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シーズン2

行政書士試験記述式攻略法

2009年07月17日 15時16分59秒 | 行政書士試験

来月8月の直前期に突入したら私のオリジナルの合格法を書こうと思っていたのですが,その前に行政書士試験を受験されている方から頻繁に質問を受ける「記述式」対策についてちょっと述べたいと思います。

平成18年度から始まった記述式問題ですが,それ以前の記述と違った明確な字数制限,つまり40字程度で解答するというスタイルに非常に強いアレルギーを持っておられる方がかなりいるようで,記述がうまく書けずに不合格になったという話をよく耳にします。

この記述式ですが,本試験では3問出題され,1問あたりの配点が20点と非常に強力なパワーを持っています。択一5問分ですのでフルに取れれば合格にかなり近づきます。出題されるのは過去3年で行政法から1問,民法から2問とほぼ決まっています。更に民法からは過去3年とも債権法がらみの出題です。余程のことがない限りこの傾向は今年も踏襲されるとみて間違いなさそうで,確実に出題されそうな民法の債権法2問を取るための戦略を練るべきなのですが,それでは具対的に記述式問題を得意にするにはどうすればよいのでしょうか・・・

そのお答えですが,まず第一にとにかくなんでも良いのでなにか「キーワード」を決めて,そのキーワードに対する答えを40字に出きるだけ近い字数で答えられるようにするトレーニングをしてみてください。このキーワードは別に法律に関することでなくてもかまいません。

例えばタイムリーな時事問題で「裁判員制度」であるとか「衆議院選挙」とか何でも良いのでキーワードを決めたらそれに対する答えを出きるだけ40字に近い文字に置きかえる訓練をしてみてください。ここで重要なことは,常に40字という数字を意識することです。字数制限のある試験では,問題に対する解答ももちろん大事なのですが,それ以上に極力字数に近くまとめるということが重要になります。問題に対する解答が多少ずれていても,字数が解答欄の桝目にぴったり収まっていると,試験委員の印象が良い答案になりますし,逆に解答的に完璧であっても,字数が15字や20字程度で,桝目に空白が多いとみた感じがあまり良く感じられず,減点材料になりますので,とにかく常に字数を意識する訓練をこころがけてみてください。

これが当たり前のようにできるようになってきたら,次のステップでキーワードを法律用語に置き換えてみます。特に確実に2問出るであろう,民法の債権編からのキーワード,例えば「債務不履行」「債権者代位権」「不法行為」という用語について40字程度で記述するトレーニングに切り替えていきます。既に40字という字数になれてきていると思われるので,あとは択一の勉強とからめながら進めていくことになります。

単純な法律用語が40字程度で記述できるようになってきたら,いよいよ最後は実践的な,事例式問題で40字に挑みますが,ここでひとつお勧めのテキストがあります。

それは行政書士試験のテキストではなくて,実は司法書士試験用の「直前チェック」というテキストなんです。そのなかの「民法1総則・債権」がここでの推奨本です。

司法書士試験の受験生なら,知らない人はいないというくらいの名著でして,まさに「バイブル」ともなっていますが,意外にこのテキストが行政書士試験の記述式対策に非常に効果的なんです。中身に関しては既にご存知のかたもおられると思いますが,質問形式になっています。この質問にかんして,解答を見ずに,40字程度で答えるという作業を行って見てください。中には40字では答えきれない問題や,逆に字数が短すぎてしまう問題もあると思いますが,それであっても極力40字に近い解答がだせるように,これから本試験のある11月までの3ヶ月半を使って訓練してみてください。

このテキストの債権編に関する部分だけで十分です。160ページくらいですので,それほど苦痛になるという分量ではないはずです。この勉強が完全に終わる頃には,間違いなく記述式の達人になっていると思います。またここで鍛え上げに成功すると,本試験で意表を突いた論点(例えば債権以外の総則や親族・相続からの出題があった場合にも全く動揺せずにあたりまえのように40字程度の答えが書き出せるようになるはずです。

それくらい力を与えてくれるテキストなんです(下手な行政書士試験用のテキストよりもはるかにパワフルだと思います)。

是非とも実践してみてください。


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