情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

石川議員が水谷建設の元幹部から金を受け取ったことを推認させる特ダネが誤報~取消すが、謝罪はしない読売

2010-01-27 00:43:46 | メディア(知るための手段のあり方)
 関係者情報による小沢追い落としキャンペーンの中、読売新聞が大きなチョンボをしたことは皆さんご存じだと思う。誤報だったのは、石川議員の手帳のうち、ゼネコン幹部が5000万円を都内のホテルで石川議員に渡したと話しているとされる日の欄に、そのホテルの名前が記載されているという記事だ。

 1月25日夕刊に掲載されたこの記事を読むと、完全に裏金を小沢が受け取ったと思わせる内容になっている。

 現に、読売のこの記事の見出しは、「石川議員、手帳にホテル名」という大見出しのもと、「水谷建設側供述『5000万授受』の日付」「面会裏付けか」となっているうえ、本文中でも、「特捜部はこの手帳の記載を、10月15日に石川容疑者が水谷建設の当時の幹部と面会したことを示す証拠の一つとして重視しているとみられる」と書かれており、裏金疑惑を大きく膨らませるものとなっている。

 ところが、実は、この手帳の記載はまったくの誤報だった。

 翌朝刊には、「訂正」という囲みに続き、

【25日夕刊の「石川議員、手帳にホテル名」の記事で、「東京地検特捜部が押収した石川知裕衆院議員の手帳には、中堅ゼネコン『水谷建設』の元幹部らが同議員に5000万円を渡したとする2004年10月15日の欄に、授受の場所とされるホテル名が記されていた」とありますが、手帳は、04年ではなく、05年のものでした。ホテル名が記載されていた時期も同年4月でした。石川議員側関係者の取材に基づくものでした。記事と見出しの当該部分を取り消します。】

という訂正文が掲載された。




 変な話だね~。

 まずは、これだけあからさまに、石川議員の名誉を傷つけるような記事を書いたら、普通は、「石川議員及びその関係者に謝罪します」という一文が入るのが普通だ。しかし、今回の訂正文にはまったく謝意らしきものが示されていない。

 次に、2004年10月15日と2005年4月を間違うことなんてあるだろうか。誰が読売に取材されたのかは知らないけれど、普通なら、間違えるはずがないポイントだ。しかも、ネタ元は「石川議員側関係者」だという。え~、もしかして、例の人物???

 そんなネタ元に頼って記事書いているようじゃ、いつか永田メール同様、とんでもない恥かきますよ~。

 あ~、そうか、日本のメディアは仲良しちゃんだから、こんな誤報を掲載しても批判しないんだよね。気に入らない人物は徹底的に叩くけど…。

 というわけで、マスメディアが批判しないなら、ネットメディアが批判するまで。

 というわけで、いまの検察庁の不当捜査、マスコミのバックアップぶりを示す貴重な資料として、そして、メディアリテラシーの重要な資料として、読売の両記事を掲載した。見比べて考えてほしい。

 斜線部分が問題の記事、そのほかの囲み部分は、関連記事だ。読売は訂正文のうえに、さらに小沢たたきの記事を書いている。しかも、たいしたネタでもないのに…。ここでも関係者がでてくるが、これも例のあの人~?



  

 


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