこにもいけない彼らの苦悩に、歴史の重みも感じる。

     

    祖国を一度も訪れたことのない2世が、祖国の祭りごとのしきたりも覚えられず、とがめられるシーンなど、細部にわたり、語りかけるなにかがある。

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