tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

つぶやき0523

2017-05-23 14:52:11 | つぶやき
昨晩、最寄駅から飲食店、図書館と経由して家に帰ったのだが、肌に触れる夜風があまりにも気持ち良く、「しっくりくる」ので驚いた。きっと、空気の温度や湿度が、人を気持良くさせる絶妙な数値にあるなんだろうな、今の時季がちょうど。

   ◇

昨日の思いつきの流れで、『三人の旅人たち』を読んでみた(作:ジェーン・エイキン、『しずくの首飾り』所収)。沙漠のただ中にある駅。駅にいるのは信号係、切符係、荷物係の3人。3人いると、2人でいる時に他の1人の悪口を言えるのでバランスがいいそうである。この駅には乗降客が全くいないので列車も停まらず、3人はもう15年もの間、退屈し続けている。

   ◇

まずは切符係がお金を貯めて、東へ1週間、旅に出る。彼が見たのは大都会だった。次に信号係が、西へ1週間、旅に出る。彼が見たのは山と海の大自然だった。最後に旅立ったのは荷物係。さて、彼はどこへ旅に出て、何を見てきたのか…?

   ◇

童話って素敵だよな。たとえストーリーは忘れてしまっても、思い浮かべた光景はちゃんと記憶に残っているのだ。「荒野のただ中の駅」の佇まいも、ちゃんと覚えていた。

   ◇

眠れない夜、あるいは、不意に目覚めてしまった明け方。再び眠りに落ちようとしても、現実的で卑近、個別具体的な物事について思いを巡らし始めると、頭が冴え過ぎてうまくいかない。きっと、童話のような静謐で抒情的な空想に浸れるといいのだと思う。