情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

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小沢起訴は、検審が「国民の責任において、公正な刑事裁判の法廷で黒白をつけようとする制度」だから

2010-10-05 05:28:49 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 検察審査会が小沢氏を強制起訴する判断を下した。その理由は、【検察審査会の制度は、有罪の可能性があるのに、検察官だけの判断で有罪になる高度の見込みがないと思つて起訴しないのは不当であり、国民は裁判所によってほんとうに無罪なのかそれとも有罪なのかを判断してもらう権利があるという考えに基づくものである。そして、嫌疑不十分として検察官が起訴を躊躇した場合に、いわば国民の責任において、公正な刑事裁判の法廷で黒白をつけようとする制度であると考えられる。】からだという(http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62104893.html)。

 そうだとするならば、有罪の可能性が一定以上あるケースはすべて起訴するべきだということになる。はたしてそうなのだろうか?



 検察審査会法は、第1条で

【公訴権の実行に関し民意を反映させてその適正を図るため、政令で定める地方裁判所及び地方裁判所支部の所在地に検察審査会を置く】としている。

 つまり、検察官による不起訴の判断が適正さを欠く場合に、それを是正するシステムである、ということだ。

 そして、適正さの基準は現在の検察官による起訴の現状ということになろう。もし、一般的な起訴のあり方の変更を迫るのであれば、それは11人からなる検察審査会で決することではなく、国会で議論をするべきだからだ。

 現在、日本では否認事件に限れば、有罪率は約98%。少なくとも起訴する時には、有罪の判断がなされることを前提として運用されている。

 そうであるならば、検察審査会は、有罪であることが明確であるにもかかわらず、起訴していない事例についてのみ、強制起訴の判断をなすべきであることも明白だ(①)。

 さらに、日本では、有罪となることが分かっている事案(本人が認めている事案)についても、被害回復がなされていたり、形式的な犯罪、軽微な犯罪である場合には、検察官が不起訴とすることが認められている。

 したがって、起訴しないことが許されないような重大な事案のみが強制起訴とされるべきである(②)。

 


 はたして、本件で、上記①、②の要件を満たしているだろうか?

 答えは明白だろう。①については、秘書が5年前に小沢氏に報告したか、どうかを裏付けるものはない。密室での取り調べの中で報告したとの供述があるようだが、その後訂正されている。5年前のことについて記憶がゆらぐのは当たり前であり、物的な証拠もなしに、100%近い確率で有罪にできると言い切れるだろうか?

 ②については、、【平成16年10月29日に売買代金を支払い取得した土地の本登記を平成17年1月7日にずらした】という事案だ。そんなことは通常の取引であれば、よくあることであり、そのずらした結果をもとに収支報告書に記載したことが重大な犯罪であるとも思われない。

 

 検察審査会は、超えてはならない一線を越えたように思う。


 しかし、手続き論を無視するならば(もちろん、無視してはならないのは言うまでもない)、今回検察会が示した方向のうち、①に関する判断は支持したい。

 つまり、有罪率98%以下のものでも起訴するという方向自体は歓迎すべき判断だ。
何度か書いたが、起訴=有罪というイメージが、無罪推定を徹底させず、被告人にとって非常に不利益な制度(暗黒裁判)になっているからだ。


 検察審査会は、今回、「国民の責任」においてなすのだという。


 無罪の可能性が一定以上ある人を起訴することを「国民の責任」においてなすということは、無罪推定が徹底されなければならないということだ。大いに歓迎したい。


 ●逃亡の恐れがないのに(仕事や学校、家庭がある)、安易に逮捕・勾留してはならない。

 ●密室での取り調べは行わず、後で検証できるように録画されなければならない。

 ●捜査側が収集した資料はそれが無罪方向に働くものでも被告人側に開示されなければならない。

 ●弁護人が時間をかけた十分な弁護ができるように刑事事件の国選費用を事件の性格に応じて充実させなければならない。

 

 きっと、小沢氏を強制起訴とした検察審査会のメンバーは、以上のことを、「国民の責任」として実現するように努力しているのだろう。周りのものに呼び掛けたり、国会議員に働きかけたりしているのだろう。


 そうでなければ、暗黒裁判に無罪の可能性が一定以上ある者を送り込むことをよしとしていることになる…。まさかね。

 

  


  
 


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