情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

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中国残留孤児訴訟勝利判決の要旨全文を掲載~News for the People in Japan

2006-12-03 15:36:31 | 有事法制関連
中国残留孤児訴訟勝利判決(下記読売参照)の要旨が「News for the People in Japan 」に掲載されています(目次欄)。同判決には、戦争の際、いかに市民が犠牲にされ、軍隊が頼りにならないかが次のようにはっきりと書かれています。

【2 開拓民が唯一頼りであった関東軍は,昭和18年後半以降,戦局悪化を受けて半分が他所に転用され,著しく弱体化し,ソ連軍を迎え撃つ戦力を保持していない状態であった。
   昭和20年春にはソ連の満州侵攻が決定的となったが,政府は,朝鮮半島及びその近接地域を絶対的防衛地帯とし,その他の満州地域を持久戦のための戦場とすることを決定し,多くの開拓民らの犠牲を伴う作戦を立てた。
   これにより,開拓民の多くは,ソ連軍侵攻時,関東軍による防戦を期待することができず,ソ連軍による殺戮・略奪の危険にさらされる状態となった。

 3 にもかかわらず,政府は,静謐を装う方針を堅持することにし,開拓民に関東軍やソ連の動向に関する情報を伝えず,開拓民を予め避難させる措置を講ずることもなかった。それどころか,昭和20年7月には,弱体化した関東軍の人員補充のため,いわゆる 「根こそぎ動員」 を実施し,開拓民の青年・壮年男子全員を徴兵し,開拓民を高齢者と婦女子だけの無防備な集団にしてしまった。

 4 このようにし,開拓民は,全く無防備な状態で,昭和20年8月9日,突然ソ連軍の侵攻にさらされ,極度の混乱の中で難民と化し,暖房も食糧も乏しく衛生状態も悪い避難所で,極寒の越冬生活に直面することになった。原告らを含む多数の日本人乳幼児・児童は,避難所へたどり着く過程や避難所生活中に親兄弟と死別・離別しており,自己の意思とは無関係に,周囲の大人の判断により,命をつなぎ止める唯一の手段として中国人家庭に渡され,養子として養育されることになった。そして,中国人の養子となった原告ら孤児たちは,避難所に踏みとどまって後に集団引揚げをした日本人の大人と一緒に我が国に帰還することができず,その後も帰還の途を閉ざされ,長らく,我が国と国交のない中国に残留することになった。】


橋詰均裁判長は、判決直後、

「被告、原告ともに、この判決の内容には不満があると承知しています。
 この訴訟で原告がもとめていた所得保障や老後の生活保障についてはこの判決では判断していません。
 判決内容には批判もあると思う、裁判所はそれに謙虚に耳を傾けたいと思います。
 けれど、一言いわせていただきたい。
 除斥期間、立法裁量。考えれば考えるほど、合議すればするほど、裁判による、裁判を通じての、問題の解決には、非常に大きな限界があると痛感しています。
 それから、訴え提起から3年以内でこの判決の言い渡しができた。こういう裁判にしては、それほど原告のみなさんの時間を無駄にしていないのではないか。
 それは原告被告双方の訴訟進行に対する理解、努力があったからこそだと思います。双方代理人に感謝を申し上げます。 」とコメントしたという(津久井進弁護士のブログより)。


この裁判長、裁判官の勇気を称えたい。





■■読売引用開始■■

 永住帰国した全国の中国残留孤児の約9割にのぼる約2200人が、「中国に置き去りにされ、帰国後も苦しい生活を強いられているのは国の責任」として、1高裁・15地裁で、国に1人あたり3300万円の国家賠償を求めた集団訴訟のうち、兵庫訴訟の判決が1日、神戸地裁であった。橋詰均裁判長は国の責任を認定し、原告65人(1人死亡)のうち61人に、1人あたり660万~2376万円、総額4億6860万円の賠償を命じた。中国残留邦人を巡る国賠訴訟で、国に賠償を命じたのは初めて。判決は国の孤児支援策の過ちを明確に認めており、他の集団訴訟に大きく影響しそうだ。

■■引用終了■■


(写真は、「人民網日本語版」2005年3月3日)





★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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住基ネットに画期的判決の竹中省吾裁判官が! (田仁)
2006-12-04 13:51:54
「自殺」、ギャ~!怖いよー!
カマヤン先生の調べでは朝銀関連でも9月末に「画期的判決」を出されたとか。
後、住基ネットが納税者番号制度にスライドするスキームは、灰色金利廃止でいきり立つ金融業界をも巻き込み、まさにこれから金の卵を産むとされる森派「垂涎の的」だとか。
暗躍 (imacoco)
2006-12-04 16:50:13
岐阜県の裏金調査責任者の「自殺」にしろ 住基ネット裁判官の「自殺」にしろ この国もロシア並の 暗躍 があるようですね。

(追記:何時も、分かり易い情報を有り難うございます)

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