ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@家飲み

2014年05月31日 | ◆一献一品出合い酒
横浜中華街で買った、紹興酒花彫八年×珍寶(JUMBO)印のエビせん。散策で立ち寄った食品雑貨店の掘り出しもので飲むなら、お酒は奮発肴はお手軽ポン菓子の、このコンビが似合う。

チャイナタウンに思い立ったら行ける立地のありがたさで、自宅で手軽に一杯にも中華街で仕込んだ品々を動員。フライパンにたっぷりの油にタネを放り込めば、名の通りポンポンとはじけて揚げたてのエビせんが膨れまくる。熱々のを皿にさっと盛り、紹興酒と合わせてサクリ。熱々パリパリ、エビの香りがプンプン立ち上り、ほんのり華々しい香りの酒のトロ甘さにいい感じで染みていく。ミナトヨコハマに暮らす嬉しさ、オリエンタルを身近に楽しむ一期一会。

しばし訪れていない中華街のなじみの店々を、紹興酒の甘ったるい酔いでおぼろげに思い出す。再訪の際は最近なじみの台湾料理か本格四川の激辛の店か、財布の事情からはリーズナブルなバイキングか。一献一品の小さな酒宴、好吃天下泰平なり。

一献一品出合い酒@帯広

2014年05月31日 | ◆一献一品出合い酒

地産地消レストラン「十勝農園」にて、農園ビール×道産野菜のグリル。農業王国・十勝の大地の味に包まれるなら、農作業後に畑でそのままいってしまいそうな、このコンビが馴染む。


もと地ビール工場だった流れをくむ店だけに、ダークブラウンで麦の厚みどっしりなジョッキを、まずはグーッと。グリルの上で、アスパラが爽やかな青臭さを漂わせはじめたら、塩をチョンとやりサクリ。シイタケは長めに炙り、キノコ香ばしさが立ち上がったらつまんでホクリ。生きた野菜の「気」の強さに、名の通り農園テイストのビールの強さが、ガッチリスクラムの一期一会。


巨大なホールのような店内では、時節柄フレッシュマンのウェルカムパーティーで賑やか。ジョッキをグイと掲げ、地産の野菜や肉をモリモリと、十勝の労働力の源はここにありといった勢いがある。一献一品の小さな酒宴、北の大地にて天下太平なり。


一献一品出合い酒@横浜

2014年05月30日 | ◆一献一品出合い酒
市内某所の洋食レストラン「バレーヌ」にて、ハウスワイン赤×広島産カキフライ。御用達だった店の再開に招かれたなら、今が旬の大粒ガキを軽い酒にてじっくり味わえる、このコンビが似合う。

以前より小振りとなった店のドアをくぐれば、馴染みの女将さんとマスターが笑顔でお出迎え。コンパクトになった品書きから選ぶは、変わらぬ定番洋食メニューだ。丸々パンパンに揚がったのを、箸でひとつホクホク口へ。カリッとジュワーな食感のコントラストと、潮のエキス炸裂に笑顔がこぼれまくる。軽く渋めの赤ワインは、カキの滋味と塩梅良く調和。しっかりボディにカキスープの旨味が、のっかり高く立ち上がる。これぞ実力派の町の洋食屋、健在の嬉しさにグラスも軽い一期一会。

名女子ゴルファーの父であり、ひいきチームの名捕手だったマスター。久々の軽い野球談義もまた楽し、近所ですぐ行ける心落ち着く店の、ありがたさを改めて感じる再会の一夜かな。一献一品の小さな酒宴、お久で天下泰平なり。

日々是好食…カップ麺の再現度

2014年05月30日 | ◆日々是好食
某めしばなマンガによると、インスタントやレトルトの食品は、原典の「再現度」が評価のポイントだそう。新宿中村屋のカレーを例に、原典と缶詰とレトルトそれぞれ検証していたが、味云々以上に再現の心意気に痺れるのが、正しい味わい方という。

カップ麺はまさに、再現バトルの最前線。原典の素材も粉ベースが多いを考慮すると、スパイシー系はかなり再現度が期待できるカテゴリーだろう。ズッとやるとブワッと汗ばみ、辛味の後でキンと占める酸味。こいつが品切れ御礼になるのも分かるのは、すすれば激蒸しのバンコク屋台にいるがごとく、居場所まで再現しかねないインパクトのおかげでは?

一献一品出合い酒@京橋

2014年05月29日 | ◆一献一品出合い酒
男の五島料理「無花果」にて、五島灘×富山産ホタルイカの酢味噌和え。地魚をこよなく愛する者同士で久々に酌み交わすなら、まさに旬ど真ん中のローカル魚介を五島の島酒に合わせての、このコンビが似合う。

島魚のつくりでビールをあおり焼酎に移るなら、杯にはずみをつける元気な肴を期待したいもの。ちょうど漁期の新ものホタルイカが、プリプリツヤツヤと登場だ。しっかり育って弾けんばかりのを、酢味噌にチョンとつけてかみ締めれば、跳ね返す身の張りからコクのあるワタがじんわりにじむ。受ける焼酎は島育ちの黄金千貫が、全力発酵する厚い芋香プンプン。チビイカながらのイキの良さを、余裕でまとめて受け止める。長崎沖の酒から富山湾の肴へ、西から東へ暖流つながりの一期一会。

お魚の師と酌み交わす杯が進み、談義もいよいよ白熱。沿岸漁港の漁業者から離島の漁師、さらにはアジアの欧州のフィッシャーマンと、日本を飛び出し国境をも越えて、とめどなく続く差しつさされつの魚酒。一献一品の小さな酒宴、ギョギョっと天下泰平なり。