ファセテラピーのブログ

あぁ...きれいだな..と日々の生活の中で美しいなと感じたものやことについて

触覚研究会よりNo.45

2016-10-23 22:10:53 | 日記
以前に知り合いが「狼」にひどくはまっていて、イベントに参加したことがありました。狼と実際に触れ合ってきた写真家さんを呼んでのトークライブでした。幼い頃から昔話で刷り込まれてきたように「狼は”悪者”」で、いたいけな少女を脅したり、子豚の3兄弟を襲ったりと「ろくなもんじゃない」と思ってきましたが。そのイベントに参加してびっくり...家畜を襲っていたのはイタチなどだったり、狼が人を襲うことは実際にはほとんどなかったり...認識を新たにしたもんです。
1995年にアメリカのイエローストーン国立公園に数頭の狼の群れが導入されました。それまでの国立公園は荒廃し破綻寸前でした。まずシカが爆発的に増加して草原は食い荒らされ森の木々は枯れ荒野となり熊の数が減少、草原の消失でウサギなどの小動物が減少しそれを補食する鷹やイタチなども減少、川の浸食から護岸していた草原や保水していた森が消滅したために、川は蛇行し流れが急になり表土がどんどん失われ土壌も劣化していきました...目を覆わんばかりの破綻です。
そしてほんの数頭の狼の群れが国立公園に放たれます。そこから奇跡のような復活劇が始まります。まず、彼らは豊富なシカを補食していきます。シカの頭数は減少し、”かつ”彼らは狼に襲われにくい谷間や障害物が多い場所へと逃げ込んでいきました。その結果、それまで無節操に食べられていた植物が復活してきます。そして草原は復活し、森も再生してきます。森の復活により熊が頭数を増やし、木が増えたことでビーバーの頭数が増加し川に”ダム”がたくさん作られるようになります。そして「ビーバーの湖」を住処としていた魚、水鳥、両生類などが川に戻ってくるようになりました。また狼によりコヨーテの頭数が減少、それまでコヨーテに襲われていた小動物の”赤ちゃん”が育つようになり小動物の頭数が増加、イタチや狐、鷹などの肉食動物の頭数も増加していきました。そうして完全に復活した草原と森により護岸と治水が行われ、それまで蛇行していた川が緩やかに蛇行するようになり、表土も保全されるようになったのです。こうしてほんの数等の狼によって自然は完
全に復活したのです。
最初にこの完璧なシステムを壊したのは、家畜を殺すという”間違えた情報”により狼を絶滅させてしまった私たちだったのです。。。ちなみに、狼を森に戻す、という環境保全はフランスなどでも行われています。日本でも行うべきだと思います。






















































































































































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