「メジャーの打法」~ブログ編

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投法(23)

2007年09月26日 | 投法
 尾崎行雄の動画がこちらにあった。

 『豪球列伝』(文芸春秋ビデオ)には入っていたと思うが、ネットで見られるとは思わなかった。
 下の方にスローもある。普通のスピードだと、背中を反ったまま腕だけ振り回しているように見えるが、スローで見ると「頭から突っ込んでいる」のがよくわかる。 
 サットン(元LAD、HOU)も昔見たときは、背中に鉄板が入っているように見えたが、やはり腹の屈曲を使っていたのである。
 ギドリー(元NYY、現コーチ)も似たような感じだった。だからNYYにはアーム式が多いのだろうか?少なくとも抵抗はないだろう。王建民、P・ヒューズ・・・


 尾崎行雄はアーム式と聞いて先ず思い浮かぶ投手。記事にしたことがあるので、ここに貼っておく。

 
 『戦後の最高速投手を審判が選ぶ』という企画がありました。
 だいぶ前のことなので伊良部投手あたりは対象外だったと思いますが、1位になったのは尾崎行雄(元東映)でした。

 彼の名前が全国に知れ渡ったのは、昭和36年の夏の甲子園大会でした。準決勝の浪商対法政二高戦で、後に巨人に入った柴田勲に投げ勝ち、結局浪商が全国制覇を成し遂げたのでした。

 その後すぐに東映フライヤーズ(現日ハム)に入団しました。
 その年の東映ー大毎(現ロッテ)戦を神宮球場で見たときに、ブルペンに彼の姿がありました。神宮はスタンドの脇にブルペンがあり、間近に見ることができましたが、その物凄さに圧倒されたのを覚えています。
 捕手を立たせたまま肩慣らしをしていたんですが、受けていた捕手がシュート回転で浮き上がる球にずいぶんと手こずっていました。よっぽど照れ臭かったんでしょう。スタンドの子供達に向かって「君たち、危ないから気をつけてね」と顔を赤らめながら言ったくらいです。

 彼は私より歳が3つ上。「自分が3年後にあのようになることは絶対ありえない」ということで、現実というものを思い知らされた瞬間でもありました。

 「球が浮き上がることはない、目の錯覚だ」といわれていますが、私の中ではあの球はいまだに浮き上がっています。


 尾崎投手はその豪腕ぶりから「怪童」と呼ばれましたが、終始笑顔を絶やさないマウンド度胸も話題になりました。
 しかしこれもあとで考えると、要するに『そういう顔』だったんですよ。天下の浪商のエースがニヤニヤしながら投げているわけありませんからね。(以下略)
                    2005/3/6


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