ださカッコいい

2017-03-15 01:05:20 | 雰囲気のあるアルバム
ロックってださいというか変なところがカッコいい、という風潮がある。KISS の衣装とメイクとか。私がなかなかカッコいいと思えなかったのはミック・ジャガーのライブパフォーマンスだ。あのクネクネした動きは強烈すぎて、受け入れるのに時間がかかった。まあ、ロックの世界に慣れてしまえば大抵のものは受け入れられるようになるのだが。
そんな私が久々に「これはださいんじゃないか?」と思ってしまったバンドがある(もう見慣れたけど)。名を단편선과 선원들 (Danpyunsun and the Sailors)と言い、今回紹介するアルバムは「뿔 (Shofar)」という。読んで字の通り韓国のバンド。編成が個性的でバイオリン:韓国かわいい系女子、ベース:地味め男子、パーカッション(カホンなどが組み込まれた独自のドラムセット):女っ気ゼロのメガネ女。そして問題のギターヴォーカル作詞作曲:さらさら黒髪でむっちりとしたオッサン・・・。か細い声からメタル的シャウトまで幅広くこなす実力者なのだが、ライブで汗でロン毛が顔にはりつくとなんともおどろおどろしい。そこが燃えるような曲調とマッチしていると言えなくもないが。アルバムのパッケージも変わっていて、ほぼ写真集兼歌詞カード(ハングル、英詞)の冊子で最後のページにCDがくっついているのだ。こだわりがすごい。いろいろ書いたが曲はどれもいい感じにアジアなロック。最近のヘビーローテーション盤である。



↓一応アルバムジャケです

癒されて

2017-03-08 23:34:08 | 雰囲気のあるアルバム
インフルエンザにかかってしまった。あえてそんな時に書いてみるのも面白いかと思って書いてみる。文が乱れていたらタミフルのせいだと思ってください。今日は夕方まで寝ていた。起きて、寝すぎて節々がいたく熱でぞくぞくする身体で一番に聴いたアルバム。なんとなく学校のピアノを思い出す、懐かしい感じ。
今夜はそんなGeorge Winston「PLAINS 」を紹介したい。ピアノ弾き語りでとにかく美しい演奏をする人。実はこのアルバムは図書館でかりた。傷がひどくて何曲か聴けなかったが、それでもわかる凄さ。始めの1.2曲目で耳を思わず澄ましてしまう不思議なパワーがある。これはジャズか?クラシックか?ピアノ弾きというのが一番相応しい気がしながら調べてみると、ヒーリング(癒し)ミュージックと書いてあった。納得。しんどい身体に染み渡る。



一本筋の通ったいいアルバム

2017-03-02 01:39:18 | 雰囲気のあるアルバム
最近気に入ったラーメン屋がある。なんとなく路地裏の看板に惹かれて入った店。普通のラーメンを注文し、もともとは屋台から始まったという説明書きを読んでいるうちにラーメンがやってくる。一口食べて、この味は知っていると思った。塩辛いと感じるギリギリのラインまで醤油の味を押し出した、昔ながらでありながら個性的。しかし、この店には今まで来たことはない。支店が1軒だけあるらしい。住所には見覚えがなかったが、たぶんそこで食べたことがあったのだろう。そんなことをかんがえながら店をでる頃にはすっかりこの店が気に入っていた。
前置きが長くなったが今夜はPaul Weller 「DAYS OF SPEED」でいこう。ジャム、スタイルカウンシル、ソロからの曲が収録された全曲アコギ/エレキの弾き語りライブ盤。ポール・ウェラーがそこまで気になっていた訳でもなく、買ってはじめて聴いたときは失敗したと思った。涼しげな水の流れを思わせる演奏で意識が飛びやすいアルバムだったのだ。武骨なロックでありながら、力は抜けている。その分魅力が掴みづらい気がする。だが、私はついに掴んだ。その魅力はあっさりとした男らしいおしゃれさ、とでも言おうか。このアルバムはなんとなくあの醤油ラーメンを思わせた。ただ一本の味だけでひたすら押す、あの清々しさを。