tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

箱根1泊旅行 2日目

2017-03-05 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
朝、ホテルから見えた富士山の頭。空が澄んでいる。温泉なら畳タイプの旅館が自分の好みなのだが、今回はベッドタイプのホテルに泊まった。都心にも系列ホテルがあるこのホテル、サービスがしっかりしていたので良かった。

バスで桃源台に出て、箱根ロープウェイに乗る。乗るのは10年以上ぶり。ゴンドラがリニューアルして大型になっている。
9:46 富士山がよく見渡せる。今まで何度か乗っているこのロープウェイだが、こんなに富士山が見えるのだと気づいたのは初めてかも知れない。

9:57 大涌谷。昔はもっと噴煙のそばまで行けたはずだが、火山活動の活発化で、今行けるのはここまで。朝食をたっぷり食べてきたばかりでお腹もこなれておらず、名物「黒玉子」には手を出さず。

富士山の眺めが見事。

谷底からゴーッ…とジェット音のような轟音が鳴り続けており、あれは火山ガスが噴出する音だろ、いや何かの機械の音でしょ、と論争になる。

本当は大涌谷から次の早雲山までが、噴煙立ち上る谷を相当な高度で越えていくロープウェイのハイライト区間なのだが、あいにく保守点検とかで長期運休中。桃源台へ引き返す。昨日登った金時山が、別名「猪鼻岳」の名の通り、ポコッと膨らんだ頂を見せている。

海賊船に乗船。今日は小田急の「箱根フリーパス」で乗れるだけの乗り物を堪能するつもり。子どもの頃の「箱根フリーパス」では、確か海賊船には乗れず、ごく普通の見た目の遊覧船にしか乗れなかった。だからと言って特に悔しかったという記憶もないが。子ども心にもこのキッチュなデザインには嘘臭さを感じていたのだろう。陽射しがあるので、デッキに出ていても寒くて堪えきれないということはない。船上には外国人観光客が多かった。
【桃源台10:50―(箱根海賊船)→11:30元箱根】

【元箱根11:50―(東海バス)→12:09三島大吊橋】
バスで箱根峠を越えて静岡県に入り、「三島スカイウォーク」へ。同じバスに乗ってきたおばさんが運転士に「このバスは“スカイツリー”に行きますか?」と間違えて尋ねていたのがおかしかった。運転士は平然と「行きますよ」と返事をしていたが。「ただの橋」と言えばその通りなのだが、結構な人出があり、駐車場入り待ちの車が列をなしていた。

全長400m、歩行者専用としては日本一長い吊り橋だそうだ。渡橋料は1000円(箱根フリーパスの割引で900円)。富士山の眺めはよい。この橋を渡ってどこか別の地へ行けるわけではなく、歩いて往復するだけ。A地点とB地点との短絡移動のために作られたのではない、「橋を渡る」という目的のみに作られた、いわば「純粋な吊り橋」。これが公共事業なら用途には首を傾げてしまうところだが、作ったのは地元・三島の民間企業みたいだ。
【三島大吊橋13:06―(東海バス)→13:32元箱根】

三島から再び箱根へ。さてどうしようと思ったのだが、小田原や湯本の方までバスに揺られ続けるのも退屈そうだし、遊覧船、ロープウェイ、ケーブルカー、登山鉄道と乗り継いで、帰途につくこととする。元箱根の遊覧船乗り場で、待ち時間にバニラと抹茶のミックスソフトクリームを舐める。
【元箱根14:10―(箱根海賊船)→14:50桃源台―(箱根ロープウェイ)→大涌谷】
大涌谷では早雲山へのロープウェイ代行バスの待ち時間があった。その間に、図らずも、午前中には食べられなかった「黒玉子」を食べることができた。
【大涌谷―(代行バス)→早雲山15:32―(箱根登山ケーブルカー)→15:42強羅】
子どもの頃は、夏休みの旅行というと毎年箱根だった。親父の会社の保養所が箱根にあったから。このケーブルカーの「公園上」という駅が最寄駅だったはずだが、とくに思い出を呼び覚ますようなよすがは見つけられなかった。

【強羅15:53―(箱根登山鉄道)→16:32箱根湯本】
来たのはロングシートの車両でがっかり。前回と同じだ。ただ、床は木張り、壁はペンキ厚塗りのものすごく年季の入った車両が、車体をギシギシと右へ左へ傾がせながら山を下りていくさまは、なんだか風情があった。

帰りのロマンスカー特急券は買っていなかった。箱根湯本駅の窓口に並ぶ。電光掲示板を見るとこの後の列車は満席のマークが続き、ならば湯本の商店街で小一時間ほどお土産でも見て時間を潰すか…と言っていたのだが、列が進むうちに、すぐ後に出発する特急がなぜか空席表示に変わる。それに乗ってしまうことにする。売店で慌ただしく駅弁を買い込み、ロマンスカー車中へ。
【箱根湯本16:48―(ロマンスカーはこね36号)→18:18新宿】