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山田詠美「無銭優雅」

2007-05-18 | 小説

無銭優雅42歳独身女性・慈雨と同じ歳のバツイチ男・栄の金はないが、優雅な?暮らし。

姪曰く、オトコイ(大人の恋)。ばりばりの仕事人間の妻に捨てられ、娘を不注意から事故で死なせた世捨て人のような訳あり男は、ナイーブで、慈雨に言って欲しいタイミングで、言って欲しい台詞を投げかける。

「慈雨ちゃんは慈雨ちゃんだよ。俺にとっての美しい人だよ。その慈雨ちゃんが歳を取っていくってことは、俺と過ごした時間がどんどん増えていくってことだよ。もっと、どんどん美しくなるに決まってる」

「俺の中で、慈雨ちゃんは、どんどん育っていく。だから、大きくなった慈雨ちゃんが窮屈にならないように、俺の心も広くして行かなくてはならない。くーっ、俺って、いい男かも。男冥利に尽きる課題を抱えちゃってさ。」

「悲しい時も楽しい時も、慈雨ちゃんのこと、追っかける決まりだから」

病的な乗り物酔いで何処にも行けない彼と、インド(カレー南蛮蕎麦)、オランダ(アムステルアートギャラリーのウオッカ)に卯の花「雪花菜(きらず)~なんと美しい当て字であろうか。ここにいる姫にぴったり」、フランス(西荻窪駅近くのビストロ・ワインにシャンパン)、ロンドン(駅構内のギネスパブの黒ビール)、無銭ながらもささやかな世界旅行。二人っきりで美味しい物を食べ飲みながら、気持ちは何処へでも旅できる。

段落や見出しはないが、国内外の小説から引用した文が、場面の切り替えに合わせて、転載され、名文と共に、味わい深い。

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